との問いに明白な答えは無い。つまり、戦争は犯罪ではないが、侵略戦争となれば国際法違反の犯罪となるからだ。
では戦争と侵略戦争の違いと境はどうであろうか、そこには明確に分かれ目が存在する。
日本の先の大戦は犯罪だったのか？
という問いにはもっと複雑な答えとなってしまう。
勝者は無罪、敗者は侵略戦争つまり有罪となった。
それはニュルンベルク裁判と東京裁判から事後法である「平和に対する罪」が使われて、法の不遡及を無視して無理矢理勝者の力技で『有罪、犯罪』『侵略戦争』と決めたからである。
東京裁判の判決、日本は戦争したことで裁かれその代表者を戦争犯罪人、所謂A級戦犯として処刑することを受け入れた。
更にこのことを覆さないように和平条約も結んでいる。
だから今の日本は滅亡せずに残ったのである。
これを簡単に言い替えれば、
❶日本は侵略戦争をした悪い国だった。
であろう。これを皆さんは納得できるのであろうか、もしくは納得せざるを得ないからと諦めているのだろうか。
確かに戦後立ち直る為に❶を耐え偲んで受け入れて反省してきたことは事実だ。
では国民はA級戦犯によって強制的に戦わされ、餓死させられ、特攻させられた被害者との表現はどうであろうか。
日本は侵略戦争をした悪い国
国民は被害者
との国家と国民の戦争に対する認識の違いと分裂や乖離が敗戦を起点として生まれたことかわかる。
靖国神社にはA級戦犯が合祀されている
このことを問題にするのは中韓の近隣諸国と一部の日本人である。
これは被害者的立場に立った者の主張であるかとがわかる。
この被害者という言葉は実に曖昧であり、それが戦争なのか、戦犯であるのか、或いは日本なのかの違いによって流動的で曖昧なのだ。
つまり全ては歴史認識の相違によって今後の日本は左右されてしまうと言えるのだ。しかも、それは戦争や靖国神社というものから離れようとすればする程大きく膨張していき、己の首を絞めることとなるのである。
日本の首相が靖国神社を参拝し、不戦の誓いを祈念することが戦前であれば頓珍漢な国賊的行為であったかも知れない。だが首相の参拝を問題にし、A級戦犯を分祀しろという輪をかけた頓珍漢でアタオカな日本人の存在こそが悪辣な犯罪人と同等と言えるのである。