十勝の活性化を考える会

     
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北方四島

2023-01-29 05:00:00 | 投稿

 

先日、脚注のポスターのとおり”ビザなし交流の思い出”と題する講演を聞いてきた。北方四島とは、クナシリ(国後)島、エトロフ(択捉)島、シコタン(色丹)島、ハボマイ(歯舞)群島の4つである。以前、この4つの島の漢字を読めない沖縄北方大臣がいたが、大臣ともあろう人が読めないのは、日本国民として、そして道民としても大変残念である。

講師の方はロシア語の通訳もしており、元横路孝弘知事や元高橋はるみ知事などと北方四島に数えきれないほど行っているらしい。国後島の“ムネオハウス”で有名な鈴木宗男国会議員や佐藤優元外務省職員とも親交が深いようである。

北方四島には戦争が終わった時、1万7千人の日本人が住んでいて、小学校が39校ほどあったそうであるが、今は、1万7千人のロシア人やウクライナ人が住んでいる。なお、樺太には約27万人の日本人が住んでいたそうで、その中に従兄の奥さん(樺太アイヌ)の家族5人も含まれていた。

北極海航路はいま、砕氷船により通年にわたってヨーロッパと往来が出来るようになっているそうで、そのうちに地球温暖化により砕氷船も必要なくなるかも知れないと思っている。なお、北方四島は北海道の面積の約6%弱で、十勝の半分の広さである。なお、十勝の広さは、日本で7番目の広さを誇る岐阜と同じで、とても大きいのである。

講師の話では1月15日現在、ロシアでは軍人を含めて約16万人が戦死しているそうである。ウクライナ戦争を見ていると、北海道がいつまでも平和であるとはいえず、米中の対立などを見ていると第三次世界大戦がいつ起こっても不思議でないのである。

今回の戦争で小麦など国際商品が値上がり始めているが、最も恐れているのは食料事情の悪化である。実際、戦争が起こって困っているのは、世界中の人々である。ウクライナは、ヨーロッパの穀倉地帯と言われる所であるから、日本はもっと食料自給率を上げなければいけないと思っている。

その点で十勝の食糧自給率は、カロリーベースで1,000%を超えているので、十勝だけを見る限りでは心配ない。“食たりて礼節を知る”ではないが、食が満たされてこそ人間は生きていけることができると思う。

ここで俳句を一句。  

“いずかたも 地は荒らぶれど 休耕田”

日本の国土疲弊、食料自給率の低下を詠んだ俳句である。まさに、減反政策で休耕田が増えている日本農業に関する俳句である。

「十勝の活性化を考える会」会員