道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

マーケットで

2021年06月11日 | 人文考察
近所のスーパーマーケットに設置されているATMに預金を引き出しに行った。ついでに、今夜の晩酌の肴を見繕おうかと、店の鮮魚売り場に立ち寄った。2つのトロ箱に、石川県産の見るからに艶やかな赤褐色のスルメイカが整列していた。イカ料理には目が無く、塩辛・刺身・ヌタ・イカ姿寿司・イカ飯など、どれが出ても欣ぶ食性である。特にスルメイカに酢飯を詰めた姿寿司は、戦前のカラフト出身の婦人から妻が伝授されたもので大の . . . 本文を読む
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ササユリ2

2021年06月09日 | 自然観察
わわ梅雨の合間の晴天、青葉の陰が一段と濃くなっている。北区の〈浜北森林公園〉まで来た。訪れるのは十何年ぶりだろう。赤松の疎林の下の草原に、ササユリが見えた。車を降りて歩いてみると、ノハラアザミも咲いていた。植栽かも知れないが、もうこの2種の花を見ただけで、往復20km走った甲斐があった。特にササユリは、本邦1.2の上品さと美しさでないか。それだけに、自生地では年々少なくなっている。子どもたちや孫た . . . 本文を読む
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ブリーフィング下手

2021年06月07日 | 人文考察
日本の民主主義は、欧米先進国のそれに似せているが、民主の概念そのものに馴染まない私たち国民の稟質ゆえに所詮モノマネ、本家本元との違いは如何ともし難く、戦後76年経っても民主主義は自分たちのものにならない。他国にあって本邦に欠けているものはいくつか挙げられるが、その最たるものは、政府の広報・報道のキメの粗さではないか?日本政府には〈内閣報道官〉という歴とした役職がある。省庁の高位の官僚が就任するが、 . . . 本文を読む
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義理と人情

2021年06月06日 | 人文考察
「義理」は古代中国の観念論者の教え(理念)だが、「人情」はわが民族に天賦の(感情)である。人情の濃やかさでは、日本人はどの民族にも引けをとらないのではないかと思う。永く日本人を律してきたものは「義理と人情」(義理人情)で、何処の誰がセットにしたものか、本来位相の異なる精神活動を対置し、人々に両立を強制したから、私たちの先祖はこれの調和に苦しみ抜いた。このふたつの道義の同時両立は根元的に無理があり、 . . . 本文を読む
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祭典より大切なもの

2021年06月03日 | 随想
私たちは、華やかなことが大好きな、見栄と外聞を強く意識する民族であり、国を率いる為政者も例外ではない。幕末に列強と呼んだ白人の近代国家群と遭遇し、彼らの築いた近代文明を、およそ世界史に例のない速さで吸収した優等の弟子は、師に認められることを永遠に欲するようになる。以来、白人(欧米社会)に認められることに異様に執着する民族、社会、国家が出来上がった。昭和の白人連合との戦争も、底流にはその心理が働いて . . . 本文を読む
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