漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

<29-2向け模試>の補足説明 ~語選択問題(設問の内訳)~

2017年08月21日 | 漢検1級高得点獲得のためには
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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(注意)<29-2向け模試その1~その5>の解答に触れている部分があるので、これからチャレンジしようとされている方はスルーして下さい。
ーはじめにー
・模試に関するコメントを寄せていただいた方、自身のブログなどに解答内容などを開示していただいている方には、あらためて感謝申し上げます。
・とても参考になるとともに、模試を作ってよかった(お役に立てた)と思えることもありました。本記事は、コメントやブログへの返信だけでは言葉足らずだったことを補足するため、また、他の方へ、さらに参考となるかもしれない内容もあるため、(お礼の意味も込めて)、ここに開示するものです。

●今回の<29-2向け模試(その1)~(その5)>の語選択問題・・・あまり出来は芳しくない方が多かったようですが、気にすることはありません。だれでも新出の熟語は難しいものです。でも1回やっちゃえば、“もう過去問”ですから・・・あとは身につけるだけです(笑)

●さて、各模試の標準解答のところにも書きましたが(書き忘れたものもありましたので)、改めてざっと見て分析してみると、

・(その1)~(その5)の全25問の内訳は、以下のとおりです・・・(左脇の◎~🔺の記号は、(今後)出来てもおかしくないレベルの順序を示している記号です・・・独断ですが(笑)・・・) 
・ただ、漢検2には当該熟語は掲載されていても、大見出しではなく、かつ、意味の説明までなされていないものが多いので、苦労されたこととおもいます。
・でも、標準解答に、当該熟語などの意味なども掲載しましたので、その熟語の意味を手っ取り早く知ることができると思います。こんな効率の良い覚え方は他にないと思いますので、せいぜい、ご活用ください(笑)

・なお、記憶に新しいものでも「啓沃」とか「非望」とか、1級漢字とはかかわりのない熟語の出題もあったりするので、そのような熟語の幾つかは意識して設問したつもりです。

<全25問の内訳分析>
 
 ◎15問:漢検2掲載熟語
 〇 2問:漢検四字熟語辞典から類推できるもの(四字のうちの二字)2つ(雪泥“鴻爪”、“首施”両端)
 △ 3問:故事成語類や成句などから類推できるもの・・・
      「幾諫」:“父母に事えては幾(ようや)く)諌め(いさめ)・・・”(論語)
      「盈科」:“科に盈ちて後進む(かにみちてのちすすむ)・・・”(孟子)
      「消遣(銷遣)」:“ショウケン(消遣・銷遣)の具”・・・(成句)

・・・ここまでで20問(80%)です・・・

 🔺 2問:過去問あるいは漢検2掲載熟語の逆さ読みから“解読”できないことはないもの (「敢為」➪“敢諌”、「旒綴」➪“綴旒”)
 🔺 3問:その他国語辞典や漢和辞典掲載熟語
      「蘭蕕」:“薫蕕”“薫蕕は器を同じくせず”などから、「蘭」を発想・連想できるかどうかがポイントか。
      「垂芳」:“流芳後世”“芳を流す”➪“芳を垂れる”➪“垂芳”と発想。連想がつながるかどうかがポイントか。
      「懐春」:「回春」との意味の相違を理解できているかどうかの問題・・・意外にこれが難しかった模様。

ー模試ごとの詳細分析ー

<29-2-1>
🔺1.垂芳(すいほう) :(大字源)
🔺2.懐春(かいしゅん):(広辞苑):春情を催すこと。年頃になって色気づくこと。
              (比較・参考)回春:(広辞苑):①春が再びめぐってくること。新年になること。②病気がなおること。③老人が若返ること。
◎3.泓涵(おうかん) :(漢検2) 
◎4.瞳矇(どうもう) :(漢検2) (大字源)蒙昧。 同)童蒙・僮蒙 (大字源)*「矇」は目へんであるので注意。 
◎5.榜掠(ぼうりょう):(漢検2) (大字源)=むちうつ *(漢検2)は“ボウリョウ”読みのみ。(大字源)は“ぼうりょう・ぼうりゃく”両読み。

<29-2-2>
◎1.攀縁(はんえん) :(漢検2)①よじのぼること・頼りにすること (「攀援」に同じ) ②俗事に心をひかれてかかわりあうこと ③怒ること。憤怒。
🔺2.蘭蕕(らんゆう) :(大字源)香草のらんと、悪臭のあるくさ。善悪・賢愚・美醜のたとえ。薫蕕。
◎3.磽薄(こうはく) :(漢検2)やせち。土地がやせて石が多いこと。 *漢検2下つき熟語。
◎4.禳禱(じょうとう):(漢検2)災いをはらい、福をいのること *「禳“祷”」でも可と思われる。
◎5.寛裕(かんゆう) :(漢検2)(広辞苑)心がひろくてゆとりのあること。


29-2-3
◎1.蟬蛻(せんぜい):(過去問・漢検2)世俗を脱する。また、悟りに達する。 *漢検2には、左記の説明ナシ。
◎2.餔啜(ほせつ) :(漢検2):*大字源は「餔啜・餔歠(ホセツ)」①食べたりすすったりする。飲食。②職務を果たさないで俸給をむさぼるたとえ。
〇3.首施(しゅし) :(大字源)うたがい、ためらう。ぐずぐずして決めない。 *首施両端:首鼠両端 (漢検四字熟語辞典に両方あり) 
                 *一説に、首鼠は躊躇の音が変化したもので、首鼠がさらに首施に変化したともいう。
△4.幾諫(きかん) :(広辞苑)相手の怒りに触れないようにそれとなく遠回しにいさめること。
△5.消遣・銷遣(しょうけん):(広辞苑)消遣:①うれえを消しやること。俗念を追い払うこと。②俗に、遊戯をして煩悶を解消すること。気ばらし。
              *「銷遣(しょうけん)」「銷遣の具」・・・広辞苑にはこの漢字での熟語はないが、 “「消」は「銷」の書きかえ字”(漢検2)
               だから、同じ意味・・・。 *漢検2には「消遣」「銷遣」とも、掲載は見当たらない・・・。
29-2-4
〇1.鴻爪(こうそう):(広辞苑)往時の痕跡。また、跡形が残らないこと。行方のはっきりしないこと。 *漢検四字熟語辞典「雪泥鴻爪」
🔺2.敢諫(かんかん):(広辞苑)おしきっていさめること。
   敢争:(広辞苑)①思いきって争うこと。すすんで争うこと。②おしきっていさめること。*諫争・諫諍:争ってまでもいさめること。
  *(漢検2)&過去問(対・類)
  「敢為(かんい)」:押し切って行うこと。また、そのさま。

△3.盈科(えいか):「科(あな)に盈(み)つ:水の流れは科(あな)に満ちてから先の方へ流れていく。転じて、学問をするにも順を追って進む
            べきであるとのたとえ。「科に盈ちて後進む(かにみちてのちすすむ)」「科 (あな) に盈 (み) ちて後 (のち) に進む」
   (「孟子」離婁下から。「科」はくぼんだ所の意》水が流れるとき、くぼんだ所があると、まずそこにたまってから先へ流れていく。学問も、一歩
    一歩順を追って進むべきことをいう。 *現行訓に科(あな)はナシ・・・大字源に意味あり・・・≒ 盈進(えいしん)
◎4.均霑(きんてん):(過去問・漢検2)平等に恩恵・利益を受けること。
◎5.綾綺(りょうき):(漢検2)あやぎぬ。また、あやぎぬでつくった衣。

29-2-5
◎1.自歉(じけん):(漢検2)自分自身に引け目を感じ、不満を持つ。
           (比較・参考)自慊(じけん):自分で心に満足する。自分の良心に恥じるところがない。
◎2.穹窿(きゅうりゅう):(過去問・漢検2)天空。また、弓形・半球状のもの。
◎3.済美(せいび):(漢検2)(左伝)美徳を成し遂げること。子孫 が父祖の立派な業績を受け継ぐこと
🔺4.綴旒(テイリュウ):大字源:結びつけた旗あし。旒は、旗あし・吹き流し。旗あしは下から自由に操作できることから、転じて、主君が臣下に自
             由にされていることをいう。また、高位にあっても実権のない者をいう。
   *旒綴(リュウテイ)(漢検2):大字源:旗のなびく部分。旗のたれ。 はたあし。
◎5.噂沓(そんとう)(漢検2):多くの人が、がやがやと話しあうさま。

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<29-2向け模試>の補足説明 ~隧~

2017年08月20日 | 漢検1級高得点獲得のためには
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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(注意)<29-2向け模試その1~その5>の解答に触れている部分があるので、これからチャレンジしようとされている方はスルーして下さい。
ーはじめにー
・模試に関するコメントを寄せていただいた方、自身のブログなどに解答内容などを開示していただいている方には、あらためて感謝申し上げます。
・とても参考になるとともに、模試を作ってよかった(お役に立てた)と思えることもありました。本記事は、コメントやブログへの返信だけでは言葉足らずだったことを補足するため、また、他の方へ、さらに参考となるかもしれない内容もあるため、(お礼の意味も込めて)、ここに開示するものです。


蹊隧」の音読み・・・

・やはり、隧道(ずいどう)の“ずい”の音インパクトが強いので、多くの方(かどうか知らないが)は“・・・ずい”を選択してしまうようだ。
・私も「隧」の関連熟語を調べてて、もしかしたら、出題のこれも“・・・ずい”で読んじゃう人が多いかも知れないと思い、出題したわけです。

・結論から言えば、「隧」は、トンネルを意味する「隧道(ずいどう)以外の熟語は、すべて“すい”読みのようだった(大字源)。
・ただ、その後、ちょっと気になったので更に調べたところ、
 (漢検2)では、
 「隧道(ズイドウ):山腹・海底・地下を掘り抜いた道。トンネル。
           「スイドウ」と読めば、棺を埋めるために斜めに掘り下げた墓への通路。」
  となっているだけだが、他の国語辞典などでは、“ずいどう”“すいどう”どちらでもトンネルの意味でも読んでいるようだ・・・が、ここは漢検2で“ずいどう”で覚えておくべきだろう・・・

 *なお、大字源では、“すいどう”と“ずいどう”は違う取り扱い・解釈(後者は、“国語”で、トンネル等の意。)となっている。

 (国語辞典など)
 
「隧道(スイドウ)とは・・・」
  デジタル大辞泉
  1 《「ずいどう」とも》トンネル。2 棺を埋めるために、地中を掘り下げて墓穴へ通じる道。はかみち。
  大辞林 第三版
 〔「すい」は漢音〕 ① 地中に掘った、墓室に通じる通路。  ②「 ずいどう 」に同じ
  広辞苑
  「隧道(すいどう)」①墓の中に斜めに掘り下げた通路。はかみち。②山腹や地中をうがって通した道。あなみち。トンネル。ずいどう。
  *広辞苑では“ずいどう”で調べると、この熟語は出てこない・・・。

 (漢和辞典(大字源))
 「隧道」:①スイドウ:棺を埋めるために、斜めに掘り下げて墓穴に通じる道。②ズイドウ:(国)トンネルなど、地中に掘った道。

・大字源では、国語としての「隧道(ずいどう)」以外は、以下のとおり、すべて“すい”読み、あるいは、“すい”読みと思える熟語だった・・・
 隧路(すいろ):地中の道。トンネル。隧穴。 *同じ“トンネル”という意味のようだが、こちらは“すいろ”。・・・国語ではないということか・・・
 蹊隧(けいすい):(略。模試の解答参照)
 墓隧(ぼすい) :墓に通じる道。墓道。
 
 陬隧(すうすい):(読みフリあるも意味掲載ナシ・・・“かたいなかのみち”という意味だろうか・・・)
 門隧、丘隧、径隧、古隧、郊隧、障隧、大隧:(読みフリ、意味とも掲載ナシ・・・だが、意味を類推するに、すべて“すい”読みのような気がする)

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漢検1級 29-2向け模擬試験問題 その5(最終)

2017年08月20日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●“至高の五大鍋”第5弾!!(笑)・・・29-2向け模試(その5)、今回が最後です。現時点での習熟度や実力の判定にお役立てください。
●難易度は(その1)>(その5)≒(その4)>(その2)≒(その3)ぐらいでしょうか・・・前回(その4)並みかと・・・
●ハッキリ言って、漢検漢字辞典(第1版)をベースに学習されている方には不向きな模試です。初合格を目指す方であれリピーターであれ、少なくとも、漢検辞典(第2版)や他の漢和辞典・国語辞典などもベースに学習を続けられていて、より高みを目指そうとされている方に向いている模試だと思います。
●さて、最後の(その5)のお味は如何でしょうか・・・“恐いもの見たさ”の方も含め、チャレンジはどなたでも大歓迎です(笑)・・・
●模試も“咀嚼”(笑)する時間が必要なので、早めに開示いたしました・・・本番まで、まだ日はたっぷりとありますが、お役に立てれば幸いです。
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(注意)本模試配信後、今回の<その1>~<その5>に関する補足説明等の記事を配信していくつもりです。したがって、本模試(その1)~(その5)について、ゆっくりやろうと思われている方は、以降の本模試に関する記事はスルーするようにしていただいたほうが良いと思います・・・解答に関する補足なども書いていく予定ですので・・・。まだ本模試の閲覧が一定数続いているようですので念の為のお知らせです。

<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その5> 

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.古人の意を知って説懌する 
2.帝徳、遠覃し、天維宏布す
3.師、溘焉として逝く  
4.書を挟筴す 
5.抛甎引玉をもって和韻を請う 
6.妻孥にまで哂笑さる  
7.手抃し拍子を合わせる 
8.敬して抑搔す  
9.孤藐を撫恤する 
10.原隰、芒芒として士女祁祁たり  
11.震百里を驚かすも匕鬯を喪わず
12.宦官に閹奴を用いる
13.王師、驒驒として進む 
14.乱蟬嘶譟し、黄昏を欲す
15.黠獪な臣下に翻弄さる  
16.噦噫を頻発す     
17.綢緞の絹布を敷く 
18.天下に札癘多し    
19.老羸、溝壑に転ず  
20.牙檣捩柁し、青楼遠し 
21.とてもしい顔つきをしている 
22.捩摺の花が咲いている  
23.相い見て欣然とし、談話、日をる 
24.昼をくばかりの明るさだ 
25.液体の底にが沈んでいる 
26.心のれた奇人といえる
27.小川で魚をう  
28.やっとここまでった 
29.子ども達が彼方此方でんでいる 
30.牆を踰え隙をつ  

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.エビ色の優雅な友禅を着す 
2.混乱のさなか、センカに巻き込まれた 
3.重三とは、ジョウシのことである 
4.妻からのセイビの礼で、なぜか疑懼した
5.突進前に一斉にトキガシラを挙げた
6.春の日のワクたる雰囲気が好きだ
7.ソダを焼べて焚火をする 
8.この理論は君をもってコウシとする
9.シャコは鶉と雉の中間の体形をもつ鳥だ
10.校正してエンジを削除した
11.彼は文壇のキョハクである
12.大学者のことをセキジュという
13.喫茶でワビを楽しむ
14.反省してワビを入れる
15.先人の遺業をカイコウする
16.天門カイコウとは万物生滅の理だ
17.心、コウコウとして眠れず
18.コウコウと寺の鐘が鳴り響く
19.スギの花粉で目が真っ赤だ
20.これは何フィートの長さだろうか

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.自分自身に引け目を感じ、不満を持つ。
2.天空。また、弓形・半球状のもの。
3.美徳を成し遂げること。
4.主君が臣下に自由にされていることをいう。
5.多くの人が、がやがやと話しあうさま。
<語群>
(はんかん、ていりゅう、そんとう、きび、じけん、せいび、こうてん、きゅうりゅう)

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )一呼 ( 2 )皓歯 ( 3 )剛吐 ( 4 )北斗 ( 5 )同音
万目( 6 ) 竜頭( 7 ) 兵戈( 8 ) 瓶墜( 9 ) 狐死( 10 )
<語群>
(そうじょう、なんき、がいさい、しゅきゅう、しんぴ、しょうけい、しんせつ、げきしゅ、じゅうじょ、まんり)

