道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

折りたたみ傘

2013年04月24日 | 随想

4月は存外雨の日が多い。気象庁の統計によれば、昨年の浜松の4月の雨量は6月に次ぎ2番目だった。天気が変わりやすいから、外出には傘が手離せない。

今日も朝から雨が降っていたので、折りたたみ傘を車内のポケットに置いた。最近の傘はますますコンパクトになり携帯に便利になっている。

 

車内から出ようとして傘を出した。なんと私が日頃最も携行したくない黒の3段折りの傘をもってきてしまったようだ。

このコンパクト傘には二つの欠点がある。ひとつは実用面で、小型化によって展開面積が小さくなり、雨から身体を十分に守れない。上半身はよくても、下半身特に足もとはひどく濡れる。

いまひとつの欠点は、これを開いたりたたんだりする度に、本物のコウモリを連想させられることだ。あくまで私の個人的感覚なのだが・・・・・気色が悪い。  大型コウモリの翼をたたんだ姿そのものに見える。黒い色でも折りたたみ式でない傘や2段式の折りたたみ傘にはコウモリを連想したことがないのだが、3段式のコンパクト傘はなぜか視覚的にコウモリに酷似して見える。たぶんこれは、3つ折れの傘だけが、開いたりたたむときに3段目の傘の骨の末端が空を向くことに由るのだろう。 

 

私は子供のときから大の動物好きだが、コウモリだけは姿形と顔つきが嫌いだった。捕らえてまじまじと見ると、そのおぞましさに身の毛がよだつ。筋張った腕と脚の先端のネズミに似た小さな手足、大きな耳、哄笑しているような表情、さらに頭を下にぶらさがる習性、ひとつとして好ましい特徴がない 

 数年前の夏のこと、2階の寝室で窓を開け放して寝ていたら、コウモリが部屋に飛びこんできて室内を翔びまわり、総毛だった。

小さな日本のコウモリでも苦手なのに、南米アマゾンの吸血コウモリは大きく怖さも倍加する。この3段式折りたたみ傘はそれを連想させるから、いくら携帯に便利でも触れたくない。

 

コウモリ傘は、折りたたみ式でない十分な長さのある、把手がJの形をした昔ながらのものが実用性も見た目も私には好ましい。ネットで探したら、90センチの長い傘があった。拡げると直径160センチにもなるという大きな傘をさして、春の雨降る街路を濡れる心配をせず歩くのは、きっと好い気分だろう。梅雨時も、これがあれば、楽しく過ごせるかもしれない。

 


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