西安でよく冷えているはずのビールを飲む
西安の回民街を歩き回り牛肉麺は喰った。
だが、回民街だ。酒など見当たらなかった。
あったのかもしらん。
だが、素人に見つけるのは無理だ。
ガイドブックにも酒は飲まないと書いてある。
郷に入れば郷に従え。
全ての道はローマに通ず。
日本ではそんなはずはねぇやろと即座に思うのであるが、ここは大陸。
もしかしたら本当にローマまで通じているやもしれぬ。
ここは一発歩いてみるか。
その前にガイドブックを見てみよう。
この近くでビールが飲めるところ。
ありましたぁ。
どこぞのビルの中に舶来のビールを取り扱う店があると書いてある。
しかも、西安ではビールは常温で出てくるところが多いが、この店ではキンキンに冷えたビールが飲めるらしい。
急げや急げ。
ちなみに、街の真ん中に大きなロータリー交差点がある。
横断歩道は無く、地下道を通って次の出口に向かうにであるが、なにせ中国語しか書いてない。
気持ちは逸れど目的地にたどり着かず。
イライラし始めたところで目的のビルに到達できそうなというか目的のビルの地下の入り口があった。
しかぁ~し、既に地下の店舗はほとんど閉店しており、エスカレーターも動いていない状況。
上に行きたいのだ。
多くの人が我々が入って来た入り口にから入ってくるのだが、別の出入口から出て行ってるみたいだ。
単に通り抜けしているだけ?
その辺で店仕舞をしていた人に聞いてみた。
もちろん、聞いたわけではない。
人指し指を上に向け、いやその前に自分を指しその指を上の方に動かした。
これで、俺は上に行きたいのだというのが伝わったはずだ。
果たして、
彼女は、人指し指で我々が入って来たのとは違う出入口を指差し、その後、その指を右に、そうして体を90度動かし、指を斜め上に動かした。
わかったぜ。
その出口を出て右に行けば上り階段が右手にあるということに違いない。
「シェイシェイ」
「Good luck!」
我々は大きな過ちに気が付いた。
彼女は英語が使えたに違いない。
さておき、彼女の指示に従い、出口を出て右に少し歩くと上りのエスカレーターがあった。
直ぐにビルの入り口が見つかり、そのビルに入った。
地上階以上はまだ営業中のお店もあった。
エスカレーターで目的の階まで急いだ。
急ぐ必要はないのだ。
そのお店は午前2時迄やっているはずなのだ。
直ぐに目的の店は見つかった。
かなりの大箱である。
だが、誰一人客はいない。
高級そうだ(~_~;)
当然不安になる。
だが、もう喉はカラカラだ。
何をオーダーしたのか覚えてはいないが、ドイツビールを頼んだと思う。
だが、答えはナイ。
何があるか確認すると、今あるのは
カールスバーグ
バドワイザー
青島ビール
という。
ここで、バドもなかろうと、カールスバーグを2本お願いする。
持ってこらてたビール、確かに一本は冷えていたがもう一本はほぼ常温。
冷えていた一本を取り、銘柄は何でも良いから一番冷えたやつを持って来てくれとつたえた。
で、青島ビール。
まぁー仕方あるメェ。
写真を撮っていたら同行者が早く寄越せと催促する。
ちとまて、それはグラスではなかろう。
花瓶だ。
こんな小瓶はあっという間に空いてしまう。
何でも良いから冷えたビールが欲しい。
これを苦肉の策というのかどうかは知らんが、
いや、ice-cold beerと云うたかもしれん。
ということで、このお店を後にした。
かなり高かった(~_~;)
ロータリーに戻りタクシーを捕まえようとするが、凄い多くの人が待っている。
タクシー乗り場らしいものはあるが、皆好き勝手に止めて乗りんでいる。
我々も真似をして強引にタクシーを止めてみたが、我々が止めた筈の車に勝手に乗り込む奴が後をたたない。
たまに、人の良い人がいてそういう輩を追っ払ってくれるが、運転手にホテルのメモを見せると首を横に振り、手であっちへ行けと払い退ける仕草をする。
みんな郊外への客待ちで、市内の近距離は乗車拒否なのであろう。
数台断られたところで諦めて歩いて帰ることにする。
結構な時刻である。
夜歩きは不安だ。
後は鼻を効かせて
効いたぜ
こんなところに出てしまった。
最初からここに来ればよかった。
明日の早朝に出発でなければここで飲み直すのにf^_^;
ちなみに、今日で西安は四日目であるが、今までどこのお店でも良く冷えたビールが出て来た。
冷えてなかったのは、ガイドブックに紹介されたキンキンに冷えたビールを出すと評判の某店だけだぜ!
ホテル近くのコンビニに立ち寄る。
毎晩ここでビールを買ったのだ。
いつものように適当に冷蔵庫から2本取り出しレジに向かう。
その瓶を受け取った瞬間、親爺が首を振り冷蔵庫に向かいあれこれと瓶を触って一番冷えた奴に交換してくれた。
初日にもっと冷えたビールはないのかと聞いたのを覚えていてくれたらしい。
やっぱり、ビールは冷えた奴に限るぜ!