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.非常にぜいたくなことのたとえ。
2.非常にたやすいことのたとえ。
3.偉大な人物のこと。
4.取るに足りない小細工。
5.無能でとりえのない人のたとえ。
<四字熟語群>
( 雕文刻鏤 冢中枯骨 渭川漁父 孔翊絶書 彫虫篆刻 中流砥柱 発蒙振落 漿酒霍肉 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.天魚 2.望潮魚 3.竜葵 4.海鷂魚 5.埃及 6.虎掌 7.鳶尾 8.続断 9.文珠蘭 10.牛津

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.彷彿 - 2.彷う 
イ.3.摶飯 - 4.摶める 
ウ.5.煕笑 - 6.煕ぶ
エ.7.櫟釜 - 8.櫟る  
オ.9.抒溷 - 10.抒む 

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.酷暑 2.払晨 3.仕官 4.山趾  5.霊地 
6.碩謀 7.暁暾 8.戦袍 9.徽猷 10.苟禄
<語群>
(しんぎ、けいべん、しそ、ぜんぼう、ぼんけい、ぜってん、ぼうばん、きかん、こうゆう、じゅうい)

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.腹中にリンコウ有り 
2.イケン、節を一にす 
3.スンコウは黄河の濁を治する能わず  
4.大国を治むるはショウセンを烹るがごとし
5.君子に侍するにサンケン有り 
6.クドウを行く者は至らず  
7.エイフを請う  
8.江河はロウシを満たす能わず  
9.強弩の末、ロコウに入る能わず 
10.千鈞の弩を以ってカイヨウを射る 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
29-2-5
(A)(第二 家庭の児)
「・・・長門は山陽の1.セイスウに僻在す、而して萩城連山の陰を蔽い、渤海の衝に当る。その地海に背き山に面す、卑湿隠暗。城の東郊は則ち吾が松下村なり。松下の村たる、南は大川を帯ぶ、川の源、渓間数十里、人能く窮むるなし、蓋し平氏遺民の隠匿する処。その東北二山の大なる者は唐人山と為す、朝鮮俘虜の鈞陶する処。小なる者は長添山と為す、松倉伊賀の廃址なり。山川の間人戸一千、士農あり、工商ありと。これ彼が自ら語れる故郷の光景なり。彼は実に天保元年八月四日を以て、萩城の東郊松下村護国山の南麓に生る。
 彼の父杉百合之助は敬神家にして忠摯篤実なる循吏なりき。彼の母児玉氏は、賢にして婦道あり、姑に事うる至孝、子を教ゆる則あり、仁恕勤倹、2.カショクの労に任じ自ら馬を牧するに至る。嘗て彼女の写真を見るに、ア.豊頤、細目、健全、温厚の風、靄然として掩うべからざるものあり。母の兄弟に竹院和尚あり、鎌倉瑞泉寺の方丈にして、円覚寺の第一坐を占む、学殖徳行衆に抽きんず。父の兄弟に吉田大助あり、即ち松陰の養父なり。彼剛正にして夙に大志あり。経史を精研し、一家言を為さんと欲す。イ.瘍を病み、自から起たざるを知り、異薬をウ.卻け、特に従容として死す。歳二十九。また玉木文之進あり、硬直、廉幹にして民政に達す。松陰幼時の師は、則ち彼なり。彼は明治九年前原一誠の乱、嫌疑を被り、官囚となるをエ.屑しとせず、自ら六十余歳の3.シワバラを屠りて死せり。
 彼の一家、友交4.シュウボク、忠誠にして勤克。その父もしくは叔父の如き、5.コウガより帰れば、直ちに袴を脱して、田圃にオ.耕耨す。・・・」「吉田松陰(徳富蘇峰)」
(B)「・・・水野が幕府に失敗したる所は、則ち村田が長州に成功したる所なり。
 然りといえども彼が改革は、多少の怨敵を彼の身辺に湧かしめたり。彼の門楹は斫られたり、彼の石矼は毀たれたり、彼の前庭には、二人の刺客の足を印したり。彼自ら歌うて曰く、
国歩艱難にして策未だ成らず、身を忘れ聊か6.ヤキンの誠を献ず。才疎く万事人望に違い、徳薄く多年世情に負く。皎月の門前に誰か石を折り、芳梅の籬外に渠(なん)ぞ楹を斬る。松を撫でてただ託す千秋の後、清風に問う有らば、我が名を答えん。
 斯老襟懐想い見るべし。彼豈粗胆笨腹の慷慨家ならんや。・・・
・・・
 彼らの相見るや、実に嘉永四年江戸においてす。松陰惟えらく、象山畢竟洋学をカ.鬻いで、自ら給する売儒ならんと。乃ち平服のままにて、その門に入る。象山儼然として曰く、「貴公は学問する積りか、言葉を習う積りか。もし学問する積りならば、弟子の礼をとりて来たれ」と。松陰輙ち帰りて衣服を改め、上下を着し、その門に入れり。のち人に語りて曰く、「象山という奴は、並の奴ではないぞ」と。当時松陰二十二の青年にして、象山は既に四十の宿儒、その盛名天下を掩う。山においては富岳の高きを見、水においては遠州洋の深きを見、人においては佐久間を見る。その始めや漢蘭学芸の事を問い、遂に天下の勢に及ぶ。彼らの性質は固より相同じからず、その年齢も相距たる二十年。弟子は卒直に過ぎるほど卒直なり、先生は荘重に失するほど荘重なり。一方は木綿服に小倉織の短袴を着すれば、他方はキ.綸子の被布を纏い、儼然として7.コヒに坐す。一方はク.翰を揮う飛ぶが如く、字体の大小、筆墨紙の精粗を択む所なきも、他方は端書すら奉書紙にあらざれば書せず。一方は謙虚益を求め、他方は昂然天下の師を以て自ら居る。一方は赤裸々の心事を、赤裸々に発表すれども、他方はケ.苟も人に許さず、甚だ一笑一顰を吝しみ、礼儀三千威儀の中に、高く標置す。一方は質樸なるを以て英雄の本色となし、他方は質樸ならざるを以て英雄の本色となす。一方は恒に直径を取りて、打破的運動をなし、今日の事をして、今日の事をなさしめよといい、他方は廟算定まらざれば、一歩も動くを欲せず、その眼界は遠く百年に及ぶ。その相反する実にかくの如し。而してその相反するは、則ち相得る所以なるか。松陰曰く、「象山高く突兀たり、雲翳仰ぐべきこと難し。何れの日にか天風起り、快望せん・・・」と。彼らの関係ここにおいて分明ならずや。
・・・
吾人は阿部伊勢守を以て、庸相というべからず。彼は夏日恐るべき水野の後を承け、冬日親しむべき政略を取れり。如何に彼が大奥の援引によりてその位を固うしたるにせよ、如何に彼が8.コウアンを偸取したるの譏りは免るべからざるにせよ、如何に因循姑息の風を馴致し、また馴致せられ、弊船に坐して深淵に下るに一任したるにせよ、彼は少くとも大臣たるの器を具えたるを許さざるを得ず。彼は一身を以て朝廷、幕府、諸侯を連串するの鉄鎖となり、以て政権を三者に分配しつつも、なお幕府を以て中心点となし、上は朝廷に接し、下諸侯に連なり、以て調和一致の働きをなさんと欲せり。彼はこれがために外藩諸侯のコ.魁たる薩摩と結托せり。幕府の親藩にして朝廷に最も縁故ある水戸を馴撫せり。彼が世を終るまでは、諸侯に違言なく、水戸烈公の如きも、動もすれば牴牾9.カンカクしたるに係わらず、なお幕府の純臣たるを失わざりしなり。彼にして死せずんば、あるいは公武合体の変則制を霎時の間建立したるも未だ知るべからず。惜しむべし彼は安政四年六月を以て死せり。彼一たび死す、水戸老公はあたかも放たれたる虎の如し、その幕閣より遠ざかるに比例して朝廷と密着し、一孔生じて10.センソウ出で、遂に容易ならざる禍機を惹起せり。・・・」「吉田松陰(徳富蘇峰)」
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<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その5 標準解答>
(一)
1.えつえき(過去問) 2.えんたん:遠くまで及ぶ 3.こうえん4.きょうさく:書物をわきに抱える。 5.ほうせん:抛甎引玉(かわらを投げて玉を引き寄せる。人に和韻を請うことのへりくだった言い方。) 6.しんしょう 7.しゅべん:手をうつこと。 
8.よくそう:あんまをし、かゆいところをかく。よく親に仕えるさま。 9.こびょう:幼いみなしご。藐は、眇で、弱小の意。 
10.げんしゅう・げんしつ 
*漢検2:原隰(ゲンシツ)・(ゲンシュウ) *大字源ほか:原隰 (げんしゅう) :高原と低い湿地。   祁祁(きき):きき:①雨の静かに降るさま。風雨の和して静かなさま。②多いさま。「芒芒原隰、祁祁士女」(曹植の詩) 芒芒:廣大的樣子  「芒芒原隰,祁祁士女」:はるかに平原が広がる、そこには農蚕にいそしむ多くの若い男女のすがたがある。*ブログ過去問:「雨、祁祁として興る(詩経)」
11.ひちょう  12.えんど(過去問)
13.たんたん *大字源「🈪タン(漢・呉音):「驒驒(タンタン)」=疲れあえぐさま。また、盛んなさま。(漢・叙伝下)「王師驒驒」」 
14.せいそう:①馬がいななき騒ぐ。②せみが鳴き騒ぐ。 15.かつかい・かっかい:こざかしい、わるがしこい 16.えつあい:しゃっくり・しゃっくりと、おくび  
17.ちゅうたん:絹織物・絹布 18.さつれい:疫病による若死に 19.ろうるい 
20.れつだ:かじをねじって舟の方向を変える。
21.さか(しい) 22.もじずり 23.わた(る) 24.あざむ(く)
25.かす・おり  26.ねじ(れた) 27.すく(う) 
28.いた(った) (注)異体字しか反映せず。 
29.よろこ(んで) 30.うが(つ):*「踰牆鑽隙(ゆしょうさんげき)」:男女が人目をしのんで会うことのたとえ。また、だらしなくつきあうこと。垣根を乗り越えて密会したり、壁に穴をあけてのぞき合う意から。転じて、正当でない方法を用いることのたとえにも用いられる。(出典:孟子)
(二)
1.葡萄 2.戦渦 3.上巳 4.斉眉(の礼):妻が慎んで夫に仕えること。 *四字熟語「挙案斉眉」*「済美」は別義。 5.鬨頭(ときがしら):鬨の声の初めの発生。「えいえい」の声。 6.和煦(わく):春の日ののどかに晴れて暖かなこと 7.粗朶 *焼(く)べる 8.嚆矢 9.鷓鴣 10.衍字 11.巨擘 12.碩儒 13.侘(佗) 14.詫 15.恢弘・恢宏 16.開闔 17.耿耿 *気に掛かることがあり、心が安らかでないさま。「耿々として眠れない」 18.鏗鏗 19.椙 20.呎 
(三)
1.自歉(じけん):自分自身に引け目を感じ、不満を持つ。(漢検2掲載熟語)  
 (参考)自慊(じけん):自分で心に満足する。自分の良心に恥じるところがない。
2.穹窿(きゅうりゅう):天空。また、弓形・半球状のもの。(過去問)
3.済美(せいび):(左伝)美徳を成し遂げること。子孫 が父祖の立派な業績を受け継ぐこと
4.綴旒(テイリュウ):大字源:結びつけた旗あし。旒は、旗あし・吹き流し。旗あしは下から自由に操作できることから、転じて、主君が臣下に自由にされていることをいう。また、高位にあっても実権のない者をいう。*旒綴(リュウテイ)(漢検2):大字源:旗のなびく部分。旗のたれ。 はたあし。
5.噂沓(そんとう)(漢検2):多くの人が、がやがやと話しあうさま。
(四)
問1
1.振臂(一呼) 2.曼理(皓歯) 
3.柔茹(剛吐)(じゅうじょごうと):弱い者をさげすみ、強い者は畏れるといった世俗の常を表したたとえ。柔らかいものは食べ、固いものは吐き出すというところから。「茹」は「茹(く)う」意。 出典:詩経
4.南箕(北斗)(なんきほくと):名前ばかりで実質が伴わないことのたとえ。「箕」は穀物をふるう農具の箕。「斗」は酒をつぐためのひしゃくのこと。「南箕」は星座の名。みぼし。「北斗」は北斗七星。どちらも箕や斗を名前にしているが、実際には手に取って用いることができないことから。 出典:詩経  類)有名無実
5.笙磬(同音) 6.(万目)睚眥 7.(竜頭)鷁首 8.(兵戈)槍攘 9.(瓶墜)簪折 10.(狐死)首丘
問2
1.かくにく 2.はつもう 3.いせん 4.てんこく 5.ちょうちゅう
(参考)
1.漿酒霍肉:非常にぜいたくなことのたとえ。
2.発蒙振落(はつもうしんらく):非常にたやすいことのたとえ。物の上にある覆いを取り、葉などを振るい落す意から。 出典:史記
3.渭川漁父(イセンのギョフ):偉大な人物のこと。太公望の故事。類義:渭浜之器 渭浜漁父
4.彫虫篆刻:取るに足りない小細工。
5.冢中枯骨:無能でとりえのない人のたとえ。
(五)
1.あまご 2.いいだこ 3.うみほおずき 4.えい 5.エジプト 6.うらしまそう 7.いちはつ 8.なべな 9.はまゆう 10.オックスフォード
(六)
1.ほうふつ 2.にかよ(う)3.たんぱん 4.まる(める) 5.きしょう 6.よろこ(ぶ)*煕笑:他に、「煕(たの)しむ」訓もあり。:(大字源)楽しげに笑う。喜んで笑う。 7.れきふ 8.こす(る) 9.じょこん 10.く(む)
(七)
1.祁寒 2.旁晩 3.挂冕 4.絶巓 5.凡境
6.鴻猷 7.晨曦 8.戎衣 9.善謀 10.尸素
<参考>
祁寒きかん 酷寒(こっかん)極寒(ごっかん) 厳寒 ⇔ 酷暑
碩謀せきぼう:大きなはかりごと。 鴻猷こうゆう:(広辞苑)おおきなはかりごと。 
晨暾しんとん =あさひ。暁暾。晨曦しんぎ。➪(同じく大字源で)朝日の光。
戦袍(せんぽう)=戦争に着る衣服。軍服。戎衣。
払晨、(ふっしん):よあけ。払暁。
旁晩=夕方、晩方、日暮れ時 下舂。
挂冕=挂冠=官職を辞すること 
徽猷きゆう:よいはかりごと。善謀。嘉猷。
苟禄(コウロク):(大字源)務めを怠っていながら、俸禄をむさぼり受け取っている。尸禄(シロク)。 尸禄:・・・尸位、尸素、尸利・・・
凡境(ぼんけい)⇔霊地  (広辞苑)普通の場所。霊地などに対していう。
 cf(広辞苑):凡境(ぼんきょう):凡夫の境地  梵境(ぼんきょう):寺院の境内= 梵砌(ぼんぜい)
(八)
1.鱗甲:「腹中鱗甲」心が険しく、人と争いやすい性質のたとえ。また、陰険で腹黒いことのたとえ。 2.夷険  ✕遺賢  「夷険一節」 3.寸膠 4.小鮮 5.三愆 
6.衢道 7.郢斧:故事(郢の人が鼻の先に土を薄く塗り 、匠石という大工に斧で削り取らせたところ、鼻を少しも傷つけなかったという故事から、詩文の添削を人に請うときに用いる語。 ) 8.漏卮 9.魯縞 10.潰癰
(九)
1.西陬 2.稼穡 3.皺腹 4.輯睦 5.公衙 6.野芹 7.虎皮 8.苟安 9.扞挌(扞格) 10.千瘡
ア.ほうい イ.よう(*原文ルビは“よう”だが、“かさ”“できもの”でも可となると思われる。)
ウ.しりぞ(け)*(注)「卻」は「却」の異体字(別体字)。原文どおりの掲載とした・・・ 
エ.いさぎよ(し) オ.こうどう カ.ひさ(いで) キ.りんず ク.ふで ケ.いやしく(も) コ.かしら
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提綱挈領

