ひとつ日野で知ったことは、童謡「あのこはたあれ」の作詞者が、細川雄太郎というこの地で生まれ育った人であったこと。1914年生まれの細川は10歳で父を亡くし、長じて日野出身者が経営する栃木県太田市の味噌醤油工場に奉公した。密かに作詞を始め、雑誌に投稿した作詞が認められ、曲が付けられた。作曲は当時「おさるのかごや」を作曲して評判を博していた海沼實(からすの赤ちゃん・里の秋・みかんの花咲く丘作曲者) . . . 本文を読む
滋賀県蒲生郡日野町へ行った。これまで近江の歴史探訪を何十回となく累ねて来たが、日野町は公共交通の便が悪いため敬遠していて、今回が初めての訪問。日野町へはJR琵琶湖線近江八幡駅で電車を降り、近江鉄道バスに乗る。山の麓まで、見渡す限りの田圃の真っ只中を、バスはひた走る。古くは蒲生野と呼ばれた広大な平野の真中を走っているのだろうか?似たような田園風景の中で聞き覚えのないバス停名に、自分が今どの辺りにいる . . . 本文を読む
JR琵琶湖線野洲駅に着くと先ずタクシーで三上山(432m)の麓、御上神社へ直行した。楼門を入り参拝した後、境内の木立越しに、奥の院がある御神体三上山を仰ぎ見た。三上山は近江のランドマークである。野洲川や琵琶湖の対岸から眺めた秀麗な姿は近江富士の名に相応しい。また、蒲生野を行く草津線の車窓から望む形も、一目でそれとわかる独立丘だ。地理用語では残丘というらしい。今回はこれまでで最も近い山 . . . 本文を読む