第67番札所・大興寺を出て
南の山の方を見るとロープウェイが
見えます。
第66番札所・雲辺寺へのロープウェイです。
山頂駅まで2,594m、高低差657mを時速30㎞の
スピードで約7分で登ります。
あいにく中間地点には霧が発生しております。
山頂駅に到着して少し歩くと
香川県と徳島県の県境があります。
添乗員さんが「香川県と徳島県を自由に
行き来してください。何度でも・・・・無料ですから・・・・・」
山門までの道の両側には
五百羅漢像がずらーと並んでいます。
雲辺寺は四国霊場のうちで最も高い
標高911mのところにあり、「遍路ころがし」と
呼ばれ歩き遍路泣かせの険しい難所と
なっています。
お天気が良ければ、西の方向には
西日本最高峰の石鎚山が見えるそうです。
弘法大師16歳の時に善通寺の建材を求め
この深遠な霊山に入ったという・・・・
その千古の美しい杉
境内の片隅にある「おたのみなす」
茄子の形の中をくり抜いた所を
通り抜けて
茄子に腰掛けて祈ります。
大師堂を上がり込んで外回廊を廻り
お堂の真裏にある奥殿で勤行をしました。
そこに咲いていたピンク色の秋明菊
1577年土佐を統一した長宗我部元親が
雲辺寺を訪れ住職の俊崇坊に
四国統一の夢を語ったが
無理な野望など捨てるよう諫められたという。
御本尊は千手観世音菩薩
御真言は
おん、ばざらたらま、きりく
「金剛法尊、千手観世音菩薩に帰依いたします。
どうか慈悲の御心を以って私達の煩悩を
除き救済したまえ。」
雲辺寺を降りて次に向かったのは
第65番札所・三角寺
途中からバスを降りて、道幅が狭いので
マイクロバスタクシーに乗り換えて行きます。
この長~い段差の大きい73段の石段を
登らなければなりません。
「花へんろ」ツアーの最後の札所です。
みんなゆっくりと登っていきます。
70段目辺りまで登ったときです。
突然左足の太もも内側に違和感が・・・・・・
えっ!なにこの感覚は・・・・・・
ど、どうも足が吊ったみたい・・・・・
痛みをこらえながら、手すりにつかまり
どうにか最上階まで上がり切りました。
でもこの山門をくぐるには
もう一段大きな段差を、上がらなければなりません。
上がれないで、顔を歪め変な格好で歩いている私を
バスガイドさんが見つけてくれて
何とかつかまりながら山門をくぐり
直ぐ右側にある納経所のベンチに座らせてもらい
これからどうしょう・・・・・歩けなければ・・・・・・
不安は募るばかり・・・・・
そこに添乗員さんが現れて
その指示に従い
ベンチに上がりそこで足を伸ばして
手で靴の上から足の指先を掴み
身体を折り、グーッと足を伸ばします。
それを繰り返ししていると・・・・・
あら!不思議!
だいぶ楽になりました。
ベンチから降りて歩いてみると
少し傷みますが、大丈夫のようです。
でも大事を取って、お勤めには参加せずに
ここで待つことにしました。
近場を歩いて写真に収めました。
弁財天の三角池には
秋海棠が咲いていました。
この三角池は815年弘法大師が来訪した際に
三角形の護摩壇を築き21日間
「降伏護摩の秘法」を施したとされ
その跡が池の中の島に現存するそうです。
御本尊は十一面観世音菩薩
御真言は
おん、まか、きゃろにきゃ、そわか
「大いなる慈しみと憐れみの御心を持つ
十一面観音さま、どうか私達を救済し、導きたまえ。」
三角池の前には桜の木があり
四季桜が・・・
年中チラホラと咲いているそうです。
見つけたときはこの目を疑いましたが
本当に桜だったのですね。
小林一茶がここの山桜を詠んだ句があります。
「是でこそ登りかひあり山桜」
日頃の信心が足らないためか・・・
それとも
真剣にお勤めをしなかったせいなのか・・・・
最後の最後で足が吊る羽目に・・・・
でも一茶が詠んだ句のように
ここまで登ってきたからこそ見られた桜でした。
お勤めはできませんでしたが
私にとっての目的
「花へんろ」ができたような気がします。
おん、まか、きゃろにきゃ、そわか
十一面観音さまの憐れみの
御心に救われました。
今日も来てくださってありがとうございます。