2017年08月18日 | 四字熟語
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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・今日の中日戦、先発は秋山か・・・頼むデエ~・・・って、“張り”は治ったのかや??? 一抹も二抹も不安・・・

●次の四字熟語は、出そうかどうしょうか、最後まで迷って、結局、他にも出題に適している四字熟語があったので、“落選”したもの・・・十分、出題に値する四字熟語だと思う・・・

  提綱挈領(ていこうけつりょう):要領をつかむこと。事の主要な点を挙げることのたとえ。もとづなをつかみ、衣服のえりを持つ意から。

*本四字熟語は記事掲載済み・・・「新明解四字熟語辞典」(三省堂)ベースにまとめた記事の中・・・そこでも書いてるが、たま~に、漢検四字熟語辞典以外からの出題がある・・・記憶に新しいのは前回29-1の「風檣陣馬」・・・過去も「必求壟断」とか「橘井杏林」とか出題されてる・・・

*29-2向け模試の新出問題は、ほとんど、この「新明解四字熟語辞典」からで、当方の独断で、割とわかりやすいものを選んでいるつもりです。あまりにも難解な四字熟語は極力避けるようにしています・・・そうしないと無限といっていいくらい多いし、また、そんなのはおそらく出ないだろうと踏んでいるので・・・

●さて、「提綱挈領」・・・一見、なんのこっちゃ、やけに難しそうな四字熟語じゃないか・・・と、思ったらそこでパスして終りだが・・・

・この熟語のキーポイントは、「提挈(テイケツ)」という基本的な二字熟語・・・語選択問題にもなりそうな熟語でもある・・・まさか、“締結”なんて回答する人はいないとは思うが念の為・・・なにしろ、本番で頭が沸騰していると、こういうのもドサクサまぎれに書いちゃうこともあるので要注意だ(笑)

 提挈:(広辞苑)①さげてもつこと。ひっさげること。②互いにたすけあうこと。提携。
・漢検2にも、
 (漢検2)6級の「提」のところ・・・
 提挈(ていけつ):①さげてもつこと。ひっさげること。②互いにたすけあうこと。提携。
 (漢検2)「挈」のところ・・・
 挈:ケツ・ケイ ひっさげる
 意味:ひっさげる。たずさえる。手にさげて持つ。「挈起」 「挈挈」は急ぐさま。
 下つき:提挈(テイケツ)
 「挈」から始まる言葉:挈げる(ひっさ-げる)
 と掲載されている。

●改めて、さっきの四字熟語をみると「綱領」と「提挈」を分解して組み合わせたものだとわかる・・・こういうの、四字熟語には多いね・・・と、ここまで理解すれば、この四字熟語も簡単だし、無理に、四字熟語自体を覚えようとしなくても、「綱領」と「提挈」がわかっていれば、思い出せる・・・

<余談>
・“提挈”を使った、同じような四字熟語に、「左提右挈(さていゆうけつ)」がある。てっきり、漢検四字熟語辞典に掲載されているもんだとおもっていたら、そうじゃなかった、漢検辞典のほうだった・・・。
・しかも、過去、この四字熟語は出題されたことがあった(H27-3)みたいだ・・・間違えなかったから、あまり記憶になかったけど・・・

(漢検2)
 左提右挈:互いに手をとりあって助けあうこと。左にさげ、右にたずさえる意から。〈『漢書(カンジョ)』〉 「左提右携(ユウケイ)」ともいう。

・本ブログでも、この「左提右挈」は模試等で出題・紹介済みだったと思う。

・また、“提挈”とは違うが、「挈」を使った四字熟語に「挈瓶之知(ケツベイノチ・ケッペイノチ):手で持てる瓶ほどのわずかな知識・小知。」がある・・・これも、何度か、当ブログで掲載済み・・・。

  挈瓶之知
  =「瓶(ヘイ、かめ)を挈(ひっさ)ぐるの智も、守器(シュキ)を失わず」(戦国策) 
  *水を汲むしか能のない者でも、あずかった器(瓶)はなくさないという意味。 *「挈瓶之智(ケッペイ・ケツベイのチ)」

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煬竈(ヨウソウ)・・・

2017年08月18日 | 故事成語類
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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・29-2向け模試(全5作)は完了~。
・晋太郎は心が折れるし、メッセなんか、ホントに骨が折れちゃうし・・・昨日はサヨナラ勝ちでカープに一矢を報いたものの、ヘタすると3タテ喰らうとこだったゼ~ぶふう!!ボロボロのトラやで・・・しかし、傷ついたトラは恐いデ~・・・
・お蔭で仕事?が捗っちゃって、模試も予定より早く出来ちゃったい・・・

●次の熟語は、どうしようかと思ったけど、結局、お蔵入りの熟語・・・語選択では難しすぎるし、故事成語ではもっと難しい・・・だあれも出来なさそうな熟語・・・せいぜい、出題するとしたら、音読み問題ぐらい?・・・結局、出題は断念・・・

煬竈(ヨウソウ)」
(大字源)一人が竈の火に当たれば後ろの人が当たれないことで、転じて、へつらい者が政治をほしいままにして、君主の聡明を覆い隠すたとえ。(韓非子・内儲説上) 

 *たまたま、というか、だいぶ前に異動祝で部下にねだって、漢文体系の「韓非子」と「荘子・老子」を贈ってもらったことがあって、チラチラとそれなりに見てはいたけど、この熟語の出典が「韓非子」からということだったので、あらためてじっくりと(当該箇所のみだけど)読んでみた・・・
 *漢文大系の注釈には、「煬君」「煬焉」とかも同義のように書かれていて、そういう熟語が掲載されていた・・・が、これらの熟語は大字源には無かった。


<煬:ヨウ、あぶ(る)、かわ(かす)、や(く)、と(かす)>

(漢検2)
音訓:ヨウ あぶる・やく・とかす
意味:①あぶる。やく。火でかわかす。 ②火をもやす。 ③とかす。金属を熱してとかす。
大見出し:煬る(あぶ-る)

*「煬竈」は、かまどの火にあたる・・・“かまどのまえで火であぶる”というよりも“かまどのまえで火にあたってかわかしている”という意味のほうが適切のような気がする・・・
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漢検1級 29-2向け模擬試験問題 その4

2017年08月18日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●“至高の五大鍋”第4弾!!(笑)・・・29-2向け模試(その4)です。現時点での習熟度や実力の判定にお役立てください。
●難易度は(その1)>(その4)>(その2)≒(その3)ぐらいかも・・・ちょっとレベル高いかもしれません・・・
●ハッキリ言って、漢検漢字辞典(第1版)をベースに学習されている方には不向きな模試です。初合格を目指す方であれリピーターであれ、少なくとも、漢検辞典(第2版)や他の漢和辞典・国語辞典などもベースに学習を続けられていて、より高みを目指そうとされている方に向いている模試だと思います。
●今回(その4)のお味は如何でしょうか・・・“恐いもの見たさ”の方も含め、チャレンジはどなたでも大歓迎です(笑)・・・
●実は、“至高の五大鍋”・・・今回の(その4)につづき、(その5)も出来ちゃってます。(その4)も、しばらく配信を控えていましたが、これ以上控えていると、手直しを入れたくなってますます難度が高い模試になりそうなので、ちょっと早いですが、配信することとしました。
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<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その4>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.清籟、蕭蕭なり 
2.山に蹊隧無く、沢に舟梁無し
3.王の遏劉により民安らぐ   
4.戎麾を掲げて進軍する 
5.絹布を熨帛す     
6.尽くその質を串殺す 
7.懾慴者は取らず 
8.戍徭、已むこと無し 
9.玫瑰は赤色の玉という 
10.鴻慈に浴し、未だ鷁退の歎有らず  
11.黎明即起、醒めて後、霑恋するなかれ
12.正笏し一揖す  
13.廃格沮誹の悪弊あり 
14.能事畢矣、すべてなし終えた 
15.君に疇咨の憂いあり 
16.かの椎輪は大輅の始めたり 
17.窮途に潦倒す 
18.弱兵を喑噁叱咤す 
19.寸白による病気に罹る 
20.泓崢として蕭瑟なり 
21.このしを見逃すな 
22.山中で、杣匠に遭遇した  
23.の料理を食する  
24.寄寓先で宴会をけた
25.全力で走ったのでいた 
26.より女房   
27.澪杭を頼りに船をすすめる 
28.この夏はとてもい日がつづく  
29.日にり、月に将(すす)む  
30.肉を虎蹊につ 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.アコメ姿の童女が現れた 
2.キョウゲキな振る舞いに驚いた 
3.草庵の下、ケイショの膳を設く 
4.問題文をよくソシャクすることが大事だ 
5.威勢のよいタンカを切る 
6.やっと病気がセンカした 
7.コウカツな詐欺師の被害に遭った 
8.交わりをショキュウの間に結ぶ  
9.カイコウ文字に強い人だ 
10.旧友とは三十年ぶりのカイコウだった 
11.社寺の反りのあるコウリョウが美しい 
12.コウリョウ悔いあり  
13.半島情勢、キュウキュウとして危険なり 
14.キュウキュウとして保身に努める 
15.派閥の勢力がキッコウしている 
16.キッコウで井戸水をくみ上げる
17.穂高岳のサンリョウを踏破する  
18.サンリョウの雌雉、時なるかな、時なるかな 
19.穀物をカマスに入れて運ぶ 
20.とてもシャクに障る 

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.跡形が残らないこと。行方のはっきりしないこと。
2.おしきっていさめること。
3.学問は順を追って進むべきであるとのたとえ。
4.平等に恩恵・利益を受けること。
5.あやぎぬ。また、あやぎぬでつくった衣。
<語群>
(むえい、かんかん、きんてん、たいきん、りょうき、こうそう、えいか、ひぜん)

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )同時 ( 2 )鳳集 ( 3 )匪躬 ( 4 )生珠 ( 5 )穿堤
造次( 6 ) 鬱肉( 7 ) 落花( 8 ) 肩摩( 9 ) 乾坤( 10 )
<語群>
(ろうほ、こくげき、ろうぜき、そったく、いってき、けんけん、らんしょう、ろうぼう、せきいん、てんぱい)

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.身動きのとれないこと。
2.大いに励むこと。
3.善悪に関わらずに行動すること。
4.することが的外れなたとえ。
5.非常に長い年月のこと。
<四字熟語群>
朝盈夕虚 兆載永劫 桀犬吠尭 超軼絶塵 進退維谷 膝癢搔背 朝憲紊乱 鞭笞策進 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.細瓮 2.小舌 3.煎汁 4.維納 5.壁虎 6.蝦蛄 7.天蛾 8.鳳梨 9.連枝草 10.瓶爾小草  

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.徇行 - 2.徇る    
イ.3.懿風 - 4.懿しい    
ウ.5.懾聳 - 6.聳れる     
エ.7.緝熙 - 8.煕る    
オ.9.攣曲 - 10.攣まる     

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.年甫 2.地角 3.低湿 4.寒暑(注) 5.老大人
6.想起 7.碩画 8.煕事 9.匳幣 10.手本

(注)「4.寒暑」は、対義語でなく類義語の問題です・・・語群からは類義語を選択してお答えください。
<語群>
(えんちゅう、こうそう、かし、だいじゅじん、りょういく、ぼはん、きっしょう、かんそう、ろうび、てんじん)

