2019年11月30日(土)、UAW(全米自動車労組)とFCA(フィアット・クライスラー)は4年間有効の労働協約について暫定合意した。
そして12月6日(金)から11日(水)にかけて全組合員による投票がおこなわれ、生産労働者の71%、専門労働者の59%、ホワイトカラーの67%の賛成により労働協約が正式に発効することになった。
FCAは今年、デトロイトで休止していたマックアベニュー工場をジープ車生産のため再開するなど45億ドル(5千億円:1ドル=110円)を米国内に投資するとしていたが、今回、さらに協約期間中は工場を閉鎖しないこと、45億ドル(5千億円)をさらに追加投資することなどで合意した。
その他の内容は、基本的にさきごろ締結されたUAWとフォードの労働協約と同じとみられる。
ちなみに、FCAは期間労働者の割合が11%と、フォードの7%、GMの8%より高い。
このこともあり、FCAの時間当たり労働コストは55ドルと、フォードの61ドル、GMの63ドルより安くなっている(日本など海外勢の労働コストは約50ドル)。
これに対しGMは、過去の労使交渉においてFCAがUAW幹部と共謀してGM・フォードより有利な労働協約を締結したとしてFCAを裁判に訴えている。。
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