足が萎えたクリは踏ん張りがきかず、ときどきトイレシーツに足を引っ掛けて転んでしまうことがある。ペットシーツもくしゃくしゃにならないように、今ではセロテープで床にとめているので大分解消されたけれど、滑って転んで胴着がオシッコまみれ、ウンチまみれになってしまったことがある。
そのため「着たままねんねのハニカム胴着」をもう1着購入した。お値段もそれなりにして、1着15,750円するのだけど(自分の服でも、そんなに高いものは買いませんが)、本当によくできて重宝している。
もう1着は柄違い。肩ひもが若干長いので、縫いつけて少し丈を詰めてあげようと思っている。
腫瘍がある犬には、できるだけ炭水化物を控えるように言われていたけれど、口にする物が限定されてきたクリには、そんなことを言っている場合ではなく、酒井先生との間で「この際、食べられる物をあげましょう」という基本合意が成立。
(って、企業のM&A戦略の原稿を書いていたので、つられて固い変な文章になってしまった。)
以前していたような手作り食も試し、あれやこれや試行錯誤の日々だったけれど、下痢や嘔吐は時々あるものの、だんだん嗜好が固まってきて、安定してきた。
クリが好きなのは、ボーロ、ローストビース、ササミ、魚ならホッケの一夜干し……。ボーロはともかく、後は比較的値が張るものばかり。そのほか「ふわふわ砂肝」などのスライス系のおやつも、よく食べる。
半生タイプと缶詰は一切食べなくなってしまった。何度か吐いたので受け付けないくなったのである。酒井先生にそう告げると「それは、ある意味、正しい反応です」とおっしゃる。それを食べて吐いた場合、異物だとして受け付けなくなるのは、動物のリスク回避の本能だからだそうだ。納得!
だから、食べられる物でも与え過ぎで吐くということがないように、注意しながらあげている。
と、そんなある日(おとといのことだけど)、ボッチにあげているロイヤルカナンの「消化器サポート(可溶性繊維)」を袋から小分けするために瓶に移し替えているときのことだった。うっかりこぼしてしまったそれを、クリがポリポリ拾い食いをしているではありませんか!
ドライフードは飲み込みにくいために食べたくなくなったのかと思っていたのに、そうではなかったのか。
ロイヤルカナンのフードは匂い付けが巧みなのか、嗜好性が非常に高い。ボッチもこれだけは飽きずにちゃんと食べてくれるので、巨大結腸症によるひどい便秘を克服できたのである。
「もしやロイヤルカナンなら」と思い、すぐにロイヤルカナンの犬用特別療法食を調べて酒井先生に相談しにいくと、先生のところに試供品が届いており、クリに良さそうものを入手することができた。それが「消化器サポート(高繊維)」と「消化器サポート(低脂肪)」というもの。
早速食べさせてみると、なんとクリが食べるではありませんか! これで一気に気が楽になったことは言うまでもありません。
すぐにロイヤルカナンの「消化器サポート(高繊維)」を注文した。またいつそれを食べなくなるか分からないが、ほかの好きなものと混ぜながら、何とかクリの食を維持しようと思う。
フードが安定することで下痢が治まれば、薬が1種類減ることになるもの。どうかクリのおなかに合いますように。
今日はトチの子どもたちの誕生日。15年前の今頃は、ちょうど2頭、産み落とされていた頃だ。
ブナの姉妹犬で唯一存命しているほたる、昨年は2度も全身麻酔をかけなくてはならなかったけれど、元気に年を重ね、15歳を迎えた。おめでとう、ほたる! すごい、すごい。飼い主さんにも感謝、感謝。
今のままのほたるなら18歳まで頑張れそうだ。健やかな晩年を心から望んでいます。