相生市で牡蠣を味わった後、北へ走って新興の街の播磨科学公園都市に向った。
兵庫県にこんなに広い手付かずの山野があったのかと驚いた。学校が、病院が、大学が、スーパーが、アスレテイック広場が出来ていた。
その一画にSpring-8という名の放射光の研究所が完成している。
Spring-8は、放射光の操作によって、原子レベルの解析が出来る。世界でもトップクラスの設備である。
山陽自動車道から分岐して播磨道を1区間で10分とはかからない。バスだと1時間に2本出ている。
直径が500mになる円形の放射光加速装置が、一つの山を一周する。眼に見えない素粒子がこの円形チューブの中を、光の速さで回るのだ。ざっと計算すると30万km÷1.5km=20万回、一秒間に20万回この輪の中を回る。
電子を打ち出す電子銃の装置から、直進の加速装置をとおり、シンクロトロンという小型の円形の加速装置に入る。ここでエネルギーが与えられ、かなりの速さになったところで、大きな「蓄積リング」に入るのである。
その円形の蓄積リングを取り囲んで、研究施設が並んでおり、リングから飛び出してくる放射光を利用する事が出来る。
長尺ビームラインがあるが、上の写真では上部中央から斜め左上に延びるラインである。取り出した放射光を遠くで活用する為に約1km離れている。
人間の知恵は凄い物です。眼に見えないものの実験装置がこんなに巨大であるとは。
訳が解り難いですが、この放射光があらゆる場面で人類に役に立ちます。癌の治療とか和歌山の砒素の鑑定に威力を発揮した事は有名ですね。
宇宙線を感じ取るたびに、光で筋道を教えてくれる装置で、黄色の電光が光っています。手を差し伸べても宇宙線は貫通していきます。安全です。
地球に降り注ぐ放射能の宇宙線は1平方センチあたり、1分間に一つ、空から落ちてきます。これの巨大な物がノーベル賞を貰ったカミオカンデです。
宇宙線を調べる装置の昔の物です。ウイルソンの霧箱と同じ原理です。宇宙線が通った跡に白い筋が現れています。通過した後に白い足跡が動くので、必ずしも直線とは限らないようです。黄色の点は上の電光が反射しているものです。
この頑丈な装置の中のパイプを、電子が駆け抜けていきます。
ここが出来るまでの加速装置の実物です。パイプも細く、10mほどの直径で可愛い物でした。
現在の装置で解析したある蛋白質の分子構造です。ここの研究から癌細胞になるのを防ぎ、癌を攻撃するものも作られています。
例えば、今は「ウミウシ」の持つ蛋白質が有効であると我が国の学者チームが発見し、実用化されています。癌は治るのです!
世界の放射光施設です。第3世代と言われる施設です。
正門から入って正面に見える中央管理棟です。その向こうの山裾に加速装置がある。
兵庫県にこんなに広い手付かずの山野があったのかと驚いた。学校が、病院が、大学が、スーパーが、アスレテイック広場が出来ていた。
その一画にSpring-8という名の放射光の研究所が完成している。
Spring-8は、放射光の操作によって、原子レベルの解析が出来る。世界でもトップクラスの設備である。
山陽自動車道から分岐して播磨道を1区間で10分とはかからない。バスだと1時間に2本出ている。
直径が500mになる円形の放射光加速装置が、一つの山を一周する。眼に見えない素粒子がこの円形チューブの中を、光の速さで回るのだ。ざっと計算すると30万km÷1.5km=20万回、一秒間に20万回この輪の中を回る。
電子を打ち出す電子銃の装置から、直進の加速装置をとおり、シンクロトロンという小型の円形の加速装置に入る。ここでエネルギーが与えられ、かなりの速さになったところで、大きな「蓄積リング」に入るのである。
その円形の蓄積リングを取り囲んで、研究施設が並んでおり、リングから飛び出してくる放射光を利用する事が出来る。
長尺ビームラインがあるが、上の写真では上部中央から斜め左上に延びるラインである。取り出した放射光を遠くで活用する為に約1km離れている。
人間の知恵は凄い物です。眼に見えないものの実験装置がこんなに巨大であるとは。
訳が解り難いですが、この放射光があらゆる場面で人類に役に立ちます。癌の治療とか和歌山の砒素の鑑定に威力を発揮した事は有名ですね。
宇宙線を感じ取るたびに、光で筋道を教えてくれる装置で、黄色の電光が光っています。手を差し伸べても宇宙線は貫通していきます。安全です。
地球に降り注ぐ放射能の宇宙線は1平方センチあたり、1分間に一つ、空から落ちてきます。これの巨大な物がノーベル賞を貰ったカミオカンデです。
宇宙線を調べる装置の昔の物です。ウイルソンの霧箱と同じ原理です。宇宙線が通った跡に白い筋が現れています。通過した後に白い足跡が動くので、必ずしも直線とは限らないようです。黄色の点は上の電光が反射しているものです。
この頑丈な装置の中のパイプを、電子が駆け抜けていきます。
ここが出来るまでの加速装置の実物です。パイプも細く、10mほどの直径で可愛い物でした。
現在の装置で解析したある蛋白質の分子構造です。ここの研究から癌細胞になるのを防ぎ、癌を攻撃するものも作られています。
例えば、今は「ウミウシ」の持つ蛋白質が有効であると我が国の学者チームが発見し、実用化されています。癌は治るのです!
世界の放射光施設です。第3世代と言われる施設です。
正門から入って正面に見える中央管理棟です。その向こうの山裾に加速装置がある。
へ~~~~~~~!!!!!!です。
すごいものですね~、としかいいようがありませんです。
ここで癌を治した知人の話を聞いて、大変身近なものに感じました。
世界に誇るこの施設が夢と希望を与えてくれました。
またこれとは別に、生命の神秘もかなりのところまで研究が進んでいるといいますね。
これからどんな時代が来るのか楽しいような怖いような気がします。
言えるのは、世界でも数少ない巨大施設が、大変人類に役に立って、それが身近に存在すると言う事でしょうか。
心が荒廃している時代と言われる一方で
こんな素晴らしい物が出来る。ここにも格差が広がっているのでしょうか。