雨の音が聞こえる。冷たい手が伸びる。アパレル店員として働く朱里には、隠し続ける「あの日」の過去があった。「あの日」が近づき同じ過去を共有する典子が婚約の報告に訪れた。しかしその一か月後、典子は何者かに殺されてしまう。典子を殺したの誰か!「あの日」になにがあったのか。複雑に絡み合う真実の末に潜むのは、衝撃のラスト。
解説より抜粋
人間は多少にかかわらず生きてきた人生の中で決して触れてほしくない真実を持っているものだ。最近では少女の誘拐事件が多く、そこからとんでもない事件が展開する。昔はこの手の話は本の中だけだったが、現在では事件が起こってもまたか~とスルーしてしまいがちである。異常人格者の男の起こした誘拐事件から物語は推移していく。
コロナウイルスの蔓延の報で人ごみの中へは行けないし家でこもりがちの毎日だ。マスクはだんだん底をついてくるので、嵐の過ぎ去るのをじっと待つしかない。