小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

犬の鼻汁

2009-03-13 | 犬&猫との暮らし

 「年を取ったら涙腺がゆるくなっちゃって…」なんてことをよく聞きます。人間は涙をこぼし、頬を濡らしますが、犬はポロポロ涙をこぼしません。ポロポロとはこぼしませんが、人間と同じように犬にも涙腺があり、涙は出ます。
 涙は瞬きすることで眼球の表面の乾燥を防いだり、目に入った異物を洗い流したりしてくれますね。目にとって大切な分泌物です。

 では、犬の場合、余分な涙はどこにいくかというと、目の内側の端から鼻涙管という管を通って、両脇鼻の切れ目の横に出ていきます。
 人間の場合、鼻涙管は鼻の穴から2~3cm奥で鼻腔と接しているので、たくさん泣いて鼻腔に溜まった涙はやがて喉に流れていきますが、犬の鼻涙管は鼻の穴の所で開いているので、涙が鼻の外に出て鼻の表面を湿らせます。つまり、犬がときどき鼻からポタっと垂らすのは、鼻水じゃなくて涙なんですね。

 犬の鼻が濡れているのは、この涙と鼻の穴の入口近くにある鼻腺から出る分泌物のためです。
 私の車の窓ガラスは、犬たちが鼻をすりつけるために、すぐに汚れてしまいます。乾くと跡となって、とても落ちにくい。犬の涙に含まれている塩化メゾチュウムという成分や鼻腺からの分泌物が混じった鼻汁が乾いて、窓ガラスに跡を残すのです。

 私はよく「鼻汁つけるの、やめてよ~」なんて犬たちに言ったりします。犬たちにしたら「鼻水ならともかく、鼻汁っていう言い方はやめて!」と言いたいところでしょうが…。
 
 さて、数日前ひょんなことから、久しぶりにトリミングのアシスタントをしました。カットした犬はポメラニアンとヨーキーのハーフ犬「ポメキー」。アメリカでは「ヨラニアン」「ヨーキーポン」などと呼ばれているらしい。

 わざわざポメキーを繁殖させたのか、不注意でかかってしまったのかは分かりませんが、顔がヨーキーで被毛はポメの特徴がよく出た子でした。ぼさっと伸びた毛に目やにが固まって付いていて、涙やけがひどかった。

 シーズーやマルチーズ、パグなどの短吻種は、鼻涙管が屈曲して、管が狭くなっていたりすることがよくあります。そうすると涙が鼻に流れ出ていかないため、目から溢れてしまうことになります。

 小型犬は体高が低く、顔が路面に近いため、舞い上がった埃やゴミも目に入りやすい。ちょっぴり出目な子なら、なおのことです。異物が目に入って角膜や結膜に炎症が起きれば涙が出る。涙が出ても鼻涙管が詰まっていれば涙目になり、涙やけを起こすというわけです。

 結局、ポメキーちゃんの目やにで固まった毛は、トリマーさんがカットしてました。
 トチもよく目やにが出るようになりましたが、老犬だと鼻涙管が詰まることもときどきあるようです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする