えびす顔の造花卸売問屋元社長からの手紙

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「没後10年高仁鳳の軌跡」、明日生野で開催

2023年03月03日 14時46分18秒 | コリア
 みなさん こんにちは

 「没後10年 高仁鳳の軌跡~ソウルと大阪の狭間で~」は、いよいよ明日3月4日(土)午後1時半に開催します。講演、映像、思い出、展示で高さんの生涯を振り返り、その平和への希望を共有します。

 高さんは太平洋戦争の始まった年、1941年5月に大阪で生まれ、戦後朝鮮(1947年)に戻ります。お父さんが日本で事業をしていたのと、当時は財産を朝鮮に持って帰れなかったので、母、兄、高さんの3人だけで帰りました。済州島出身でしたが、民衆の蜂起を抑えるための島民大虐殺「4.3事件」が起きていて帰れません。叔父さんを頼ってイリという町に落ち着きます。そこで朝鮮戦争に巻き込まれ、兄は徴兵にとられ、お母さんは病気で亡くなりました。
 お母さんは「お前ひとりを残しては死ねない」と何度もつぶやきながら息を引き取ったそうです。高さんはだんだん冷たくなっていくお母さんの乳房を一晩中吸い続けました。その後、叔父さん宅に引き取られますが、叔父さんも出征、叔母さんはお子さんを抱えて生活に苦労されています。ある晩、高さんはおかまのご飯を盗み食いしたのをおばさんに見つかり、こっぴどく叱られます。もうここにはおれないと、家を出ます。
 孤児になった高さん、ご本人は「乞食になった」と振り返られています。商店街の米屋さんの前に米粒が落ちているのを知っていて、拾いに行きます。そこで同じ小学校で学んでいた年下の米屋の娘が手に握ったお米を、「グー、グー」と鳩に餌をやるように道にまくのを黙って拾って食べました。一方、ある友人のお母さんは、高さんが訪ねると、「パッ モゴンニャ(ご飯食べたか)?」と尋ねて、温かいご飯を食べさせてくれたそうです。
 朝鮮戦争停戦後、ソウルにいる兄の友人を頼ってソウルに行きます。そこで友人宅の隣の散髪屋さんから、「働くなら飯と服をあげる」と言われ、住み込みで働きだします。衣食住足りて、高さんはうれしかったと振り返っています。冒頭の写真は散髪屋さんの娘さんのお古のジャンパーを着せてもらい、笑みを浮かべる高さんです。ほっとし幸せそうです。
 その後、ソウルで兄と再会、ひとり日本(1957年)に戻ってきました。

 そんな悲惨で壮絶な体験をされているからこそ、「戦争は絶対にダメだ」の信念のもと、「朝鮮半島と日本の友好親善」「南北の平和的自主統一」に力を注がれました。自転車で韓国を巡り、その自転車で38度線を越えるのが夢でした。
 本業の印刷業でも韓国語と日本語が同時に編集できる電算写植機を世界で初めて導入するなど、画期的な業績も残されています。白頭学院建国校の幻のフィルムも制作しました。

 少し話は変わりますが、ドイツにヴァルター・ベンヤミンという歴史哲学者がいました。第二次世界大戦中に、ナチスドイツの迫害を受けながら亡くなりました。そのベンヤミンがこんな言葉を残しています。
 「人類の歴史は夜空のようだ。夜空には輝く星たちがいて、その周りには暗闇が広がっている。キラキラと輝く星は英雄たち。その周りに果てしなく広がっている暗闇こそが、民衆たちの市井の人たちの歴史だ。私たちはまばゆく輝く英雄たちの歴史でなく、どこまでも広がるこの暗闇の人々の歴史を掘り起こし紐解いて行かないといけない。そしてその人たちの希望を自らのものとして、叶えないといけない。『今こそその時』だ」と。

 日本の植民地支配、朝鮮戦争、南北の分断、4.3事件に翻弄されながらもその時代を生き抜いた英雄ではない、市井の人・高仁鳳さんの平和への希望、「朝鮮半島と日本の友好親善」の希望、「南北の平和的自主統一」の希望を「講演、映像、思い出語り、展示」で蘇らせます。そしてその高さんの希望を私たちが実践する。もし我々の時代にできなくても次の世代に引き継いでいく。明日はみなさんとともに高さんの希望を共有し叶える時です。

 ぜひ3月4日の集会にお越しください。
 「没後10年 高仁鳳の軌跡~ソウルと大阪の狭間で~ 」
 日時 2023年3月4日(土)午後1時半開演~午後4時半
 場所 大阪市立生野区民センター(リゲッタIKUNOホール)
 資料代 1000円 高校・大学生500円 障がい者割引あり
 主催 没後10年高仁鳳の軌跡実行委員会
 問い合わせ ケービーエス(株) 電話06-6716-5665

 こちらからお申し込みください
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