私の奥様「あかね」は、いたって外面が良いようである。病室の方たちが、私の訪問を待ち受けていました。開口一番、「ご主人は一日中退屈しないでしょう」。どうも皆さんは、妻の外面の良い事をご存じないから一年中、明るく朗らかに生活している事だろうと想像されるらしい。我慢強い私のことは、理解いただけないので、否定しない事にした。否定しても、せん無い事である。ところで、術後の回復状況は順調で、奥様は看護士の皆さんにかしづいて頂き、満足なご様子である。読書三昧の毎日に不満など有るはづが無い。三食読書つきの生活を、理想としてきた「あかね」さまの本懐とゆうべきかもしれない。一人暮らしも三日目。寂しさは無いが、家の中に音が無い。耳の悪かった「あかね」は、いつもTVを大音量でつけていたので、あまりTVを見ない私だけでいると、家に音がなくなることに気づいた。明日は孫たちが見舞いに行く様である。
昨日は、一日休養日となってしまった。朝妻に電話すると、逆にこちらの健康を心配し、天候不良もあり、一日ゴロ寝して過ごした。と言っても、午後速達で健康管理手帳(石綿)の申請書が三通入っており、添削してほしいとのことで、三ヶ月ほど前に、メールで相談を受けていた方の、お父さんのグループである。職業は皆さん元大工さんで、それぞれが個人経営者であった方である。昨夜は遅くまで添削し、今日通院途中で投函する予定である。この人たちは、始め直接地元労働局に行き、相談したが、書面の書き方の指導前は、してくれなかったそうである。この手帳の申請権利者は年金生活者が殆どで、司法書士事務所や、行政書士事務所へお願いするほどの、経済的余裕はなく、私を頼って来られたようである。九州からの相談は、初めての事であり、九州には、元炭鉱労働者が多く生活しておられるので、救済活動グループが多く存在するであろうと勝手に思っていたが、WEB上でも、検索で探せなかった事からして、労働組合の衰退とともに、そうした活動も、衰退しているのか、はたまた、水俣、カネミ油症という大きな公害に手をとられ、アスベスト問題が脇に追いやられているようにも、感じている。九州の被害者はどの様な活動をしているのか、一度出向いて調査する価値がありそうである。