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.キョウシャは人を侮らず  
2.スウカン甘きを加えず   
3.驥もレキに伏す  
4.コキュウ敝ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからず 
5.蟷螂が隆車に向ってチョウヒを頼む 
6.ブンゼイ山を負う  
7.カユ相掩わず 
8.ケイヨウは少なきを以て貴なりとす 
9.ソウラン茂らんと欲して、秋風之を敗る 
10.ホウカ空しく繋かる 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)(緒言)
「・・・題して『吉田松陰』というも、その実は、松陰を中心として、その前後の大勢、暗潜黙移の現象を観察したるに過ぎず。もし名実相副わずとせば、あるいは改めて『維新革命前史論』とするも不可なからん。
昨年の春初「本郷会堂」において、「吉田松陰」を講談す。のち1.フエンして『国民之友』に掲出する十回。さらに集めて一冊となさんと欲す、遷延果さず。このごろ江湖の2.トクセキ急なるを以て、3.トッサの間、遂にこれを成す。原文に比すれば、その加えたるもの十の六、七、そのア.刪りたるもの、十の一、二。
 事実の骨子はおおむね『幽室文稿』『吉田松陰伝』より得来たる。その他参照に資したるもの枚挙に遑あらず。
 松陰の4.マイセイにして、その同年の友たる楫取(かとり)男爵、その親友高原淳次郎、松陰の5.コウシ吉田庫三の諸君は、本書を成すにおいて、あるいは助言を与えられ、あるいは材料を与えられたり。特に記して謝意を表す。
 松陰肖像は、門人浦無窮が、松陰東都6.カンソウせらるるに際して描きたるものを、さらに謄写したり。松陰神社、及び墳墓は、久保田米僊君自らその境に臨んで実写したるもの。・・・・・・・・・・「吉田松陰(徳富蘇峰)」
(B)(第一 誰ぞ 吉田松陰とは)
「・・・玉川に遊ぶ者は、路世田が谷村を経ん。・・・碧蕪疎林その間をイ.点綴し、鶏犬の声相聞う。街道より迂折する数百歩、忽ち茅葺きの小祠堂あり、ああこれ吉田松陰の幽魂を祭る処。
祠後のウ.小杉エ.槍尖注:ウ.エ.は、いずれも音読み)の如く、森然として天を刺す。これを径すれば、幾多の小碑、行儀能く屏列するを見る。その左右に在るは、同志、同難諸人の墳墓にして、彼はあたかも幽界の大統領たるかの如く、その中央に安眠す。7.スウシュの蒼松は、桜樹に接して、その墓門を護し、一個の花崗石の鳥居は、「王政一新之歳、大江孝允」の字を刻して、長(とこしえ)に無韻の8.トウカを伝う。
 三十五年前、日本国を荒れに暴(あら)したる電火的革命家も、今はここに鎮坐して、静かなる神となり。春雨秋風人のオ.訪うなく、9.ショクショクたる松声は、日本男児の記念たる桜花の雪に和して吟じ、カ.喞々たる虫語は武蔵野の原より出でて原に入る明月の清光を帯んで咽ぶ。
 未死の幽魂、尋ねんと欲するも、今何れの処にかある。請う、吾人をして彼を10.キュウゲンの下より起し、少しく彼に就て語らしめよ。
       *   *   *   *   *
 吉田松陰は、関原の役において、西軍の殿将として、大坂を守り、徳川氏に向って弓を挽ける、毛利家の世臣なり。彼は杉氏の子、出でて叔父吉田氏を続(つ)ぎ、禄五十七石をキ.食む。彼は固より微禄の士。天保元年八月長門国萩城の東郊に生れ、安政六年十月国事犯罪人として、江戸において首を斬らる。その間僅かに三十年、而して彼が社会にク.馳駆したるは嘉永四年侯駕にケ.扈して江戸に赴きたるより以来、最後の七、八年に過ぎず。彼の社会的生涯かくの如く短命なり。彼果して伝うべきものあるか。
 曰く、コ.然り。
 彼は多くの企謀を有し、一の成功あらざりき。彼の歴史は蹉跌の歴史なり。彼の一代は失敗の一代なり。然りといえども彼は維新革命における、一箇の革命的急先鋒なり。もし維新革命にして伝うべくんば、彼もまた伝えざるべからず。彼はあたかも難産したる母の如し。自ら死せりといえども、その赤児は成育せり、長大となれり。彼れ豈伝うべからざらんや。・・・・・・・・・・・・・・・・」「吉田松陰(徳富蘇峰)」
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<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その4 標準解答>
(一)
1.せいらい*「清籟蕭蕭(せいらいしょうしょう)」:さらさらと。ひゅうひゅうと。清らかで物寂しい音の形容。主として、風雨や馬のいななき、落ち葉などの形容に用いる。
2.けいすい:*蹊隧(ケイスイ)=こみち。細く奥深い山あいのこみち。(大字源)山間のこみち。
3.あつりゅう:*遏劉(アツリュウ)=王者が殺戮を絶ち止めるをいう。
4.じゅうき:軍旗。戦争に用いる指図旗。また、軍隊。 5.うつはく:絹をのす 
6.せんさつ:(過去問)串刺しにして殺すこと 7.しょうしょう:おじおそれる。
8.じゅよう:徴発されて国境守備に当ること。戍役。9.ばいかい・まいかい 10.げきたい 11.てんれん 12.いちゆう *「正笏一揖(しょうしゃくいちゆう):威儀を正し、相手に敬意を示すこと。礼儀正しいこと。威儀を正し、相手に敬意を示すこと。礼儀正しいこと。
13.そひ:*「廃格沮誹(はいかくそひ)」:政策などが行なわれないように邪魔をして、その悪口を述べ立てること。「廃格」は、行われないように邪魔すること。「格」は、こばむ意。(*現行訓にはナシ)「沮誹」は物事の実行をはばんで、それに対する非難をすること。 出典:史記  <大字源> 「廃格」「廃格沮誹」とも、上記とほぼ同様の説明。
14.ひつい:「能事畢矣(のうじひつい)」:成すべきことは、すべて成し終えたということ。「ノウジ(能事)、畢(お)われり」 出典:易経
15.ちゅうし:「疇咨之憂(ちゅうしのうれい)」:有能な人材を集めなければならないという悩み。「疇咨」は人と相談して人材を求めること。「疇」は誰、「咨」は問いはかる意で、だれか私(王)のために人材をたずね求めよ、の意。 出典:書経・堯典  対義語:桃李満門
16.たいろ *「大輅椎輪(たいろのついりん)」:物事は簡から繁に、粗から精に移り、ついに完備に至ることのたとえ。・・・のちに、物事の始め、創始者の意にも用いられる。飾り気のない質素な車輪が、天子の乗る車にまで発達したことから。「大輅」は天子の乗る車のこと。「椎輪」は飾りがなく質素な車のこと。転じて、始めで完備していないもののたとえ。物事の始めのこと。
17.ろうとう:「窮途潦倒(きゅうとろうとう)」:苦しい境遇にいて落ちぶれたさま。また、失意の中にいるさま。「潦倒」は落ちぶれたさま。 類)窮困潦倒
18.いんお:「喑嗚叱咤(いんおしった)」:非常に怒って怒鳴ること。(史記)
19.すばく(漢検2掲載):①条虫などの人体の寄生虫。また、それによって起こる病気。 ②婦人病。 (②:①によると思われていたことから。)
20.おうそう:水深く山けわしく静謐なさま 
21.きざ(し) 22.そまだくみ:杣人。そま木を刈り採ることを業とする人。きこり。そま取り。そまだくみ。 23.なます・あえもの 24.う(けた) 25.せ(いた) 26.へっつい:*成句なので、ここは「へっつい」と読みたい。「へっつい」は、かまどのこと。生計もままならないのに、嫁を欲しがるということ。*読み問題というよりも故事成語類での出題となることが考えられる・・・。 27.みおぐい 28.むしあつ(い) 29.な(り)*「日就月将(にっしゅうげっしょう):(=日進月歩の意) *「就(な)る」:1級対象 「将(すす)む」:現行訓読みにはナシ。
30.す(つ) *参考:「委」 小学…イ、ゆだ(ねる)準1…まか(せる)、くわ(しい)、お(く)、す(てる)*出典:戦国策
(二)
1.衵・袙(過去問) 2.矯激 3.鶏黍(過去問) 4.咀嚼 5.啖呵 6.痊可 
7.狡猾・狡黠 8.杵𦥑 9.蟹行 10.邂逅 11.虹梁 12.亢竜 13.岌岌14.汲汲 15.拮抗・頡頏 16.桔槹 17.山稜 18.山梁 *山梁:(デジタル大辞泉)1.山中の谷川にかけた橋。2.(「論語」郷党 から)キジの別名。
(広辞苑):①山間のかけはし。渓流を遮る岩石。②雉の異称。 19.叺 20.癪
(三)
1.鴻爪(こうそう):(広辞苑)往時の痕跡。また、跡形が残らないこと。行方のはっきりしないこと。
2.敢諫(かんかん):(広辞苑)おしきっていさめること
敢争:(広辞苑)①思いきって争うこと。すすんで争うこと。②おしきっていさめること。*諫争・諫諍:争ってまでもいさめること。
3.盈科えいか 科(あな)に盈(み)つ 水の流れは科(あな)に満ちてから先の方へ流れていく。転じて、学問をするにも順を追って進むべきであるとのたとえ。
(孟子・離婁下)「科に盈ちて後進む(かにみちてのちすすむ)」「科 (あな) に盈 (み) ちて後 (のち) に進む」《「孟子」離婁下から。「科」はくぼんだ所の意》水が流れるとき、くぼんだ所があると、まずそこにたまってから先へ流れていく。学問も、一歩一歩順を追って進むべきことをいう。 *現行訓に科(あな)はナシ・・・大字源に意味あり・・・
≒盈進えいしん
4.均霑(きんてん):平等に恩恵・利益を受けること。 (過去問)
5.綾綺(りょうき):(漢検2)あやぎぬ。また、あやぎぬでつくった衣。
(四)
問1
1.啐啄(同時) 2.鸞翔(鳳集) 3.蹇蹇(匪躬) 4.老蚌(生珠) 
5.尺蚓(穿堤)(せきいんせんてい):小さな原因が大きな災難を引き起こすたとえ。 類)螻蟻潰堤 「セキイン(尺蚓)堤を穿つ」
6.(造次)顚沛 7.(鬱肉)漏脯 8.(落花)狼藉 9.(肩摩)轂撃 10.(乾坤)一擲
問2
1.いこく:進退維谷(しんたいいこく):進むことも退くこともできず、身動きのとれないこと。出典:詩経 「進退、維(これ)谷まる」
2.べんち:鞭笞策進(べんちさくしん):大いに励むこと。
3.はいぎょう:桀犬吠尭(けつけんはいぎょう):自分の主人に忠義なこと。善悪に関わらずに行動すること。
4.そうはい:膝癢搔背(しつようそうはい):することが的外れなたとえ。核心から外れているたとえ。脚の膝が痒いのに、背中を描くこと→議論や行動が的を得ない意。類)縁木求魚
5.ようごう:兆載永劫(ちょうさいようごう):非常に長い年月のこと。仏教語。
(五)
1.ささべ 2.ひこ 3.いろり 4.ウイーン 5.やもり 6.しゃこ 7.すずめが 8.パイナップル 9.うまごやし 10.はなやすり  
(六)
1.じゅんこう 2.めぐ(る) *めぐりあるく。同)巡行・循行
3.いふう 4.うるわ(しい) *麗しい風俗。よい習わし。
5.しょうしょう 6.おそ(れる) *恐れてぞっとする。
7.しゅうき 8・ひか(る) 9.れんきょく 10.かが(まる)  
(七)
1.臘尾 2.天潯 3.高燥 4.涼燠(注) 5.大孺人
6.喚想 7.遠籌 8.吉祥 9.嫁資 10.謨範
(注)解答「4.涼燠」は“寒暑”に対する類義語です。(対義語ではありません。)当初からの設問ミスですが、そのままの設問としたために、このような対処をしております。ご迷惑をおかけしました。
<参考>
老大人(ろうたいじん):①老人・長者の敬称。②他人の父の敬称。尊大人。③(俗)だんなさま
⇔大孺人  *徳富蘇峰「吉田松陰」- 青空文庫 松陰の書簡から発見。その他ネットにも散見。
喚想:(広辞苑)思い起こすこと。想起。
天潯てんじん:天の果て。天涯 ⇔ 地角
碩画せきかく:遠大なはかりごと。大計画。    
遠猷えんゆう:(広辞苑)さきざきまでのはかりごと。遠謀。 (大字源)遠大なはかりごと。遠謀。遠籌(えんちゅう)。遠謀。
煕事(キジ):さいわい。吉祥。
嫁資(カシ):嫁入りの支度。嫁入り道具。嫁粧(カショウ)。 
(漢検2)=匳幣(れんぺい):(大漢和のみ)嫁入り道具
謨範(ボハン・モハン)=手本・模範(大字源)
(八)
1.恭者 2.芻豢:物事の優劣・上下の区別が混同され易い喩え。 3.櫪 4.狐裘
5.長臂 6.蚊蜹・蚊蚋 7.瑕瑜 *欠点と美点、悪と善とかみなはっきり現れ、互いに隠し合わないこと。 8.瓊瑶 9.叢蘭 *「叢蘭秋風(そうらんしゅうふう):悪い者が善い者に危害を加えるたとえ。生い茂った蘭が芳しい花を咲かせようとすると、秋風がこれを傷つけやぶる意から。 10.匏瓜
(九)
1.敷衍 2.督責 3.咄嗟 4.妹婿 5.後嗣 6.檻送 7.数株 8.悼歌 9.謖々(謖謖) 10.九原
ア.けず(り) イ.てんてい・てんてつ ウ.しょうさん エ.そうせん オ.と(「おとな(う)」でも可だろう) カ.しょくしょく キ.は(む) ク.ちく ケ.こ(して) コ.しか(り)
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親友との会話(漢字の話)

2017年08月16日 | 日記
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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●この間、親友のkとyが来た時の話・・・フリータイムで、午前から夕飯時までカラオケボックス・・・ははは・・・
●その前に来た時は(逑がいたので)家では聞けなかった話で盛り上がり・・・はは、歌は二の次で、男三人で当時の女の子の話やその後の消息なんかで盛り上がってしまった・・・ははは。・・・勿論、朝からビール・・・ははは・・・
●そのうち、少し、漢字の話題になった・・・
y:そういえばさあ、まだ漢字やってんのか?この間もあるとかなんとか言ってたよなあ・・・
僕:・・・ああ、ちょっと大変だったけど受かったよ・・・
y:おお、すげえな、でも、よくやるよなあ・・・
僕:ほら、ヒマだろ?なんかやってないと、生活に張りが出ないだろ・・・yちゃんもなんかやった方がいいよ、お母さんも亡くなって介護からも解放されてヒマなんだろ、漢字とは言わないけど、なにかやらんとボケるぜ・・・
k:そうだ、そうだ、yちゃん、なんかやらないとマズイぞ、ホント、ボケるぞ・・・
僕:kちゃんはいいよな、いい趣味あるもんな、相変わらず若い子たちとジャズやってんのか?今月は路上ライブとか御呼ばれしての演奏とかないんか?
k:8月はお休み・・・練習はしてるけどね・・・
y:ほんと、kちゃんはいいよなあ、若いのとイチャイチャ・・・いいなあ・・・
k:yちゃんもそばに、いるじゃんか、この間の同窓会・・・近くに住んでたじゃないかあ、幼馴染のkが・・・
僕:そうだそうだ、一緒になっちゃえばいいじゃないか、今、お互い、家で独り同士で住んでんだろ?一緒に年取ろうとか何とか云って一緒に住んじゃえばいいじゃん・・・世話してくれる人見つけとかないと、何もやらんとボケるぞ・・・
(しばらく、k・yとその話で盛り上がり・・・下の話もあるので割愛・・・ははは・・・)
y:ところでさあ、この間、テレビ見てたら、漢字のクイズみたいなのやってたけど、むっずかしくて読めなかったんだよお・・・sちゃん、読める?「風」の上に「下」がついてんの・・・
僕:・・・“おろし”?
y:おおおお!すっごいじゃん・・・じゃさ、じゃさあ、「風」の中が、「止める」になってんの、これなあんだ?
僕:・・・う~ん、たしか、“なぎ”?
y:おおおお!!おおおお!じゃさ、じゃさ、じゃさあ!!「風」の中に「木」が入ってんの、これは?
僕:う~ン、ウ~ん・・・「木」があるからあ、木の風かあ・・・“こがらし”?
y:・・・すっげえ!!
僕:・・・そんなテレビ、みてないで、なんかやったほうがよくないか、yちゃんは・・・今更、漢字ヤレとはいわんよ・・・

kもyも、漢検、漢検1級というものを、まったくと言っていいほど知らない人たちだった・・・

・・・ ちなみに、この後、歌合戦・・・念願の「哀愁のカサブランカ」を10回ぐらい歌ったが、“完唱”は1回も出来なかった( ;∀;) チェッ・・・今度、一人でジックリと歌おう・・・

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漢検1級 29-2向け模擬試験問題 その3

2017年08月15日 | 模擬試験問題
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●“至高の五大鍋”第3弾!!(笑)・・・29-2向け模試(その3)です。現時点での習熟度や実力の判定にお役立てください。
●初回に比べたら前回同様(人のレベルによって異なりますが)20~40点ぐらいは易しく感じると思います。第2弾と同様のレベルぐらい・・・過去問も少し取り入れているし・・・(笑)
●ただ、ハッキリ言って、漢検漢字辞典(第1版)をベースに学習されている方には不向きな模試だと考えます。初合格を目指す方であれリピーターであれ、少なくとも、漢検辞典(第2版)や他の漢和辞典・国語辞典などもベースに学習を続けられていて、より高みを目指そうとされている方に向いている模試だと思います。
●さて、今回の(その3)はどうでしょうか・・・“恐いもの見たさ”の方も含め、チャレンジはどなたでも大歓迎です(笑)・・・
●なお、“至高の五大鍋”って書いちゃった手前、なんとか、あと2回は作成するつもりでおります(苦笑)
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(注)音読みは基本的には<漢検2>および<大字源>の読みにしています。他の読み方もあるかも知れませんので、解答以外の読みもあるようでしたらお知らせいただけると有り難いです。
<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その3>
(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.鳧脛短しといえども之をつがば即ち憂えん 
2.四塞山河、喉衿の勢有り 
3.単煢の身を嘆く     
4.愚者と雖も、嗤易する莫れ  
5.奇偉俶儻の画策を好む  
6.村の翁媼から昔日の話を聞く  
7.父母を養うにを以てす 
8.盍簪の間に自説を披瀝する
9.臣、忝窃を久しくす   
10.忱恂、九徳之行を迪知す 
11.海内、欣欣として怡愉す 
12.天蹕に遭遇す  
13.喞嘖とした虫の声が聞こえる 
14.洲鳥、驟かに迴合す  
15.寥闃の涯、観ることなし。
16.寵賂により抜擢さる   
17.老いて老饕となる    
18.貪叨を以て誅死せり   
19.軍の餉道を断つ 
20.石蒜とは、ひがんばなの異称だ 
21.鴉娘、豊歳をう   
22.皇命、く伝わる  
23.窓轅にって、人を引きとめる 
24.衆賢の進はの斯(ここ)に抜くるが如し 
25.がしとしと降る   
26.結納も済ませ、妻をる   
27.剣をえて清歌す  
28.軈て、学長にせられた 
29.川の水沫が逆巻いている 
30.に託宣があった 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.禿筆をす  
2.イッスイの寒灯眼を照らして明らかなり 
3.上手く逃げオオせるとは限らない 
4.エンジ色の服がよく似合う 
5.これが我が家のナラワシだ  
6.法外な請求書に顔が引きった 
7.ホフク前進ですすむ    
8.古人のセンショウを踏む  
9.鋸で丸太をく  
10.琴をく 
11.恥ずかしくてタンガンに堪えない 
12.助命をタンガンする 
13.峻峰がショウジしている 
14.この親子は容貌がショウジしている
15.ヒヨウ取りで糊口を凌いでいる 
16.若いころはヒヨウ走狗の狩りに興じた
17.ぜひロウキョにお越しください  
18.謹慎してロウキョする 
19.痛みをコラえて走った   
20.十センチリットルの水を加える  

