遅まきながら、11月14日にあったデンマークの総選挙結果を載せてみます。
総議席:179議席
与党:
左翼党(Venstre):26.2%(-2.8)46議席(-6)
保守国民党(Det Radikale Venstre):10.4%(+0.1)18議席
閣外協力
国民党(Dansk Folkeparti):13.9%(+0.6)25議席(+1)
新同盟(Ny Alliance):2.8%(+2.8)5議席(+5)
野党:
社会民主党(Socialdemokraterne):25.5%(-0.3)45議席(-2)
急進左翼党(Det Radikale Venstre):5.1%(-4.1)9議席(-8)
社会主義人民党(Socialistisk Folkeparti):13.0(+7.0)23議席(+12)
統一リスト(Enhedslisten):2.2(-1.2)4議席(-2)
という結果になりました(投票率は86.6%)。
そのほかにグリーンランドとフェロー諸島から2人ずつ議員が選ばれています。
まず、各党の説明ですが、
左翼党は名前は左翼ですが農民中心の保守政党。
急進左翼党はそこから出てきたリベラルな中道政党です。
新同盟は今年になってから、急進左翼党の左派的な姿勢に批判的な人たちが離党してつくった政党です。
保守国民党は経済界の後押しが強い党、
国民党は移民排斥を訴える極右政党、
社会民主党はその名の通り、
社会主義人民党は60新左翼政党、
統一リストは左翼の小政党の統一リストです。
結果としては与党とこれまで閣外協力をしてきた国民党の議席をあわせても89議席と過半数に1議席足りず、与党はとりあえずフェロー諸島選出の議員の協力を得て過半数を確保することにしたようです。
一方、上述の通り今年になって結成された新同盟はその行方が注目されましたが、事前の世論調査での予想ほどは得票が伸びず。
そもそも新同盟は移民であるNaser Khaderが急進左翼党の左派的な姿勢を「社民党との連立を目指していても現実的ではない。現政権と連立を組むことによって、極右の影響力をそぐべきだ」と批判してつくった政党です。一応与党との協議に応じる姿勢を見せているのですが、そもそも移民の政党と反移民の極右・国民党では協力できるわけがないので、どうなるか見ものです。その後の報道では、新同盟は少し政権と距離を置いた感じになりそうですが…。
新同盟が党を割ってしまったために急進左翼党は後退。前回選挙ではリベラルな姿勢を前面に出して、極右との対立軸をつくりだし躍進したのですが…。
それにかわって伸びたのが、社会主義人民党。今回は移民問題に加え、福祉や税、社会保障なども争点となっていたのが良かったのかもしれません。
社民党は前回に続き、歴史的敗北でした。与野党全体の比率でいうと少し持ち直したので、党首の責任論とかは今のところ出てきていないようですが。
与党の方も体制は磐石とはいないので、しばらくは注目です。
そういえば日本での一部報道などで「自由党中心の中道右派・与党連合と、社会民主党を核とする左派連合が競り合う展開」などという記述が見られましたが、イタリアの様に左右の政党がブロックごとに統一リストをつくるとかそういうことはありません。
一応参照先(デンマーク語ですが):http://politiken.dk/
総議席:179議席
与党:
左翼党(Venstre):26.2%(-2.8)46議席(-6)
保守国民党(Det Radikale Venstre):10.4%(+0.1)18議席
閣外協力
国民党(Dansk Folkeparti):13.9%(+0.6)25議席(+1)
新同盟(Ny Alliance):2.8%(+2.8)5議席(+5)
野党:
社会民主党(Socialdemokraterne):25.5%(-0.3)45議席(-2)
急進左翼党(Det Radikale Venstre):5.1%(-4.1)9議席(-8)
社会主義人民党(Socialistisk Folkeparti):13.0(+7.0)23議席(+12)
統一リスト(Enhedslisten):2.2(-1.2)4議席(-2)
という結果になりました(投票率は86.6%)。
そのほかにグリーンランドとフェロー諸島から2人ずつ議員が選ばれています。
まず、各党の説明ですが、
左翼党は名前は左翼ですが農民中心の保守政党。
急進左翼党はそこから出てきたリベラルな中道政党です。
新同盟は今年になってから、急進左翼党の左派的な姿勢に批判的な人たちが離党してつくった政党です。
保守国民党は経済界の後押しが強い党、
国民党は移民排斥を訴える極右政党、
社会民主党はその名の通り、
社会主義人民党は60新左翼政党、
統一リストは左翼の小政党の統一リストです。
結果としては与党とこれまで閣外協力をしてきた国民党の議席をあわせても89議席と過半数に1議席足りず、与党はとりあえずフェロー諸島選出の議員の協力を得て過半数を確保することにしたようです。
一方、上述の通り今年になって結成された新同盟はその行方が注目されましたが、事前の世論調査での予想ほどは得票が伸びず。
そもそも新同盟は移民であるNaser Khaderが急進左翼党の左派的な姿勢を「社民党との連立を目指していても現実的ではない。現政権と連立を組むことによって、極右の影響力をそぐべきだ」と批判してつくった政党です。一応与党との協議に応じる姿勢を見せているのですが、そもそも移民の政党と反移民の極右・国民党では協力できるわけがないので、どうなるか見ものです。その後の報道では、新同盟は少し政権と距離を置いた感じになりそうですが…。
新同盟が党を割ってしまったために急進左翼党は後退。前回選挙ではリベラルな姿勢を前面に出して、極右との対立軸をつくりだし躍進したのですが…。
それにかわって伸びたのが、社会主義人民党。今回は移民問題に加え、福祉や税、社会保障なども争点となっていたのが良かったのかもしれません。
社民党は前回に続き、歴史的敗北でした。与野党全体の比率でいうと少し持ち直したので、党首の責任論とかは今のところ出てきていないようですが。
与党の方も体制は磐石とはいないので、しばらくは注目です。
そういえば日本での一部報道などで「自由党中心の中道右派・与党連合と、社会民主党を核とする左派連合が競り合う展開」などという記述が見られましたが、イタリアの様に左右の政党がブロックごとに統一リストをつくるとかそういうことはありません。
一応参照先(デンマーク語ですが):http://politiken.dk/
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