道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

ディルの花

2013年06月22日 | 食物・料理
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ディルの花が咲いた。夏の夜空を彩る花火のような花。
複散形花序というらしい。
原産地は中央アジアとか。種子を自家製ピクルスに使う目的で栽培している。葉も利用できるすぐれたハーブだ。

乳酸菌には、動物の乳に付いている菌と、植物に付いている菌とがあって、ヨーグルトは前者を、白菜の漬物やキムチ、ザワークラウト、ピクルスなどは後者を利用する。牛乳や野菜(+塩)を放置しておくと、天然の乳酸菌が勝手に増殖してすっぱくなり、腐敗しないことを人類はごく早くから知っていたらしい。

敗戦後の日本では、乳酸菌というとヨーグルトが主流で、乳酸菌食品の代名詞となっている。健康に好い食品と信じられているし、それは間違いないだろう。

だが、何万年、何十万年も獣肉やチーズ、バターを常食としてきた人種の腸に適した動物性の乳酸菌が、同じ年数魚介を主なタンパク源とし、必要なカロリーのほとんどを米その他の雑穀でまかなってきた人種の腸内で、同様の効果を発揮するかどうか、素人には信じ難い。それより、大昔から祖先たちが摂取し続けてきた植物由来の乳酸菌の方が、私たちの身体に適していると考えるのが妥当ではないか。

しかし、日常の食事が洋風化された今日では、昔ながらの和食の漬物は主菜と合わない。それに応じた植物性の乳酸菌食品となると、ピクルスやザワ-クラウトということになる。

さて、そのピクルス、ザワークラウトだが、これらはもともと私たちの食卓にのぼらない食品だったから、国内に製造している食品メーカーがない。ドイツ・ポーランドから輸入された瓶詰ということになる。

ところが量産品の瓶詰は食品衛生と酸味の安定のために殺菌されているから、植物性の乳酸菌は活きていない。だがそれでは、活きた乳酸菌を摂取できない。

ということで、キュウリのピクルスとザワークラウトは自家製ということになった。素材はごく普通の野菜だ。ディルとフェンネルの株が各一本あれば、種子は充分に穫れる。ベイリーフも庭にある。あとは塩を加えるだけだ。こんなに楽につくれる常備菜はない。これで腸内の環境が良くなるとは・・・洵に自然というものの精妙さには愕くばかり。

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