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.世俗を脱する。また、悟りに達する。
2.職務を果たさないで俸給をむさぼるたとえ。
3.うたがい、ためらう。ぐずぐずして決めない。
4.相手の怒りに触れないように遠回しにいさめる
5.煩悶を解消すること。気ばらし。

<語群>
( たんぱん、ほせつ、しゅし、しょうけん、せいしょう、きかん、せんぜい、ふうし )    

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )塗足 ( 2 )不斉 ( 3 )摘句 ( 4 )浅掲 ( 5 )知源
季札( 6 ) 長頸( 7 ) 瞻望( 8 ) 蓬頭( 9 ) 甑塵( 10 )
<語群>
( きゅうりゅう、しさ、ふぎょ、しんし、しんれい、こうめん、じんしょう、うかい、てんたい、けいけん )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.何の取り柄もない平凡なさまのたとえ。
2.心がねじけていて、したい放題のことをすること。
3.とし。としを表す。
4.他人の悪口を言って、別の人にこびへつらうこと
5.礼儀のない無作法な食べ方
<四字熟語群>
( 讒諂面諛 得兎忘蹄 放飯流歠 目食耳視 宝篋印塔 年歳祀載 放辟邪侈  浮花浪蕊 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.布哇 2.脛衣 3.金漆 4.竹柏 5.香螺 6.竹麦魚 7.老海鼠 8.三白草 9.何首烏 10.雁来紅 

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.諠聒 - 2.聒しい    
イ.3.倩倩 - 4.倩しい    
ウ.5.爰書 - 6.爰える     
エ.7.偏頗 - 8.頗る    
オ.9.摶一 - 10.摶ら     

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.苗裔 2.歳闌 3.下舂 4.慟哭  5.明瞭
6.石梁 7.鴻図 8.臆病 9.慈烏 10.穀物
<語群>
(たいゆう、こうちょう、 はんらん、のうそ、てんきょく、せっこう、きょうだ、かか、しゅそ、こうしょう )     

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.足るを知る者はレイコウも膏粱より旨しとす  
2.ゼンパイ己に由る 
3.キョウを下って幽に入る 
4.天地鬼神はマンエイを悪む
5.オウテンに沈淪する  
6.コウヨウの何物たるかを知らざるなり 
7.世の中よかれと鳴く烏はシトギを貰うて食う  
8.キュウカ花を生ぜず  
9.志合えば胡越もコンテイなり  
10.カンゾウの丸のみ 

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)
「・・・この話を自分は母から聞いた。母はそれを自分の大叔父から聞いたと云つてゐる。話の真偽は知らない。唯大叔父自身の性行から推して、かう云ふ事も随分ありさうだと思ふだけである。
 大叔父はア.所謂1.ダイツウの一人で、幕末の芸人や文人の間に知己の数が多かつた。・・・中でも黙阿弥は、「江戸桜清水清玄」で紀国屋文左衛門を書くのに、この大叔父を2.フンポンにした。物故してから、もうイ.彼此五十年になるが、生前一時は今紀文とウ.綽号された事があるから、今でも名だけは聞いてゐる人があるかも知れない。・・・
・・・その津藤が或時吉原の玉屋で、一人の僧侶と近づきになつた。本郷界隈の或禅寺の住職で、名は禅超と云つたさうである。それがやはり3.ヒョウカクとなつて、玉屋の錦木と云ふエ.花魁に馴染んでゐた。勿論、肉食妻帯が僧侶に禁ぜられてゐた時分の事であるから、表向きはどこまでも出家ではない。黄八丈の着物に黒羽二重の紋付と云ふ4.コシラえで人には医者だと号してゐる。――それと偶然近づきになつた。・・・
・・・
所がふり向いた顔を見ると、反つて此方が驚いた。坊主頭と云ふ事を除いたら、竹内と似てゐる所などは一つもない。――相手は額の広い割に、眉と眉との間が険しく狭つてゐる。眼の大きく見えるのは、肉の落ちてゐるからであらう。左の頬にある大きな黒子は、その時でもはつきり見えた。その上5.ケンコツが高い。――これだけの顔かたちが、とぎれとぎれに、慌ただしく津藤の眼にはいつた。・・・」(「孤独地獄」 芥川龍之介)

(B)「・・・しかし汽車はその時分には、もう安々と6.ズイドウを辷りぬけて、枯草の山と山との間に挟まれた、或貧しい町はずれの踏切りに通りかかっていた。踏切りの近くには、いずれも見すぼらしい7.ワラ屋根や瓦屋根がごみごみと狭苦しく建てこんで、踏切り番が振るのであろう、唯8.イチリュウのうす白い旗がオ.懶げに暮色を揺すっていた。やっとズイドウを出たと思う――その時その9.ショウサクとした踏切りの柵の向うに、私は頬の赤い三人の男の子が、目白押しに並んで立っているのを見た。彼等は皆、この曇天に押しすくめられたかと思う程、10.ソロって背が低かった。そうして又この町はずれの陰惨たる風物と同じような色の着物を着ていた。それが汽車の通るのを仰ぎ見ながら、一斉に手を挙げるが早いか、いたいけな喉を高く反そらせて、何とも意味の分らない喊声を一生懸命にカ.迸らせた。するとその瞬間である。窓から半身を乗り出していた例の娘が、あの霜焼けの手をつとのばして、勢いよく左右に振ったと思うと、キ.忽ち心を躍らすばかり暖かな日の色に染まっているク.蜜柑ケ.凡そ五つ六つ、汽車を見送った子供たちの上へばらばらと空から降って来た。私は思わず息を呑んだ。そうして刹那に一切を了解した。小娘は、恐らくはこれから奉公先へ赴こうとしている小娘は、その懐に蔵していたコ.幾顆の蜜柑を窓から投げて、わざわざ踏切りまで見送りに来た弟たちの労に報いたのである。・・・」(「蜜柑」 芥川龍之介)
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<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その3 標準解答>

(一)
 1.ふけい:(H21-③):カモの足・はぎ。 2.こうきん:①のどと、えりくび。②要害の地。 3.たんけい:ひとりぼっち。ひとりもの。単孑(たんげつ)。 4.しい:笑ってばかにする。易は、あなどる。嗤侮。 5.てきとう *奇偉:比類なく立派である・こと(さま)。 「性-にして人と 異なり・・・/花柳春話 純一郎」  *俶儻:(漢検2掲載) 6.おうおう(過去問) 7.こうどう:田を耕し、草を取る。耕作する。 
8.こうしん(過去問) 9.てんせつ:かたじけなくする。分に過ぎてもったいないという謙遜の言葉。 10.しんじゅん:まこと *てきち:踏み行って知る。11.いゆ :よろこびたのしむ。 12.てんひつ:天子の行幸。 13.しょくさく:虫の声。 
14.かいごう:とりまく。巡って一つになる。 15.りょうげき :ひっそりとして寂しいさま。人気がなく静か。 16.ちょうろ:恩寵を求めるための賄賂。 17.ろうとう:老いて貪欲なる者。 18.たんとう:①欲が深い。叨も、むさぼる意。②欲が深くて残酷。叨は、損なう意。
19.しょうどう:食糧を運ぶ道。 20.せきさん
21.まじな(う) *鴉娘(あじょう)=みこ。巫女。 22.ことごと(く) 23.すが(って) 24.かや 25.こさめ・きりさめ 
*漢検2では「こさめ」のみが訓掲載。 26.めと(る) 27.ひか(えて)(過去問) 28.のぼ(せ)(過去問) 
29.みなわ *“みずしぶき”とは読まないようだ・・・。 30.みこ・かんなぎ (「巫」も“みこ、かんなぎ”)
(二)
1.呵:穂先の擦り切れた筆に息を吹きかけて書く。 転じて、下手な文章を書く。禿筆(とくひつ):①先のすり切れた筆。ちびた筆。 ②自分の文章の謙譲語(広辞苑)
2.一穂 3.果せる・遂せる 4.臙脂 5.慣・風(ならわし) 6.攣(った) 7.匍匐 8.先蹤 9.挽(く) 10.弾(く) 
11.赧顔 12.嘆願・歎願 13.聳峙:山などが高くそびえ立つこと。 類)聳立(ショウリツ)・屹立(キツリツ)
14.肖似 15.日傭 16.飛鷹 17.陋居 18.籠居 19.怺 20.竰
(三)
1.蟬蛻(せんぜい):世俗を脱する。また、悟りに達する。(過去問)
2.餔啜(ほせつ)(漢検2):(大字源)「餔啜・餔歠(ホセツ)」①食べたりすすったりする。飲食。②職務を果たさないで俸給をむさぼるたとえ。(孟子・離婁上)
3.首施(しゅし):うたがい、ためらう。ぐずぐずして決めない。
 *首施両端:首鼠両端 (漢検四字熟語辞典に両方あり) *一説に、首鼠は躊躇の音が変化したもので、首鼠がさらに首施に変化したともいう。
4.幾諫(きかん):(広辞苑)相手の怒りに触れないようにそれとなく遠回しにいさめること。
5.消遣・銷遣(しょうけん):(広辞苑)消遣:①うれえを消しやること。俗念を追い払うこと。②俗に、遊戯をして煩悶を解消すること。気ばらし。
*「銷遣(しょうけん)」「銷遣の具」・・・広辞苑にはこの漢字での熟語はないが、 “「消」は「銷」の書きかえ字”(漢検2)だから、同じ意味・・・。 *漢検2には「消遣」「銷遣」とも、掲載は見当たらない・・・。
(四)
問1
1.霑体(塗足) 2.参差(不斉) *類)参差錯落 3.尋章(摘句) 4.深厲(浅掲) 5.汲流(知源)
6.(季札)挂剣(けいけん・かいけん):信義を重んじることのたとえ。
7.(長頸)烏喙 8.(瞻望)咨嗟 9.(蓬頭)垢面 10.(甑塵)釜魚
問2
1.ろうずい 2.ほうへき 3.しさい 4.ざんてん 5.りゅうせつ
(参考)
1.(浮花)浪蕊:ふかろうずい:何の取り柄もない平凡なさまのたとえ。
2.放辟(邪侈):ほうへきじゃし:わがまま勝手で心がねじけていてしたい放題のことをすること。
3.(年歳)祀載:ねんさいしさい:とし。としを表すのに、周では年、夏では歳、殷では祀、堯・舜時代は載といい、あとはすべて年という。
4.讒諂(面諛):ざんてんめんゆ:他人の悪口を言って、別の人にこびへつらうこと
5.(放飯)流歠:ほうはんりゅうせつ:大口で飯をほしいままに食べて、大口で汁を流し込むようにすすること。礼儀のない無作法な食べ方をいう。「礼記」
(五)
1.ハワイ 2.はばき 3.こしあぶら 4.なぎ 5.ながにし 6.ほうぼう 7.ほや 8.はんげしょう 9.つるどくだみ 10.はげいとう  
(六)
1.けんかつ 2.かまびす(しい) 3.せんせん 4.うつく(しい) 5.えんしょ 6.か(える)、とりか(える) 7.へんぱ 8.かたよ(る) 9.せんいつ 10. もっぱ(ら)
(参考)
諠聒:やかましい、さわがしい。
倩倩:
<倩:セン、セイ、うつく(しい)、むこ、やと(う)、つらつら>
・第2版、音訓すべてあり。音による意味分けなし。熟語「倩倩」(読みナシ)。「倩(つらつら)」。  *「つらつら」は邦語。
・大字源では、「セン」(漢・呉音)=うつくしい。「セイ」(漢音)=やとう、むこ、かりる・こ(乞)う、身代わり。・・・と、音による意味分けあり。
・「倩倩」は、4辞典ともに「センセン」。
・「うつくしい」に対応する熟語・・・倩影(センエイ)、倩粧(センショウ)=倩妝(センショウ)
・「やとう」に対応する熟語・・・倩人(セイジン)=人をやとう、倩雇(セイコ)=やとわれる、倩代(セイダイ)=雇いかえる、人に代理を頼む
爰書 - 爰える  えんしょ - か(える)、とりか(える) *漢検2熟語。“とりか(える)”訓はナシ。爰書:罪人の取り調べ書。くちがき。調書。爰は換の意で、罪人の白状したことばを文書に写し換えたもの。
偏頗:*漢検2掲載
(七)
1.曩祖 2.首祚 3.天旭 4.哄笑 5.汎濫
6.石矼・石杠 7.大猷 8.怯懦 9.孝鳥 10.禾稼 
(参考)
歳闌(さいらん):歳末、歳晩。闌は、晩。
明瞭 ⇔ 汎濫(*曖昧なこと、不確定なこと。「“犯”濫」にはこの意味ナシ。)
石梁(せきりょう):石の橋。また、とびいし。梁は、橋。 石矼(せっこう)。石杠(せっこう)。 *漢検2意味「杠:①小さな橋。・・・」
石矼・石杠(せっこう):川を渡るための飛び石。一説に、石橋。石梁(せきりょう)。
首祚(しゅそ):年の初め。首歳。 首歳:年の初め。正月。孟春。開歳。
鴻図・洪図(こうと) 大猷(たいゆう)=大略たいりゃく
慈烏(じう)=孝鳥(こうちょう)、孝烏(こうう)
(八)
1.藜羹:(H15ー①過去問)
2.善敗:事の成功・不成功は、わが行いの善悪によって分かれる。 (善敗:①成功と失敗 ②善と悪。)
3.喬:高い木から降りて幽谷に入る。よい所から悪い所へ移ることをいう。(孟子)
4.満盈:天地や鬼神は、人間が慢心増長するのを憎む。
5.甕天:(H6ー③過去問):かめの中の天地。転じて、狭い世間の意で見識の狭いたとえ。
6.羔羊:(H10ー①過去問):「詩経」で、羔羊=こひつじのような徳を称えている。「羔羊は乳を飲むとき、跪いて飲むのは人とかわりがなく、乳を飲むときでも遠慮し、はじらう。嘆かわしいことに、今の人は、この禽獣にさえ及ばない。」というような意味。
7.粢 8.旧柯 9.昆弟 
10.甘草(✕萱草):(甘草もよくかみしめてみなくては、甘さが わからないところから)物事の本当の意味を深くかみしめてわかろうとしないこと

(九)
1.大通 2.粉本 3.嫖客 4.拵(え) 5.顴骨 6.隧道 7.藁 8.一旒 9.蕭索 10.揃
*粉本(フンポン):(大辞泉) 1.(昔、胡粉(ごふん)を用いて下絵を描き、のち墨を施したところから)東洋画で、下書きのこと。2.後日の研究や制作の参考とするために模写した絵画。3.絵・文章などの手本とするもの。

ア.いわゆる イ.かれこれ(原文は「彼是」だが、漢検2に合わせて「彼此」に訂正してある) ウ.あだな エ.おいらん(原文「華魁」を「花魁」へ修正) オ.ものう(げ) カ.ほとばし(らせ) *「たばし(る)」でも✖ではないだろう キ.たちま(ち) ク.ミカン ケ.およ(そ) コ.いくか 
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東野圭吾 「恋のゴンドラ」

2017年08月14日 | 読書
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●昨年11月の新刊・・・といっても、どこかの雑誌に連載されていたものをまとめて単行本にしたもの・・・これはだいぶ待たされた・・・
●長編小説じゃなくて、スキー場を舞台にした連作もの・・・登場人物たちは最初から最後まで同じ・・・
●サスペンスものでなく、表題のとおり、男女の“恋”を主題にストーリーが展開していく物語・・・
●それなりに楽しめたのは、作者らしく、いろんなプロットや伏線を用意していて、「最後、こういうことになるのかあ!」と思わせる、なかなかの作品ではあった・・・けど、軽いタッチの連作もの・・・ま、たまにはこういうのを読んでも良いけど、もっと、しっかり・どっしりした作品もそろそろ読みたいもんだ・・・

