朝の散歩に慣れてくると、川筋の生き物に目が届くようになった。
橋の手前で、カルガモの若鳥を見つけた。
全部で5羽ほど居た。天敵の多い中、
よくここまで無事に成長してくれたものだと、嬉しくなった。
そのカルガモのグループの近くに、アオサギが居るのを見て、途端に嫌な気持ちに陥った。
以前は、孤影を水面に映して佇むアオサギの姿に渋さを感じ、好意をもって眺めたものだった。
ある時、いつもカルガモの家族を観察している婦人から、恐ろしい目撃談を聴いて、すっかりアオサギ嫌いになってしまった。
カルガモの母鳥が孵ったばかりの雛
鳥を率いて、1列縦隊で川面を泳いで移動中、列の後をアオサギが音もなく追跡し、最後尾の雛鳥を丸呑みにしてしまうのを偶然彼女は見たという。母鳥も他の雛鳥も、列の最後尾の1羽が音もなく消えたことにまったく気づかなかったらしい。何事もなかったかのように、カルガモの列は泳ぎ去った。そうして、そのカルガモの家族の雛鳥の数は、観察する度に減っていったと云う。
それは想像するだに恐ろしい光景だ。以来アオサギには好感をもてなくなってしまった。同類の雛鳥を食べるとは・・・。自然界では当たり前のことではないか、といえばそれまでだが・・・。
アオサギはカラスに次いで、私の嫌
いな鳥のNo.2になった。
佐鳴湖公園まで来ると、好い加減に伸びた月見草が咲いていた。今日は佐鳴湖花火大会の開催日、この辺りは見物人で一杯になるだろう。
新川の河口の景観に趣きを与えてい
た河畔性柳3本のうちの2本が枯れて、出合い橋から眺める湖畔の景色は、以前より貧相なものに変わっていた。
自生植物を優先保護しない公園の多くが、自ずと衰退から荒廃に向かうのは、行政に公園地域の自然植生を重視する考えが乏しく、植栽計画を造園工事業者の発想に任せてしまうからだろう。恒久的施設である公園の建設にあたっては、植生学の専門家の意見が真っ先に尊重されてしかるべきだ。
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