アメリカで新型コロナウイルスの影響で企業利益の予想を引き下げるうごきがでてきた。
新型コロナウイルスの感染拡大により世界中で、①外出をひかえることによる消費の低迷、②中国からの部品輸入の停止による生産停滞、③中国への輸出減少、④それらをうけての投資抑制、がおこりつつある。
このため、アメリカではこれまでは今年の企業利益が前年比10%程度上昇するとの予想が多かったが、新型コロナウイルスの影響で予想を引き下げるうごきがでてきた。
たとえばニューヨークタイムズによると、強気でしられるゴールドマンサックスは2020年のS&P500の企業利益を前年比6%プラスから0%に引き下げた。
パウエルFRB議長は2月28日(金)に3月に利下げすることを強くにおわす発言をしているが、利下げをしても感染をおそれた外出の手控えを減らすことはできないし、部品供給を回復させることもできない。
一番効果がある経済対策は、利下げや景気刺激でなく新型コロナウイルスの感染拡大をとめることだとする意見はアメリカでも少なくない。
アメリカで新型コロナウイルス対策は、大統領選挙の大きな争点にもなりつつあり、この対応に間違えるとトランプ大統領の再選がなくなる可能性がでてきた。
アメリカ経済の動向に引き続き注意していきたい。