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佐伯泰英 「嫁入り」 鎌倉河岸捕物控<三十の巻>

2017年08月14日 | 読書
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●このシリーズも30作目か・・・初期の作品は、江戸の文物などの説明や解説なんかもあって面白かったけど、今は、惰性で読んでるだけ・・・ま、タダで図書館から借り出せるので(時間は待たされるけど)、ヒマつぶしには良いかも・・・
●舞台となっている鎌倉河岸周辺は土地鑑もあって、楽しく読んでるのは確か・・・今回は、京都からの嫁さんを迎える話を軸に、その間、色々な事件も起きて、主人公たちがそれを解決しながら話が進んでいくストーリー
●京都と江戸の違い(風物や物の考え方など)なんかも織り交ぜて、なかなか楽しませてくれた・・・

●ま、記録しておくだけ・・・しておかないと、また忘れてしまうから(汗)
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漢検1級 29-2向け模擬試験問題 その2

2017年08月12日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●“至高の五大鍋”第2弾!!(笑)・・・29-2向け模試(その2)です。現時点での習熟度や実力の判定にお役立てください。
●前回に比べたら(人のレベルによって異なりますが)20~40点ぐらいは易しく感じると思います。でも、レベルは相変わらず高いかも(笑)
●ハッキリ言って、漢検漢字辞典(第1版)をベースに学習されている方には不向きな模試だと考えます。初合格を目指す方であれリピーターであれ、少なくとも、漢検辞典(第2版)や他の漢和辞典・国語辞典などもベースに学習を続けられていて、より高みを目指そうとされている方に向いている模試だと思います。
●さて、今回の(その2)はどうでしょうか・・・“恐いもの見たさ”の方も含め、チャレンジはどなたでも大歓迎です(笑)・・・
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(注)音読みは基本的には<漢検2>および<大字源>の読みにしています。他の読み方もあるかも知れませんので、解答以外の読みもあるようでしたらお知らせいただけると有り難いです。

<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その2>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.盂、なれば水、圜なり  
2.頻りに噫欠を繰り返す   
3.急に雹霰が降ってきた   
4.白鳥が鵠鵠と鳴く     
5.度恕の心が大切だ     
6.黝黝とした森に入り込む  
7.羊棗の果を食す      
8.鳥、繽繽として、蘿に迷う
9.鳥、新たな罅栗を窺う      
10.暗雲が幎幎と垂れ罩めている  
11.濁酒、瓦缶に盈つ       
12.峻険を聿越す        
13.百官を淬励す       
14.光爍、電の如し      
15.迦葉の口に笑みを含む 
16.伯氏、壎を吹き、仲氏、を吹く  
17.轡銜を急にする者は千里の御に非ず 
18.鴉が啞啞と鳴いている   
19.找事に遑が無い    
20.鍼黹は、裁縫や刺繡などの針仕事を指す 
21.竹皺の織物を手に取って観る 
22.の幼樹はクリスマスツリーとすることがある 
23.糸が表に出ないようにう 
24.とてもい子だ 
25.む気持ちが抑えられない   
26.が飛び散る  
27.の編を三度絶つ 
28.韋のを三度絶つ 
29.の煮つけを食する  
30.は石まじりの痩せ地のことだ 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.屈強の者二人に轎をかせる
2.疑惑がカンゼン氷釈した  
3.スグ来ると言ってまだ来ない   
4.早朝の境内からギョウボンが聞こえる  
5.往来はひどくヌカっていた    
6.黄粱イッスイの夢 
7.ズサンな仕事ぶりに辟易した 
8.画の余白にズサンが書入れらている 
9.コウロウを経て、斯界の巨擘となった     
10.古代、遠来の客を出迎えるコウロウという儀式があった
11.上司の寵をいいことに、キョウシにふるまう   
12.豊麗な婦人のキョウシに見惚れる  
13.恩師の著作集をシコウする  
14.ご機嫌うかがいにシコウする 
15.シコウ及米の害を危惧する  
16.ヒンピンと事件が発生する 
17.ヒンピンたる人柄を偲ばせる 
18.今年(2017年)の干支はヒノトトリである  
19.イスカの嘴は上下食い違っている 
20.エソは上等な蒲鉾の材料となる  

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
(語選択候補)
1.俗事に心をひかれてかかわりあうこと
2.善悪・賢愚・美醜のたとえ
3.やせち。土地がやせて石が多いこと。
4.災いをはらい、福をいのること
5.心がひろくてゆとりのあること
<語群>
(ふじゅつ、かんゆう、こうはく、ぎょうぎょう、じょうとう、きとう、はんえん、らんゆう)    

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )攘攘 ( 2 )狼貪 ( 3 )勢峻 ( 4 )走尿 ( 5 )附耳
載籍( 6 ) 史魚( 7 ) 冥頑( 8 ) 蹈常( 9 ) 魯魚( 10 )
<語群>
( じょうそく、ちゅつひん、ようこん、きき、がいし、こうし、てんい、しゅうこ、ふれい、こうかん )

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.他人だけの為に苦労するたとえ
2.月日の過ぎ行くことをいう
3.失意でぼんやりとしたさま
4.日常生活に必要な仕事や作法のこと
5.方針が一定しないたとえ
<四字熟語群>
( 灑掃応対  兎起鶻落 屠者羹霍 蒼蠅驥尾 兎起烏沈 朝種暮穫 亮遺巾幗 爽然自失 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.大口魚 2.海人草 3.眉児豆 4.牛筋草 5.鳩酸草 6.羊駝 7.馬陸 8.高襟 9.障泥 10.水亀 

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.矜伐 - 2.伐る    
イ.3.秕政 - 4.秕い    
ウ.5.綴緝 - 6.緝める     
エ.7.灼爍 - 8.爍る    
オ.9.韶艶 - 10.韶しい     

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.正史 2.夙興  3.天涯 4.犂耕  5.牴牾
6.熙朝 7.仏生会 8.侏儒 9・諢名 10.返書

<語群>
( かんぶつえ、ちぎん、しゃくごう、ふんごう、かいり、どうこう、やじょう、せいせい、あんき、わいじん )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.キシ連抱にして数尺の朽あるも、良工は棄てず
2.コウショは明を以て自ら消ゆ
3.巧言コウの如きは顔の厚きなり
4.ハクロは塵土の穢れを禁ぜず
5.小恐はズイズイたり、大恐は縵縵たり  
6.シロク 殃を貽し、負乗 悔を招く   
7.ホウド、未だ乾かず   
8.瓶の尽くるはライの恥   
9.鷦鷯森林に巣くうも一枝に過ぎず、エンソ河に飲むも満腹に過ぎず 
10.コウコウにして信ならずんば、吾れこれを知らず

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「・・・次は槌だ。『譚海』一二に、日光山には走り大黒というあり、信受の者1.ケタイの心あらば走り失せてその家に座さず、殊に霊験ある事多し、これは往古中禅寺に大なる鼠出て諸経を食い敗り害をなせし事ありしに、その鼠を追いたりしかば下野の足緒まで逃げたり。鼠の足に緒を付けて捕えて死にたるよりそこを足緒というとぞ、足緒は足尾なり。さて死にたる鼠の骸に墨を塗りて押す時はそのまま大黒天の像になりたり。それより日光山にこの鼠の死にたる骸を重宝して納め置き、今に走り大黒とて押し出す御影なりと記す。一昨年某大臣、孟子がいわゆる大王色を好んで百姓とともにせんとの仁心より頼まれた惚れ薬の原料を採りに中禅寺湖へ往った時、ア.篤とこの大黒を拝もうと心掛けて滞在して米屋旅館に、岩田梅とて芳紀二十三歳の丸ぼちゃクルクル猫目の仲居頭あり。嬋娟たる花のイ.顔、耳の穴をくじりて一笑すれば天井から鼠が落ち、鬢のほつれを掻き立てて枕のとがを憾めば二階から人が落ちる。南方先生その何やらのふちから溢るるばかりの大愛敬に鼠色の涎を垂らして、生処を尋ねると、足尾の的尾の料理屋の娘というから十分素養もあるだろう、どうか一緒に走り大黒、身は桑門となるまでも生身の大黒天と崇め奉らんと企つる内、唐穴(からっけつ)になって下山しとうとう走り大黒を拝まなんだ。全く惚れ薬取りが惚れ薬に中毒したのだ。その節集古会員上松蓊君も同行したから彼女の2.ユウブツたる事は同君が保証する、あの辺へ往ったら尋ねやってくれたまえ。
 右の『譚海』の文に拠れば鼠が神になって大黒天と現じたようだが、『滑稽雑談』二一には、大黒天神は厨家豊穣の神なるが故に、世人鼠の来って家厨の飲食倉庫の器用を損ずるをこの神に祈る時、十月の亥の日を例として子の月なる十一月の子の日を(祭りに)用ゆるなるべしと記す。『梅津長者物語』には鼠三郎、野らねの藤太等の賊が長者の宅を襲うと、大黒真先に打って出で打ち出の小槌で3.ゾクカイを打ち殺す事あり。これでは大黒時に鼠や賊を制止4.チュウリクし、槌は殺伐の具となって居る。・・・」(十二支考 鼠に関する民俗と信念 南方熊楠)

(B)「・・・舞台と云うのは、高さ三尺ばかり、幅二間ばかりの金箔を押した歩衝(ついたて)である。Kの説によると、これを「手摺り」と称するので、いつでも取り壊せるように出来ていると云う。その左右へは、新しい三色緞子の5.キチョウが下っている。後ろは、金屏風をたてまわしたものらしい。うす暗い中に、その歩衝と屏風との金が一重、ウ.燻しをかけたように、重々しく夕闇を破っている。――僕は、この簡素な舞台を見て非常にいい心もちがした。
・・・
 生憎、その内に、僕は小用に行きたくなった。
 ――厠から帰って見ると、もう電燈がついている。そうして、いつの間にか「手摺り」の後ろには、黒い紗の覆面をした人が一人、人形を持って立っている。
 愈々、狂言が始まったのであろう。僕は、会釈をしながら、ほかの客の間を通って、前に坐っていた所へ来て坐った。Kと日本服を来た英吉利人との間である。
 舞台の人形は、藍色の6.スオウに、立烏帽子をかけた大名である。「それがし、いまだ、誇る宝がござらぬによって、世に稀なる宝を都へ求めにやろうと存ずる。」人形を使っている人が、こんな事を云った。語と云い、口調と云い、エ.間狂言を見るのと、大した変りはない。
・・・
 すると、大名の人形が、オ.左手を小さ刀の柄にかけながら、右手(めて)の7.チュウケイで、与六をさしまねいで、こう云う事を云いつける。――「天下治まり、目出度い御代なれば、かなたこなたにて宝合せをせらるるところ、なんじの知る通り、それがし方には、いまだ誇るべき宝がないによって、汝都へ上り、世に稀なるところの宝が有らば求めて参れ。」・・・」(野呂松人形 芥川龍之介)

(C)「・・・尾生はとうとう立ちすくんだ。
 川の水はもう沓を濡しながら、鋼鉄よりも冷やかな光を湛たたえて、漫々と橋の下に広がっている。すると、膝も、腹も、胸も、恐らくは8.ケイコクを出ない内に、この酷薄な満潮の水に隠されてしまうのに相違あるまい。いや、そう云う内にも水嵩はカ.益高くなって、今ではとうとう両脛さえも、川波の下に没してしまった。が、女は未だに来ない。
 尾生は水の中に立ったまま、まだ一縷の望を便りに、何度も橋の空へ眼をやった。
 腹を浸した水の上には、とうに9.ソウボウたる暮色が立ちキ.罩めて、ク.遠近に茂った蘆や柳も、寂しい葉ずれの音ばかりを、ぼんやりした靄の中から送って来る。と、尾生の鼻を掠めて、ケ.鱸らしい魚が一匹、ひらりと白い腹を飜した。その魚の躍った空にも、疎らながらもう星の光が見えて、コ.蘿のからんだ10.キョウランの形さえ、いち早い宵暗の中に紛れている。が、女は未だに来ない。……」(尾生の信 芥川龍之介)
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<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その2 標準解答>
(一)
1.えん(=円) 2.あいけん:おくびと、あくび。噫気と欠伸(けんしん・あくび)。3.はくせん *ひょうとあられ。 4.こくこく *白鳥の鳴く声 5.たくじょ:人の心をはかり思いやる 6.ゆうゆう:うすぐらいさま 7.ようそう:<大字源>なつめ。「羊矢棗(ヨウシソウ)」とも。<漢字源>木の名。なつめ。 8.ひんぴん:①多くさかんなさま。 ②もつれみだれるさま。 <参考>他辞典には、他に「繽繙・繽翻(ヒンパン)」=①鳥や花びらの乱れ飛ぶさま ②旗などの風に翻えるさま ・・・「大鵬、繽繙(繽翻)、翼を垂れるが若し」 9.かりつ *いがの割れた栗 10.べきべき 
11.がふ :素焼きのつぼ。缶は、ほとぎ。 12.いつえつ 13.さいれい *つとめはげむ  14.こうしゃく:光りを放ってきらめくこと。  15.かしょう 16.ち 17.ひかん 18.ああ *(漢検2)「アア」と読めば、①カラスなどの鳴く声 ②幼児の話す語 「アクアク」と読めば、笑い声の意味。 19.そうじ:職を求める、口をさがす 20.しんち
21.たけしぼ 22.とどまつ・とど 23.ぬ(う) 24.かしこ(い) 25.ねた(む) *「悋(お)しむ」 26.しぶき(あわ) 27.なめしがわ 28.とじいと 29.かれい 30.そね
(二)
1.舁 2.渙然 3.直 4.暁梵(ギョウボン):朝の読経の声(大字源) 5.濘 6.一炊 7.杜撰 8.図讚・図賛:絵の余白に書き入れた評語の文章・詩・歌など。画賛。  9.劫臈=長い年月、年功、劫量 10.郊労=客を郊外に出迎えて慰労すること(広辞苑)  11.驕恣・驕肆 12.嬌姿:(広辞苑)あでやかな、なまめいた姿 *漢検2掲載熟語 13.梓行 14.祗候・伺候 15.舐糠 16.頻頻 17.斌斌・彬彬 18.丁酉 19.鶍 20.鱛
(三)
1.攀縁 (漢検2):①よじのぼること・頼りにすること (「攀援」に同じ) ②俗事に心をひかれてかかわりあうこと ③怒ること。憤怒。
2.蘭蕕(らんゆう):香草のらんと、悪臭のあるくさ。善悪・賢愚・美醜のたとえ。薫蕕。
3.磽薄(こうはく) :やせち。土地がやせて石が多いこと。 漢検2下つき熟語。
4.禳禱(じょうとう):災いをはらい、福をいのること *「禳“祷”」でも可と思われる。
5.寛裕(かんゆう):(漢検2)(広辞苑)心がひろくてゆとりのあること。
(四)
問1
1.煕煕(漢検四字熟語辞典「煕煕壌壌・・・『攘攘』とも書く」) 2.羊很 3.顚委 4.行屎 5.躡足 6.浩瀚 7.黜殯 8.不霊 9.襲故 10.亥豕
問2
1.こうかく 2.うちん 3.そうぜん 4.さいそう 5.ぼかく
(補足)
1.屠者(羹霍)(藿)(*霍(藿)は豆の葉) 
(選択ダミー)兎起鶻落:書家の筆勢の軽快なたとえ。)
2.兎起(烏沈)(ときうちん)・兎欠烏沈(とけつうちん):月日の過ぎ行くことをいう 兎欠:満月が欠けていくこと。烏沈:日が西に沈むこと。月日の過ぎること。兎は月、烏は日。
3.(爽然)自失 
*漢検2:①心身のさわやかなさま。 ②失意でぼんやりとしたさま。「―自失」
4.(灑掃)応対 :日常生活に必要な仕事や作法のこと。掃除や、人との受け答え。
5.朝種(暮穫)チョウシュボカク 方針が一定しないたとえ。また、物事があわただしいさま。朝に作物を植えて、夕方には収穫する意から。〈『漢書(カンジョ)』〉
(五)
1.たら 2.まくり 3.いんげんまめ 4.おひしば 5.かたばみ 6.ラマ 7.やすで 8.ハイカラ 9.あおり 10.いしがめ
(六)
1.きょうばつ 2.ほこ(る) *漢検2掲載
3.ひせい 4.わる(い)   *漢検2掲載
5.ていしゅう 6.あつ(める) *つづりあつめる。同)綴集・綴輯 *漢検2掲載
7.しゃくしゃく 8.ひか(る) *①ぎらぎらと光るさま。②とかすようなあつさ(*爍(と)かす)
9.しょうえん 10.うつく(しい) *美しい
(七)
1.野乗 2.晏起 3.地垠 4.耨耕 5.吻合
6.盛世 7.灌仏会 8.矮人 9.綽号 10.回鯉
(参考)
●乾端(坤倪) (地角)天涯 ⇔ 地垠(チギン):地の果て   地角・地涯・地際
●熙朝(キチョウ):(大字源)①よく治まっている御代。盛世。(⇦(広辞苑):盛んな御代。)昭代。(⇦(広辞苑):よく治まってる御代=昭代
(八)
1.杞梓 2.膏燭 3.簧 4.白鷺 5.惴惴 
6.尸禄
(参考)
*尸禄:(漢検2)官職につき、職責をはたさないで給料を取ること。
<大漢和>「負」=小人のこと、「乗」=君子の器、「負乗」=小人でありながら君子の位にある。 <字通>「負乗」=小人が出世する。<大字源>小人でありながら身分不相応な君子などの位につくこと
7.抔土 抔土未乾:墓の土がまだ乾かない、死んでまもないこと
8.罍 *罍恥=「瓶の尽くるは罍の恥」(詩経の故事)  9.偃鼠 
10.悾悾(漢検2掲載熟語):(大字源)真心のあるさま。また、愚直なさま。〔論語・泰伯〕 *馬鹿正直なくせに誠実でない、そんな人は私もどうしようもない。
(九)
1.懈怠 2.尤物 3.賊魁 4.誅戮 5.几帳 6.素袍(素襖) 7.中啓 8.頃刻 9.蒼茫 10.橋欄
ア.とく(と) イ.かんばせ ウ.いぶ(し) エ.あいきょうげん オ.ゆんで カ.ますます キ.こ(めて) ク.おちこち ケ.すずき コ.つたかずら(つた) (注)本文は「蔦蘿(つたかずら)」と読ませていたが、現行読みに無いので「蘿」のみに修正してある。
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三楽(サンラク?サンゴウ?) 楽欲(ギョウヨク) 愛楽(アイギョウ)

