てんちゃんのビックリ箱

~ 想いを沈め、それを掘り起こし、それを磨き、あらためて気づき驚く ブログってビックリ箱です ~ 

ひいおばあさんの怒り

2017-10-04 21:32:27 | 昔話・思い出

 これは 小学校低学年の頃の思い出。
 その頃、私たちの家族は大家族で住んでいました。一番年上はひいおばあさん。
いつもは、自分の部屋で座布団にチョコンと丸くなって座っていました。そして今回紹介するとき以外はにこにこ笑っていました。

子供達2人で、川で遊んでいたときに地震に遭遇した。
 ちょうどそこは、家から20m離れたコンクリート橋の下で、川上に1m高さの水を止めている堰があった。

僕たちはちょっと揺れたねと言い合いながら、遊びつづけようとした。
 しかし ひいおばあさんが、ものすごく大声を出しながら、曲がった腰を伸ばし、手を振り降り、身体をよろよろ揺らして走ってきた。

そして、すぐ僕たちを岸にあげた。
「地震のときは、壊れるかもしれないものの下にいてはいけない。そして川は堰が壊れ、鉄砲水が走ることがある。」といって・・・。

いつもは無口のひいおばあさんが、大声を出して怒ったので、僕たちはびっくりして泣き出した。
鉄砲水という言葉だってわからなかったのだけれども。

 おばあさんは小さい頃、畳が浮いて踊りだすほどの地震を経験したのだと、後で父から聞いた。

ひいおばあさんは、私たちが別の家に引っ越した後、いつなくなったのか思いさせない。

コメント
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