2016年10月7日(金)、日本郵船は第2四半期決算に約1950億円の特別損失を計上する見込みになったと発表した。
2016年8月31日には韓国の韓進(ハンジン)海運が経営破たんして世界中で大きなニュースになったが、今回のニュースで再び海運不況に世間の注目が集まりそう。
ここで気になるのがドイツの銀行。あまり知られていないが、ドイツは海運業への世界最大の投資国である。ドイツの銀行と個人は、融資や投資ファンドをつうじて世界のコンテナ船輸送能力の約29%を保有し(WSJ日本語版)、ドイツが海運業界にもつ債権は1000億ドル(10兆円:1ドル=100円で計算)に達している(Reuters)。なにかと話題になるドイツ銀行も、海運業向けに5-60億ドル(5-6000億円)の債権を有しているとされている(Reuters)。
中央銀行の異次元緩和により欧米の株価は史上最高値圏にあるが、経済実態とのかい離が一部ではあるが目立ち始めている。海運不況はそのひとつ。
気になることがひとつ増えた。