しゃちくんは野良猫ブログ

30年以上前になりますが自分探しのためにバイクで日本一周。
そして今、会社を畳んで田舎暮らしの準備中です。

ちんけなプライド

2009-12-21 06:42:08 | 日記
 現在進行中の大改造の建設現場に配達に行った時の会話。

 「先日納入したタルキは返品って可能でしょうか?」

 若い現場監督が申しわけなさそうに聞いてきた。

 「いいですよ!」

 正直返品は1円にもならないし、予定が狂ってしまうのだが・・・

 「ちょっと節が多くて使えないな!まともな材料を持ってきてくれよ」

 奥から出てきた大工が説明してくれる。

 「申し訳ありません。これはホームセンターと同じ値段で出している品物ですから。町場の大工さんにお売りしている品は1本100アップになりますよ!」

 安さを求める現場にはこれで十分だと判断しての事だった。


 
 自分の息子みたいな年齢の現場監督の前で、良い格好をした大工の意見だろう。

 1本\100で100本使うと\10,000の差額が発生するけどだれが負担するのか?

 どうせ下地に使う材料なのです。節で曲がっている部分は切ってしまえばよい。

 このデザイン事務所の社長や専務なら喜んでくれるはずさ。


 現場監督の面子、大工のプライド、それぞれ守るためには余計なことは言うまいとしてた私。

 嫌な大人になっている・・・

 

 現場での職人のプライドは失われつつあります。

 もっと良い仕事が出来るのに、こんな仕事しかないんだよな!

 父の家を造ってくれた大工さんは宮大工の修行をした腕利きだ。

 現在、生活のためにプライドを捨ててマンションのリフォーム仕事をしていますよ。


 ちんけなプライドの為に余計な事を言ってしまえば「もう明日から来なくてもいいよ!」と言われるだけなのに。
コメント (2)
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