小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

カヤの左旋回は常同行動らしい

2013-07-01 | 犬&猫との暮らし

 カヤが来てから試行錯誤しながらカヤの世話をしてきた。

 排泄に関しては、おむつをすることで踏み散らかしを解消。来た翌日の夜、カヤを私の枕元に寝かせてやると朝まで爆睡していたので、それ以来、カヤはベッドの枕元からソファの上で眠る。夜9時くらいに寝入ると翌朝7時くらいまでぐっすり眠っている。

 初めての診療から1週間後、動物病院へ。酒井先生にカヤの左旋回の話をする。診察室でカヤを歩かせると、先生に甘えてすり寄り、前足をかけて抱いてもらおうとしたり、先生と話していると静かに伏せていた。

 先生は私の「カヤは脳腫瘍ではないか」という心配に対して、「そう判断してしまうのは尚早だと思います」とおっしゃった。私の話や診察室の状態から考察すると、カヤの場合、動物の本来の行動欲求が満たされないために同じ動作を反復して繰り返す「常同行動」ではないかということだった。

 目が見えないこともあり、長い間、ケージに入れられっぱなしという特殊な環境にいたために引き起こされた行動で、たまたま左に回ることしかできなかったからか、自分の感情、自分の存在を訴えることがその反復行動に転化したのではないかとのこと。

 だとすれば、精神的なケアも考慮して根気強く対応すれば、改善される可能性があるということだ。脳腫瘍でないのであれば、その異常行動は治してあげられるかもしれない。うれしいことではありませんか!

 目が見えないカヤはやみくもに回り続けることで、かまってもらいたいと訴えるしかなかったのだ。硬いケージの床にじいっと座っていたのだろう。カヤのお尻にはぼこぼこの座りダコがいくつもある。なんと悲惨な生活だったことか……。

 先生は「1週間で表情も格段に穏やかになりました。初めて見た時は辛そうで、悲愴感が漂っていて……」と口をつぐんだ。それはよかった。少しでもカヤが和んでくれたのであれば、うれしいことだ。避妊と乳腺腫瘍の手術は考えていかなくてはならないけれど、脳腫瘍ではない可能性のほうが大きいことが分かり、少しホッとした。

 それからというもの、なるべく旋回しないような生活に気を配っている。ほんの1~2m程度だけど、まっすぐ歩くことができるようになったと思う。
 8面サークルは片付けて、今のところソファのある部屋の入り口にゲートを設け、その中を彼女が自由に歩き回れる(左旋回できる?)空間にしてあるのだが、ゲートを開けていると、ひょろっと台所のほうに出てくることがある。

 仕事中はおむつをはずし、仕事部屋に置いたクレートの中に入れている。クレートの中ではくるくる回らず、大人しく眠っている。クレートから出したときにおむつをし、いつ排泄してもいいようにすると、たいてい歩き回ってオシッコをする。


 生活のリズムが決まってきたせいか、排泄の時間も決まってきた。夜も眠っているときはおむつをはずしてやっている。朝起きると水を飲み、オシッコをする。排便は朝起きた後と朝食後と、だいたい時間が決まってきた。いい傾向である。

 酒井先生もこれまでの診療経験から「全盲の子でも1年も経てば室内環境に慣れ、不自由なく歩き回れるようになりますよ」とおっしゃった。カヤもいずれそうなってくれるものと信じている。

コメント (4)
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