小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

帆翔第48号「過ち」

2011-10-09 | 

 詩誌『帆翔』第48号が刷り上がってきた。私は震災後に書いた詩を寄稿した。ドジョウ総理はTPP参加に意欲的のようだ。考えると恐ろしい。彼が大切にしたいものは何なのだろう。日本は落日のまま、ズタズタになってしまいやしないか。


 「過ち」
                    
 明けない夜があることを知った

 海に浮かぶ墓標が
 やがて心にしまわれる日がくるだろうか
 行き場をなくした何千という魂は
 どこを彷徨っているのか

 見えない塵が土壌を汚し
 借りものである自然を
 あるがままの営みを残したまま
 子孫に返すことができなくなった私たち

 沿岸に建ち並ぶ破壊された建物から
 人が作りだしたにもかかわらず
 人の手では葬り去ることができない異物が
 放出されつづけている

 たくさんの人々の弔いもできず
 自然に対して大罪を犯したまま
 それでも陽はのぼる
 けれどいまだ闇は去らない

 いつになったら
 夜明けを喜べるのか
 清澄な空気を
 だれもが同じように
 胸いっぱいに吸い込める日は
 くるのだろうか

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする