空気漏れで修理に出していたAirFusionの空気袋が修理を終えて戻ってきた。
久々に完全な状態でのカヤックなので、ここはひとつ長旅をしてみようと、三度目となる宇治川~淀川下りを決行。
京阪電車で宇治駅まで出かけてきた。が、出艇場所と考えていた宇治橋のたもとは護岸工事中で立入禁止となっていた。
代わりの場所はないかとあたりを探したが、どうもなさそう。
ごめん、出停場所だけちょっと拝借、と急いでカヤックを準備していたところ、工事のおっちゃんたちがやってきた。
「立入禁止やでここは。クルマが入ってくるからすぐどけてや」と、注意され、すぐにどけますからと、急いで舟を出す(8時30分)。
あわてるといかんですなあ、準備が不完全でありました。
まずは、カートのゴムロープを置き忘れ。
それから、ウエストポーチの財布を防水パックに入れるのを忘れていた。
こういう時に事故は起こるんですねえ。
宇治橋の少し上流からスタートしたが、橋脚のそばの急流を乗り切ったと思った途端、舟が流れに押されて横を向き、慌ててパドルを漕いだら、急にバランスを崩して、あえなく横転。初めての沈と相成った。
舟を起こそうとしても、流れが急で自分も流されながらではなかなかうまく行かない。
しばらくは流れに身を任せるハメになってしまった。その間、舟にくくりつけていなかった荷物はバラバラになって手の届かないところをプッカプカ。
ペットボトル2本、日焼け止めクリームのボトル、それから大事なカメラ、双眼鏡、GPS、携帯カーナビの入った防水バックが流れていくー。
こちらはカヤックとパドルを離せないので、まずは大事な荷物の防水バックの行方を見失わないよう一生懸命。
しばらくは流れがきつく、水深もあったので、どうすることもできなかったが、400mほど流されたところで、やっと浅瀬にたどり着いた。
カヤックを岸にあげ、それから後から流れ着いてきた防水バックを回収。
ペットボトルと日焼け止めクリームは諦めました。それから、岸に上がってから気がついたのであるが、野球帽とタオルと雑巾も紛失していた。
カヤックの上部にくくりつけあった着替えを入れていたもう一つの防水バック、ポンプ、カートは無事であった。
気を取り直して、予備のパンツとズボンとフリースの長袖に着替えた(よくぞ用意していたもの)。
パンツは周りがひらけた場所で人クルマの往来もあったが、緊急事態なので、恥ずかしがっている場合ではない。ちんちん丸出しで一気に履き替えることに。
お茶は紛失したが、途中の駅のコンビニで購入していたおにぎり4個は一旦は流された方の防水バックに入れていたので、こちらは無事。
この日は飲まず食わずではなく、とりあえずは腹ごしらえはできることとなった。
宇治川の水は冷たかったが、岸に上がって着替えたあとは、晴れで気温も比較的高かったのが幸いであった。
この件で40分ほどロスしてしまったが、気を取り直して再出発(9時10分)。
出発してしばらくすると、川岸の様子がおかしい。釣りをやっているでもないなにか様子が深刻そうな人たちを次々に出会った。
棒を手にした消防士の一団にも。
川の中から消防士に尋ねると、どうも川で事故があったみたいである。
そのあと、出会った川岸の男性に話を聞いてみると、その方の奥さんが数日前に失踪して、今朝早く少し上流の川岸で奥さんの自転車と荷物が発見されたそうで、入水自殺を図ったかもしれないいうことで、捜索中ということであった。
それから枚方大橋までは至る所で消防士の姿を見かけました。橋という橋には川を見張っている消防士がいた。
今回のカヤックは初めて沈したことと、事件に出会ってしまい、緊張した旅となってしまった。
今回はこんなことがあったので、予定していた鳥飼大橋まで行かずに、途中で止めようかとも考えたが、財布を見てみると、紙幣がずぶ濡れ。
硬貨を数えてみたら460円分しかない。これでは途中の駅からは自宅までの電車賃分はない。
やはり、モノレール360円分で済む鳥飼大橋まで行かねば。
再出発から5時間強で鳥飼大橋に辿り着いた。
今回の沈でなくしたもの: ペットボトルのお茶2本、日焼け止めクリーム、野球帽、スポーツタオル、雑巾
出艇場所に置き忘れたもの(うかつで時々やります): カート用のゴムロープ
なお、工事現場の方に尋ねた所、宇治橋下の護岸工事は来年の4月までかかるそうである。
最初、あたりには適当な場所をみつけることはできなかったが、再出発の場所となった橋から400mほど下流の左岸(川下に向かって左側)が出艇場所に使えた。駅からは少し遠くなるが、ここだと工事現場から外れているので大丈夫みたいである。
2012-11-16 8:30-14:15 宇治川(宇治橋)~淀川(鳥飼大橋) 38km
宇治橋より上流方向を臨む 右側が宇治の平等院あたり
木津川との合流地点 左:宇治川 右:木津川
同上のパノラマ写真(宇治川側) カヤックにくくりつけてある荷物が邪魔になって、転覆後の再乗艇の邪魔となり、川の中での再乗艇は結局あきらめた。
風が止んだ時間帯
ゴールの鳥飼大橋の一つ手前の橋、鳥飼仁和寺大橋