2017年08月11日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事- 
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ:①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
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*昨日は中学以来の悪友2人が見舞いに来たのか飲みに来たのかわからんが、午前中に来て夕飯まで食って帰って行った・・・まあ、それなりに付き合えたから体調も良くなってきたと思う・・・尤も、その後、バタンキューで寝てしまったが・・・
*29-2向け模試その1・・・どうやら、また“至高の五大鍋”を追究してしまったようだ・・・まあ、めげないで頑張る方向けということかも(苦笑)・・・でも、この模試でそれなりの点数が取れるようになれば、“恐いものナシ”になりますので、頑張る方には頑張っていただきたいと切に思っています・・・
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●「漢検漢字辞典第2版から ㊱  埆、 蠖、 楽」(2016年03月08日 | 熟語の読み(音・訓) -個別記事-)の「楽」の記事、以下の通り、追記してあります。
<楽:ガク、ラク、たの(しい)、たの(しむ) 準1:ギョウ、ゴウ、かな(でる)、この(む)>
・漢検2で「ガク、ラク、ゴウ」音による意味分けあり・・・「ガク」「ラク」は略。「ゴウ:(意味)好む、求める、こい願う、愛する」で「三楽(サンゴウ)」「楽欲」「愛楽」
・「楽欲」「愛楽」に読みが振っていないのは他の読みもあるのかもしれない・・・簡単な熟語なので未調査。でも「ゴウ」で読んでおいたほうが良さそう。ちなみに、この2熟語は広辞苑には載っていない・・・「三楽(サンゴウ)=3つの好み願うもの」は論語の言葉でもあるので載っている。
<2017.8.11追記>(上記記事は調査不足だったため訂正がてら追記補筆・・・)
*漢検漢字辞典では「君子三楽(クンシのサンラク)」(出典:孟子)と読んでいるが・・・この「三楽(サンラク)」と「三楽(サンゴウ)」の違いは、以下の広辞苑を参照・・・。
 「三楽(サンラク)」:①(孟子・・・)君子の三つの楽しみ。すなわち、、父母兄弟がともに生存し、天にも人にも恥じるところがなく、天下の英才を教育すること。②(列子・・・)人生の三つの楽しみ。すなわち、人と生まれたこと、男子に生まれたこと、長寿であること。 ③➪解説:さんごう
 「三楽(サンゴウ)」:(論語・・・)(「楽」は好み願う意)三つの願い望むもの。益と損とあり、礼楽を適度にわきまえ、人の善をほめ、賢友の多いのを好むの三つは益、驕楽(キョウラク)・佚遊(イツユウ)・宴楽を好むの三つは損。
*楽欲(ギョウヨク):(広辞苑)(仏)(「楽」はねがう意)願い求めること。欲望。 *他の国語辞典も意味・読みとも同様・・・。
*愛楽(アイギョウ):(広辞苑)(「楽」は願う意。)①(仏)願い求めること。・・・②愛し好むこと。・・・ *他の国語辞典も意味・読みとも同様・・・


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漢検1級 29-2向け模擬試験問題 その1

2017年08月09日 | 模擬試験問題
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●突然ですが、29-2向け模試(その1)を配信します。本番までまだ少し早いですが、現時点での習熟度や実力の判定にお役立てください。
●当ブログの今回の29-2向け模試は、初心者(初合格を目指している方)やリピーターの方ともに楽しめる内容にすることを企図しています。・・・って、29-1向けのときも言ったか(苦笑)・・・でも、今回は前回29-1模試(全5回)よりもマトモ?だと思います(苦笑)
 ・初合格目指している方でも160点前後は十分取れるレベル(漢検四字熟語辞典、漢検漢字辞典(第1版)、過去問5年分ぐらい、市販の各種問題集や参考書などをある程度こなしているレベルを想定)
 ・一方でリピーターでも190点を超えるのはちょっと難しいレベル
と、両方のニーズを充たせるような内容とすることを企図しています。
●一応、作成後に検証したところ、29-1本番の難度よりも若干易しいレベルではないかと想定しています。すなわち、
・29-1で、150~160点前後の合格ラインだった方は十分160以上が望めるレベル
・高得点者・実力者の方には、難問っぽい設問も幾つかは設定してあるレベル
です。高得点者からの評価コメントなども頂きたいですが、合格を目指す方の一助になればとの思いもあるので、ぜひ、そういう方からも遠慮なくコメントや質問・照会などをいただけたら有り難いと思っています。
●なお、(その1)となっていますが、(その2)以降の作成予定、作成時期などは未定です。とりあえず、(その1)の結果・評価次第と考えています。では・・・
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(注)音読みは基本的には<漢検2>および<大字源>の読みにしています。他の読み方もあるかも知れませんので、解答以外の読みもあるようでしたらお知らせいただけると有り難いです。

<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その1>

(一)次の傍線部分の読みをひらがなで記せ。1~20は音読み、21~30は訓読みである。(30)1×30
1.孔子に四勿の教えあり 
2.逋播の臣を討伐す   
3.私鬻の民を罰する  
4.神牖とは目は心の窓という意味だ 
5.跼蹙して進むを得ず  
6.衵衣を解いて裸身となる  
7.鸛のことを黒尻ともいう  
8.麋醢を食す   
9.霄岫を瞻望する  
10.自らを嘯咤して励む 
11.積欠の為、千鈞を負う   
12.屯躓、日々に窮迫す   
13.溽暑で燠疾に罹る    
14.噦噎が頻発する     
15.甌窶に松柏なし  
16.鈞陶用の坏土を用いる   
17.金天に陽が曄曄として昇る 
18.怛怛として憔悴す   
19.急に眩泯に見舞われた  
20.王公が天子から雲輦を賜る 
21.は、文運をつかさどる星宿といわれる  
22.白髪まじりのな髪になってしまった  
23.痩せえた犬が道を横切った    
24.刀剣のに触れる  
25.蜚蠊のことをともいう 
26.を翳した貴人の行列に遭う  
27.魚を捕る筌とウサギを捕るを筌蹄という 
28.醬油の発酵にをつかう  
29.釣った魚をに入れる  
30.神にをつたえる 

(二)次の傍線部分のカタカナを漢字で記せ。19、20は国字で答えること。(40)2×20
1.この漆器はラデン細工が施されている 
2.とんだトバッチりを受けた  
3.ビロウゲの牛車に上皇が乗っている 
4.会盟の際、動物を犠牲にし、ソウケツの儀式を行う
5.タカムシロを敷いて昼寝をする  
6.感慨はヒトシオだ  
7.火消組のマトイが綺麗だ 
8.秋もけ、椛が冴える     
9.たき火で芋がうまそうにける 
10.我がフビンの致すところで申し訳ない 
11.生活苦に喘いでいるフビな子がいる 
12.好評サクサクたるものがあった  
13.松吹く風サクサクたり       
14.人としてのカサがある 
15.月のカサがぼんやりと見える 
16.荷物がカサ張る   
17.諸葛孔明の被っていたカンキンは有名だ 
18.親父の夜歩き、息子のカンキン  
19.ガロンは体積の単位のひとつだ 
20.ヌカミソ臭い奴だ 

(三)次の1~5の意味を的確に表す語を下の語群から選び、漢字で記せ。(10)2×5
1.誉れを後世に残す 
2.春情を催すこと。年頃になって色気づくこと。 
3.水を深くたたえているさま、学識の深いさま。 
4.まだ知識になくて、ものの道理に暗い。また、その人。 
5.罪人をむちうって拷問する。 
<語群>
(かつもう、おうかん、かいしゅん、ぼうりょう、ひょうぼう、すいほう、どうもう、たんえい)

(四)次の問1と問2の四字熟語について答えよ。 (30)   
問1 次の四字熟語の(1~10)に入る適切な語を下の語群から選び漢字二字で示せ。
(20) 2×10
( 1 )失笑 ( 2 )之戒 ( 3 )青青 ( 4 )懸隔 ( 5 )振舞 
論功( 6 ) 薤露( 7 ) 一望( 8 ) 採花( 9 ) 肉袒( 10 )
<語群>
(いくいく、こうり、せんけい、すいどう、きっすい、あぜん、おうばん、、けんよう、けいろう、うんじょう)

問2 次の1~5の解説・意味にあてはまる四字熟語を後の四字熟語群から選び、その傍線部分だけの読みをひらがなで記せ。(10)2×5
1.威力や勢力の盛んなたとえ。
2.非常に やかましい音のたとえ。
3.悟りを求めるために、常に仏道修行をなし、功徳を積むこと。
4.風流心のないことのたとえ。
5.友人と長い間会っていないたとえ。また、高潔な人のたとえ。
<四字熟語群>
( 焚琴煮鶴 蜩螗沸羹 風月玄度 萎靡沈滞 積功累徳 竜驤麟振 竜攘虎搏 仏籬祖室 )

(五)次の熟字訓・当て字の読みを記せ。(10) 1×10
1.蝦虎魚 2.礫石 3.山蘿蔔 4.酸模 5.海桐花 6.垣衣 7.七葉樹 8.蒲桃 9.桔槹 10.苦菜

(六)次の熟語の読み(音読み)と、その語義にふさわしい訓読みを(送りがなに注意して)ひらがなで記せ。 (10)1×10
ア.1.驀然 - 2.驀ち    
イ.3.譬説 - 4.譬す    
ウ.5.弭兵 - 6.弭める     
エ.7.迸竄 - 8.迸る    
オ.9.攤書 - 10.攤く    

(七)次の1~5の対義語、6~10の類義語を下の語群から選び、漢字で記せ。語群の語は一度だけ使うこと。(20)2×10
1.鰥夫 2.致仕 3.静謐 4.遷都 5.韜晦
6.瞞着 7.莞爾 8.艀船 9.好逑 10.復讐
<語群>
( きょうわく、だんかん、たんしゅう、てんてい、かいけい、ていさい、ちゅうれい、りふ、えんぜん、けんじょう )

(八)次の故事・成語・諺のカタカナの部分を漢字で記せ。 (20)2×10
1.魚、コウコに相忘る 
2.人生コンタイ無く、飄として陌上の塵のごとし     
3.積財千万、ハク身に在るに如かず 
4.徳の流行するは、チユウして命を伝うるより速やかなり。
5.一家をキチョす 
6.ユウヒ夢に入る 
7.ゼイケ、その歯を見(あらわ)さず 
8.リロウの明も、規矩を以てせざれば、方円を成すこと能わず 
9.ヒアワイの桃の木  
10.治をもって乱を待ち、 静をもってを待つ  

(九)文章中の傍線(1~10)のカタカナを漢字に直し、傍線(ア~コ)の漢字の読みをひらがなで記せ。 (30)書き2×10 読み1×10
(A)「・・・ここに花山といへる盲目の俳士あり。望一の流れを汲むとにはあらでただ発句をなん詠み出でける。やうやうにこのわざを試みてより半年に足らぬほどに、その声ア.鏗鏘として聞く者耳をイ.欹つ。一夜我が仮住居をおとづれて共に虫の音を愛づるついでに、我も発句といふものを詠まんとはすれどたよるべきすぢもなし、君わがために心得となるべきくだりくだりを書きてんやとせつに請ふ。答へて、君が言好し、昔は目なしどち目なしどち後について来ませとか聞きぬ、われさるひじりを学ぶとはなけれど覚えたる限りはひが言まじりに伝へん、なかなかに耳にもつぱらなるこそ正覚のたよりなるべけれ、いざいざと筆をはしらし僅かにその綱目ばかりを挙げてこれを松風会諸子にいたす。諸子幸ひにこれを花山子に伝へてよ。
第三 俳句の種類
一、俳句の種類は文学の種類とほぼ相同じ。
一、俳句の種類は種々なる点より類別し得べし。
一、俳句を分ちて意匠及び言語(古人のいはゆる心及び姿)とす。意匠に巧拙あり、言語に巧拙あり。一に巧にして他に拙なる者あり、両者共に巧なる者あり、両者共に拙なる者あり。
一、意匠と言語とを比較して優劣先後あるなし。ただ意匠の美を以て勝る者あり、言語の美を以て勝る者あり。
一、意匠に1.ケイケンなるあり、優柔なるあり、壮大なるあり、細繊なるあり、雅樸なるあり、2.エンレイなるあり、幽遠なるあり、平易なるあり、荘重なるあり、軽快なるあり、3.キケイなるあり、淡泊なるあり、複雑なるあり、単純なるあり、真面目なるあり、滑稽4.トッテイなるあり、その他区別し来きたれば千種万様あるべし。
・・・
一、自ら著しく進歩しつつあるが如く感じたる時、あるいは何とはなけれどただ無闇に趣向の溢れ出るが如く感じたる時は、その機を透さず幾何にても出来るだけものし見るべし。かかる時はたしかに一段落をなして進歩すべき時機にして、仏教の大悟徹底、基督教の降神とその趣きを同じくし、心中に一種微妙の愉快を感ぜん。但しかかる事は俳句修学の上に幾度もある事なり。一度ありたりとて自ら已に大悟徹底したるが如く思はば、5.ヤコゼンに堕ちて五百生の間6.リンネを免れざるべし。志は大にすべき事なり

