昨年7月以降の「汚染稲藁問題」に続いて今年に入って「汚染採石問題」が取り沙汰されているけれど、放射能汚染ってこういうことなのだよね、基準値が決まっていようがいまいが、放射性物質が拡散すれば、どこにでも何にでも降り注ぐのです。
場所によって放射線量の高低の差はあるだろうけど、放射性物質は放出されてしまった以上、簡単に消えはしないもの。
「汚染採石問題」についても東電は「事故との因果関係が明らかになってから対応する」などと言って呆れさせてくださる。
そこへいくと、今朝の東京新聞でクローズアップされていたタレントの藤波心(こころ)さんには本当に感心している。15歳であんなに真正面から社会問題に対峙して、意見を述べられるなんて、素晴らしい。14、15歳の私はどんなことを考えていただろうって思い出してみたけれど……、言えない。
原発事故後、反原発・脱原発の声をあげた彼女を、友人のカサハラさんが「14歳の(まだそのときは14歳だった)すごい中学生がいる。ブログを読んで驚いた」って教えてくれたのだけど、私は半信半疑で「事務所の人が書いているんじゃないの?」なんて言っていた。
心さんはTPPについてもしっかり言及している。問題を注視し自分の考えをもっていなければ、ああは書けない。半信半疑でごめんね、心さん。
心さんはその辺の危機感が希薄な大人より、よっぽど賢明で理性的だ。「大人に利用されている」などと批判する人もいるらしいが、それは大変情けないことです。それでも彼女は批判は批判として受け止め、それも含めて見極めようとしている。現実を直視している。そこも素晴らしい。
おばさんはこれ以上つまらん大人にならないように「汚れちまった悲しみ」をつくづく噛みしめておりますよ。
「汚れちまった悲しみに 今日も小雪の降りかかる」by中原中也