
2023年5月29日 (月)
18:30開演 (18:00開場)
タワーホール船堀 5F (小ホール)
マリンバの美しい響きと音色を堪能しました。
どちらも大譜表で書かれているピアノとマリンバを比べると、ピアノは10本の指で発音します。マリンバは最大マレット6本。この日の演奏会は多くは4本で演奏されていました。4本マレットとの演奏が、運動能力、また音と音の間の最大開き具合で優れているからでしょうか。
マリンバの大きな強みは、特に左手が、2本のマレットで、2つの音をピアノ以上の開きで、容易に解離位置の音を鳴らし得る事です。これは、豊かな響きを産む原因だと思っています。
マリンバ初心者にとってこの種の同族楽器による演奏は、プログラムを最初の人たちは、有利だと思っています。それはマリンバの持つ快活な演奏能力と豊かな響きが耳に入り、新鮮に聴けるからです。その新しさがプログラムが進行するにつれ、耳が慣れてきて失われていきます。ですから、最後に勤める人が1番プレッシャーがあると思っています。しかしこの演奏会はそのことが全くありませんでした。出てくる曲と演奏者の個性が十分に楽しむことができました。
マリンバというのが良い作品が多いですね。プログラムに、良い曲だと丸をつけた
ものです。
T. ゴリンスキー: ルミノシティ
J. スローワー: トゥルー・カラーズ
三宅一徳 : チェイン
N.Jジヴコヴィッチ: フラクタス
F. オッテン: サムサラ
安倍圭子: 祭りの太鼓
K. カンジェローシ:エチュード in e minor
アンドリュー・トーマス マーリン
吉松隆 : バードスケイプ op.20
結局、全部⭕️でした。
マリンバが得意なフレーズの終わりのディミヌエンドは、体感的に心地よいものでした。ふと気がついたのですが、クレッシェンドしてフォルテシモの響きが演奏者によって大分違いました。
個人的の一番の推しは、吉松隆さんのバードスケイプでした。音色が良かったです。最後のプログラムでありますが、音色が斬新に聞こえました。
なかなか良い演奏会でした。最後まで楽しんで聞いていました。


席は2階中央で聞きました。
J.C.BACH: Sinfonia B flat Major Op.18 No.2
モーツァルト / ホルン協奏曲第3番 変ホ長調 K.447
W.A.MOZART: Horn Concerto No.3 in E flat Major K.447
第1楽章 Allegro
第2楽章 Romanze
第3楽章 Allegro
【休憩 Intermission】 (20分)
ベルリオーズ/ 幻想交響曲 作品14
Louis Hector BERLIOZ: Symphonie fantastique, Op.14
第1楽章 「夢、情熱」 Rêveries [Largo] Passions Allegro agitatoe appassionato assai]
第2楽章
「舞踏会」 Un Bal[Allegro non troppo]
Scène aux champs [Adagio]
第3楽章「野の風景」
第4楽章「断頭台への行進」
第5楽章 「ワルプルギスの夜の夢」 Songe d'une Nuit du Sabbat[Larghetto Allegro]
Marche au supplice[Allegretto non troppo]
指揮: 山下一史
Conductor: Kazufumi YAMASHITA
ナチュラルホルン : 大森 啓史
Natural Horn: Keiji OMORI
ヨハン・クリスティアン・バッハ(Johann Christian Bach)とは、偉大なJ.S.Bachの11番目の男子であって、何よりもロンドンを中心として活躍しました。「ロンドンのバッハ」と呼ばれて世界的名声を獲得した作曲家です。モーツアルトは彼に多くの作曲を学んでいたと思います。2曲目がそのモーツァルトのホルモコンチェルトです。
しかも、ナチュラルホルンの演奏です。この演奏が本当に素晴らしく、メロディーがとても自然に聞こえ、ホールによく響いていました。また、千葉交響楽団の演奏は、バッハとモーツアルトのときの雰囲気がガラッと変わったことです。それは当たり前だと言えば当たり前なのですが、リズムが合っていて、音程も決めて、その先に見るべき音楽の世界だと改めて思いました。心地よい響きは、アンサンブル市川とソリストの掛け合いが2階の席でも十分に堪能できました。ありがとうございました。
そして、メインプログラムの幻想交響曲です。1楽章の夢と情熱ですが、夢っていうのは誰でも経験あると思いますが、夢と言うのはとんでもないストーリーが当たり前のように進行していますよね。今日の演奏も本当に夢の見始めで、ふと人の夢をような始まりで、その流れにだんだん引き込まれていきました。
2楽章の舞踏会では、ワクワクして踊っている雰囲気が舞台の上で繰り広げられて急に何かが起こったのでしょう。その感じが演奏でよく表現されていました。
3楽章 ある夏の夕べ、田園地帯で、2人の羊飼いと自然の描写がされます。ここの写真はウルトに捨てられたらと言う不安が出てきます。最後にティンパニーが、雷鳴を表現します。打楽器セクションの演奏が、次の断頭台の行進を予感させる演奏でした。
第4楽章の金管楽器の最初のスフォルツアンドが、これから活躍する金管楽器の素晴らしさを「予感させる」ものでした。特に、チューバが至るところで、金管セクションのシンフォニックな響きに貢献していました。また首席のトランペット奏者が率いる金管のメロディーの華やかさとバランスは、首席トロンボーンを中心としたアンサンブル力のなせる技ですね。
5楽章チューバのソロは、一言カッコよかったです。柔らかいけど、よく響いた音が2回まで重厚に聞こえました。
最後のチューバの上行形の有名なフレーズは、柔らかい音形がダブルハイベーまで本当に伸びやかに聞こえました。
5楽章のエンディングは私は勝手に長いクレッシェンドだと思っています。急に大きな盛り上がりになるのではなく少しずつ少しずつ盛り上がっていきつく先はそれが素晴らしい響きでした。
チューバは、潮見裕章氏、宮西 純氏です。
千葉交響楽団素晴らしい演奏でした。