この時千思万考佳句を探るに、天の川の趣は終に右三句に言ひ尽されて寸分の余地だもなき心地す。ウ.乃ち筆をエ.抛って大息して曰く、オ.已みなん已みなんと。已にして古俳書をカ.繙く、天の川の句頻りに目に触るるを覚ゆ。たとひ7.ジョウジョウにあらざるも皆一種の句調と趣向とを備へて必ずしも陳腐ならず 」(俳諧大要・正岡子規)

(B)「・・・船は川下から、一二 8.ソウずつ、引き潮の川を上って来る。大抵は伝馬てんまにキ.帆木綿の天井を張って、そのまわりに紅白のだんだらの幕をさげている。そして、舳(みよし)には、旗を立てたり古風な幟を立てたりしている。中にいる人間は、皆酔っているらしい。幕の間から、お揃いの手拭を、吉原かぶりにしたり、米屋かぶりにしたりした人たちが「一本、二本」と拳をうっているのが見える。首をふりながら、苦しそうに何か唄っているのが見える。それが橋の上にいる人間から見ると、滑稽としか思われない。おク.囃子をのせたり楽隊をのせたりした船が、橋の下を通ると、橋の上では「わあっ」と云うケ.哂い声が起る。中には「莫迦」と云う声も聞える
・・・
 ひょっとこは、秩父9.メイセンの両肌をぬいで、友禅の胴へむき身絞りの袖をつけた、派手な10.ジュバンを出している。黒八の襟がだらしなくはだけて、紺献上の帯がほどけたなり、だらりと後へぶら下がっているのを見ても、余程、酔っているらしい。踊は勿論、出たらめである。ただ、いい加減に、お神楽堂の上の莫迦のような身ぶりだとか、手つきだとかを、繰返しているのにすぎない。それも酒で体が利かないと見えて、時々はただ、中心を失ってコ.舷から落ちるのを防ぐために、手足を動かしているとしか、思われない事がある。・・・」(ひょっとこ 芥川龍之介)
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<29-2向け 漢検1級 模擬試験問題 その1 標準解答>
(一)
1.しぶつ:≒四箴 非礼を見るな、聞くな、言うな、するな。 2.ほは 3.しいく:ひそかに売る。こっそり売る。 4.しんゆう:目をいう。牖は、まど。目は心の窓の意。 5.きょくしゅく:足をすくめて進まないさま(字通) 6.じつい *じゅばん。また、ふだん着 7.こくこう(大字源) *「こっこう」でも可と思われる。 8.びかい:麋肉の塩漬け(字) 9.しょうしゅう:空高く聳えた峯 10.しった=叱咤 11.せっけん・せきけん:積もりたまった未納の租税。 12.ちゅんち:(大漢和)つまずき苦しむ。つかれなやむ。(字通)つまずきなやむ。「屯躓、日々に窮迫す」(字通) 13.いくしつ=熱病 14.えつえつ *しゃっくり 15.おうろう(*小さな岡、高地の狭小なところ) 16.はいど 17.ようよう 18.だつだつ 19.げんべん(漢検2よみ *「げんびん、げんめん」という読みもある。) 20.うんれん *雲母で飾った車。
21.とかきぼし (参考)奎宿(ケイシュク・とかきぼし) 觜(とろきぼし):觜宿(シシュク・スイシュク・とろきぼし) 昴(すばる):昴星(ボウシュク・すばるぼし)
22.まだら 23.さらば(えた) 24.はだえ (広辞苑)「・・・②刀剣の身の表」25.あぶらむし 26.きぬがさ・あまがさ 27.わな 28.こうじ ✕もやし *漢検2:「糀・麹」とも書く。 29.ふご *この場合は“ふご” 漢検2「畚(ふご):①「畚(もっこ)」に同じ。 ②釣った魚を入れる竹かご。びく。」 30.いのりごと
(二)
1.螺鈿 2.迸(り) 3.檳榔毛 4.歃血 5.簟・竹席・竹筵(*「竹蓆」までは許容か・・・) 6.一入 7.纏 8.深(ける)・更(ける) 9.蒸(ける) 10.不敏 11.不憫・不愍・不便 12.嘖嘖 13.索索 14.量 15.暈 16.嵩 17.綸巾 18.看経 19.呏 20.粏
(三)
1.垂芳(すいほう) 
2.懐春(カイシュン):(広辞苑):春情を催すこと。年頃になって色気づくこと。
(参)回春:(広辞苑):①春が再びめぐってくること。新年になること。②病気がなおること。③老人が若返ること。
3.泓涵(おうかん):(漢検2) 
4.瞳矇(どうもう):蒙昧。 同)童蒙・僮蒙 (大字源)*「矇」は目へんであるので注意。 
5.榜掠(ボウリョウ・ボウリャク)=むちうつ *漢検2は“ボウリョウ”(大字源)
(四)
問1
1.啞然(失笑) 2.垂堂(之戒) *(スイドウのいましめ) <大字源> (漢検2)千金の子は坐するに堂に垂せず 3.郁郁(青青) 4.雲壌(懸隔)
5.椀飯(振舞)おうばんぶるまい *“おおばん”なら「大盤」
6.(論功)計労(漢検2掲載:功を論じ、労をはかる) *「論功」の説明文中。
7.(薤露)蒿里 8.(一望)千頃 9.(採花)汲水 10.(肉袒)牽羊
問2
1.りんしん 2.ちょうとう 3.しゃっく 4.ふんきん 5.げんたく
*(選択ダミー)竜攘虎搏 :強い者同士が激しく戦うこと。
*仏籬祖室(ブツリソシツ)仏教の教え。仏の家の垣根と禅宗の祖の部屋の意から。
(五)
1.はぜ 2.つばい:レキセキ:礫(つぶて)に同じ。 3.まつむしそう 4.すいば
5.とべら 6.しのぶぐさ 7.とち 8.ふともも 9.はねつるべ 10.のげし
(六)
1.ばくぜん - 2.たちま(ち) *漢検2熟語 
3.ひせつ - 4.さと(す)  (大字源)さとしとく。理解させる。説諭。 
5.びへい - 6.や(める) 
7.ほうざん - 8.はし(る) *はしりのがれる。✖ほとばし(る) 
9.たんしょ - 10.ひら(く)
(七)
1.釐婦 2.弾冠 3.喧擾 4.奠鼎 5.騁才
6.誑惑 7.嫣然・艶然 8.端舟 9.儔儷 10.会稽
(補足)
●釐婦(リフ)*ほかに、寡婦 孀婦
●弾冠=仕官⇔ 致仕・致事(チシ・チジ) 挂冠
●定鼎(=奠鼎) =奠都 ⇔遷都 
●会稽=仇討、復讐 (広辞苑:「会稽」=②「会稽の恥」の略。転じて、仇討・復讐をいう)
●端舟・端艇(短艇) =艀船(フセン、はしけぶね)➪音読みは広辞苑にあり。
=艀艇(フテイ)
<艀:フ、ブ、フウ、こぶね、はしけ> *フ(慣用音)ブ(呉音)フウ(漢音) *「フ」音の熟語のみ。“はしけ”は邦語。
・こぶね、はしけ:艀艇(フテイ)=はしけ、はしけぶね 艀船(はしけぶね)
*漢検2は“はしけぶね”(=「艀(はしけ):艀船(はしけぶね)の略」)
●好逑=淑儷 儔儷(チュウレイ):なかま。伴侶。儔侶。
(八)
1.江湖 *荘子:魚は、川や湖の中では水を求めることを忘れる。大道を知る人は、小さな仁義を忘れて悠悠としていることをいう。(大字源)
2.根蔕 3.薄伎 
4.置郵 *(孟子):有徳者の感化が行なわれる早さは、早馬による郵便よりも早い。(それほど人民は仁政を待望している。)
5.機杼 6.熊羆 *男子が生まれるという夢のお告げ。(詩経・小雅)
7.噬犬 *かみつく犬は歯をむきだしにしない。相手を害しようとする者は柔和な態度で欺くたとえ。 8.離婁 9.廂間:細長いことのたとえ。 10.譁 *孫子・軍争篇
(九)
1.勁健 2.婉麗 3.奇警 4.突梯 5.野狐禅 6.輪廻 7.上乗 8.艘 9.銘仙 10.襦袢
ア.こうそう イ.そばだ(つ) ウ.すなわ(ち) エ.なげう(「ほう」もokだろう) オ.や(み) カ.ひもと(く) キ.ほもめん ク.はやし ケ.わら(い) コ.ふなばた

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類義語問題 (半分オアソビ、半分マトモ)~ 難度は少し大かも ~

2017年08月08日 | 類義語・対義語
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●颱風は逸れつつあるけど、まだ天候不順・・・今日は“整体”に行ってくる予定・・・終日、両目を開けていられるようになってきたけど、まだ、近くの字が以前ほどはよく見えない・・・辞典を見るのが大変は大変・・・
●さて、今度はオアソビ2問、半分オアソビ2問、一応マトモ6問・・・うち、マトモな難問2問。オアソビも含め難問と思しきもの4問を想定・・・
●まだお暑い中、お楽しみください(笑)・・・
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<類義語問題>
*1.~10.は、すべて類義語の問題です。

1.悪役人 2.蚕床  3.新婦 4.下水道  5.貯水池
6.盛夏  7.料理人 8.妊娠 9.汲汲  10.屢次

<語群>
( そくそく、ちゅうし、しんかじょう、しょふく、さんばく、むらん、しょと、すいとう、すいとう、さくさく )
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1.(難問)胥蠧(ショト):悪役人
2.〈蚕簿(まぶし)>(漢検2〉 
 (大字源)蚕箔・蚕簿(さんばく):まぶし。蚕を入れて繭をつくらせるすだれ。(大字源)
  *「簿」🈔ハク:まぶし。養蚕の道具。蚕床。*「簿」に現行音“ハク”はナシ。
3.(オアソビ)新嫁娘(シンカジョウ):はなよめ。新婦。   
  *花娘(カジョウ)=遊女

4.(難問?勘がよければ)水竇(スイトウ):みぞ。下水道。下水。
5.(難問?勘がよければ)水塘(スイトウ):ためいけ。貯水池
6.(割と簡単?)暑伏(ショフク):夏のいちばん暑いこと。夏の土用。盛夏。暑月三伏の意。
7.(オアソビ)厨子:🈩チュウシ:料理人。厨人。厨夫。 
           🈔ズシ  :(国語)①書画・調度などを入れる二枚扉の櫃(ひつ)。
                     ②神仏の像を安置する二枚扉の堂の形をした箱。龕(ガン)。
  *料理人という意味では、他に「厨宰(チュウサイ)」もあり・・・。
8.(難問か)蘭を夢む=夢蘭(ムラン):妊娠すること。(故事から・左伝)
9.(難問か、半分オアソビ)数数(ソクソク):(大字源)あくせくするさま。汲汲。 
   △促促(ソクソク):(広辞苑)いそがしいさま。せきたてるさま、
             (大字源) ①時間の短いさま。慌ただしいさま。差し迫るさま。
                   ②きちょうめんなさま。こせつくさま。
                   ③ざっくざっく。砂上の足音の形容。
   *「数数」でも「促促」でもOKのような気がするが・・・

10.(難問か、半分オアソビ)数数(サクサク):(大字源)たびたび。しばしば。 
                  =屢(屡)、累次、度度(たびたび)・・・屢(屡)次・・・

 (参考)~既出記事~

 「数」について・・・スウ、シュ、ス以外の「サク」「ソク」音について・・・
 「数数」の読み・・・
  ア.当て字で「数数(しばしば)」、訓で「数(しばしば)」とあるように、「たびたび、しばしば」の意味では「サクサク」
  イ.一方、「はやい、すみやか」という意味のときは「ソクソク」(=あくせくする、せかせか忙しいさま)
 と読むようです。
👍👍👍 🐔 👍👍👍
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対義語・類義語 ~ ぜ~んぶ、類義語問題。マトモ。難度は中くらい。 ~ 

2017年08月07日 | 類義語・対義語
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
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☆☆☆今年のテーマ  :①漢検1級199点以上 ②好きな古代史の研究深化(古田説の研究) ③(非公開) ☆☆☆  
★★★今年のスピリット:<百尺竿頭一歩を進む>&<百里を行く者は九十を半ばとす> ★★★
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●今度は割とマトモな問題です。ちょっと難:4問ぐらい・・・
●お知らせ:「対義語・類義語 ~今度もまたマトモ、難度は中~大ぐらい~ 2017年07月25日 | 類義語・対義語」問題について、以下を追加補筆しております。
 「8.芙渠(フキョ):(漢検2掲載熟語) (大字源)ハスのこと。芙蓉。 蓮荷(レンカ) 蓮華・蓮華(レンゲ)
<2017.8.7追記>
 *他に「夫渠(フキョ)」(大字源)もあるので、「夫渠」でも〇になるかもしれないが、漢検2には「芙渠」しか掲載ないので、どうなるかは不明。なお、“ハス”を意味する熟語は他に、荷渠(カキョ)・渠荷(キョカ)もある。

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<類義語問題>
*1.~10.は、すべて類義語の問題です。

1.寿命 2.天誅 3.元辰 4.五更  5.箭󠄀室
6.髑髏 7.図讖 8.輿望 9.野卑 10.譫言

<語群>
( ぼや、ほさい、せんぼう、しんりく、せつろう、こげん、とうろ、ねんそ、ふろく、ねんぽ )
👍👍👍 🐔 👍👍👍


1.(ちょっと難)●年祚(ネンソ)(漢検2熟語のみ):(大字源)●人の寿命。「年祚を保つ」
2.(ちょっと難)●天誅=●神戮(シンリク):(大字源)神が加える誅戮。神罰。天誅。
3.●年甫(ネンポ):(大字源)(広辞苑)年の初め。年始。・・・
元辰(ゲンシン):①1月1日。元日。 ②良い日。吉日。 ・・・元朝(ガンチョウ)、鶏旦・・・元旦・・・
4.●戊夜(ボヤ)=●五更(午前3時~5時ごろ)
*デジタル大辞泉 ①一夜を初更(甲夜)・二更(乙夜(いつや))・三更(丙夜)・四更(丁夜)・五更(戊夜(ぼや))に五等分した称。②五更の第五。およそ現在の 午前3時から午前5時、または午前4時から午前6時ころにあたる。寅(とら)の刻。戊夜。
5.(ちょっと難)●鞴靫(ホサイ)=矢入れ、うつぼ。=●箭󠄀室
6.●頭顱(トウロ)(漢検2):あたま。顱は、頭の骨。 *顱(どくろ)・・・。 =頭蓋骨、頭蓋、頭の骨、●髑髏・・・
7.●符籙(フロク)(漢検2):(大字源)符讖(フシン)に同じ。 図籙(トロク)(漢検2)=(大字源)図録①に同じ。
  図録:①トロク:未来の吉凶禍福を予言した記録。図讖(トシン)。②ズロク:器物なとを描いた図。また、それを集めた書籍。
 (大字源)
  ●図讖(トシン):将来の吉凶を記した予言書。図録。=讖記(シンキ):未来の出来事を予言して書き記したもの。未来記。讖書。
  讖書:讖記に同じ。
  讖文:未来記。予言書。
  符讖:未来のことを予言した道教の文書。未来記。予言書。讖書。符籙(フロク)。
8.●輿望(ヨボウ)(漢検2):(広辞苑)世間の人々からかけられている期待。衆望。
  ●僉望(センボウ):多くの人々の期待。
  (参考)
   僉謀(センボウ):多くの人が謀る。皆で相談する。僉議。
   僉議(センギ):①皆で相談する。衆議。 ②さぐる。ただす。しらべる。調査。
   僉属(センショク):多くの人が望みを寄せる。
9.(ちょっと難)●褻陋≒●野卑  (大字源)野卑でけがらわしいこと。
10.●言:うわごと。転じて、すじの通らないことば。でたらめ。
   ≒●瞽言(コゲン):でたらめなことば。また、でたらめをいう。
   ≒●胡言(コゲン):でたらめのことば。胡説。(大字源) でたらめのことば。「胡言乱説」。(新漢語林)
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