今日はイキウメという劇団の舞台を観に行きました。
舞台といえば、天海さんが病気で降板して
宮沢りえが代役に立ったのが話題になっていますけど
いやはや感心しますね。
普段、お芝居を観ていてもどうやってこんなに大量のセリフを憶えているのか
不思議になる位ですが
準備期間、わずか数日でよく頭に入るものですね。
その舞台をお客さんとして観ていたようですが
それにしたって話の流れを知っている程度で
どんなセリフかなんて「ガラスの仮面」じゃあるまいし
絶対無理な話で、しかも自分だけのセリフだけじゃなくて
相手のセリフもある程度、覚えていないと
成立しないわけで、ものすごい集中力だなぁと。
10代の頃は、超絶美少女で、正直演技なんてできないタイプかと
当時は思っていましたが現在の立ち位置にびっくりです。
この美談の逆で、寝坊して公演を中止させてしまった俳優もいましたが
事務所も辞めさせられちゃったみたいですね。
表向きは契約満了とか言ってますけど
どうみても今回の一件の責任をとらされましたよね。
これが事務所を辞める為の計算だったらすごいんだけど。
あと本谷さんが結婚したそうで祝いたい気持ちはあるんですが
私生活が充実すると創作活動が停滞するタイプの
人のように思えて、実は複雑な気分です。
話は戻って、会場は三軒茶屋のシアタートラムで
渋谷から田園都市線に乗っていくんですが
東急東横線の直通運転で改札が変わったせいか
今までより歩く距離が長くなってしまい、いい迷惑です。
発売日初日に予約したので1番前の列のセンターエリアという
いい席だったんですけど、隣にデ・・・もとい恰幅のいい男性が座り
それだけなら良かったんですけど、
この人の体臭のきつさと言ったら
2、3日風呂に入っていない位のひどさでした。
おかげでミニタオルを鼻に当てながらの観劇で
これでつまらなかったら目も当てられないなぁと心配していましたが
7点差を引っくり返した中畑ベイスターズ並みの大逆転でした。
あらすじ
2008年。アマチュア天文家の二階堂は小さな隕石を拾う。
その隕石は見る者を夢中にさせ、思考を奪い、恐ろしいほどの幸福感をもたらした。
それから一年後、あらゆる都市に巨大な柱が降り注いだ。
それは人々にあきれるほどの祝福を与え、静寂のうちに支配した。
2096年。高知県。山間の町、風輪町。柱によって世界は大きく変わった。
おそらく今年NO.1の内容で
ここ数年で観た中でも1、2位を争うほどの面白さでした。
人に幸福感を与え、思考停止させる「柱」は
言わば見る麻薬なようなもので
これを目にしてしまうと他の人から起こされない限り
死ぬまでその状態のままでいてしまう。
ここで考えさせられるのは、
過酷な現実と幸福な夢の中で生きるのとどちらが幸せかということです。
「マトリックス」でも、コンピューターによって作られた仮想現実の世界と
荒廃した現実の世界のどちらがいいか
人によって分かれるかと思うんですが
今の世の中、夢の中や仮想現実を選ぶ人が多いでしょうね。
そもそも死ぬまで自分の意識から一生逃れられないのだから
現実だろうが偽りだろうが、
自分が幸せを感じられればどちらでも構わない気もします。
劇中でも重い病気を患っている人が
自ら柱を見ることを選ぶシーンがありますが
気持ちは理解できます。
この柱というのが人口が多い都市に落ちる性質があるようで
そのことに気付いた山田が風輪町で
農業を中心に自給自足できる基盤を整えていきます。
そうすると遊牧民のように他の土地から人々が流入していきます。
しかし受け入れられる人数は決まっており
他の土地へ行くよう拒絶するようになります。
これはアメリカの人気ドラマ「ウォーキング・デッド」でも
見られるシーンで、こちらのドラマでは
主役のグループが生き残る為、その侵入してきた人間たちと闘い続けるわけですが
このお話では、風輪町を他の人間に託して
また次の土地を開拓し、そこが自立できれば
また次の土地へ移る、という生き方を選択します。
侵入してきたリーダーの池田成志さんがイライラさせる役柄で
最初は絶対に追い出すんだろうな、と思っていただけに
この選択には意表を突かれましたが
冷静に考えればこの方法はベストと思われます。
何かに囚われたり、しがみついたりするっていうのは
何事においても不幸の元なんでしょうね。
先祖代々の土地だとか言って、それにこだわる人が多いけど
そもそもその土地は本来、人間のものでも何でもないんですよね。
進化の結果か
柱を見ても何も感じない人間が現れはじめて
彼らは「見える者」として特別な能力を持った人間となります。
その中のある者は周りの人から気味悪がられて
追われるようにこの町に逃げてきたものがいたり
親からも拒絶されるものもあります。
この見える者を使って、現在の状況を打破しようとする人もいますが
これはアメコミの「X-MEN」とよく似ています。
特殊能力を持った者(ミュータント)が
一般社会から恐れられて迫害される、
能力の優劣よりもマジョリティかマイノリティかが重要という図式は
共通のものがあります。
自分なんかからしたら特殊能力を持っていたら
すごくいいだろうなぁと思うんだけど
現実に手にしてしまうと苦労の方が増えるかもしれません。
客演は池田さんだけで、他はイキウメの劇団員の方々で
プロジェクションマッピングを使った演出も効果的で
しかも5000円以下という値段設定で
相当おススメできる舞台です。
色々考えさせられる内容ながら
説教臭くなることもなく、笑わせる場面も多くて
とても充実した2時間でした。
5年ほど前に「散歩する侵略者」というお芝居を観に行ったことがあり
それがあまり面白くなかったので
この劇団の舞台を避けてきたんですけど
もったいないことをしました。
次回以降はもちろん観に行くつもりです。
舞台といえば、天海さんが病気で降板して
宮沢りえが代役に立ったのが話題になっていますけど
いやはや感心しますね。
普段、お芝居を観ていてもどうやってこんなに大量のセリフを憶えているのか
不思議になる位ですが
準備期間、わずか数日でよく頭に入るものですね。
その舞台をお客さんとして観ていたようですが
それにしたって話の流れを知っている程度で
どんなセリフかなんて「ガラスの仮面」じゃあるまいし
絶対無理な話で、しかも自分だけのセリフだけじゃなくて
相手のセリフもある程度、覚えていないと
成立しないわけで、ものすごい集中力だなぁと。
10代の頃は、超絶美少女で、正直演技なんてできないタイプかと
当時は思っていましたが現在の立ち位置にびっくりです。
この美談の逆で、寝坊して公演を中止させてしまった俳優もいましたが
事務所も辞めさせられちゃったみたいですね。
表向きは契約満了とか言ってますけど
どうみても今回の一件の責任をとらされましたよね。
これが事務所を辞める為の計算だったらすごいんだけど。
あと本谷さんが結婚したそうで祝いたい気持ちはあるんですが
私生活が充実すると創作活動が停滞するタイプの
人のように思えて、実は複雑な気分です。
話は戻って、会場は三軒茶屋のシアタートラムで
渋谷から田園都市線に乗っていくんですが
東急東横線の直通運転で改札が変わったせいか
今までより歩く距離が長くなってしまい、いい迷惑です。
発売日初日に予約したので1番前の列のセンターエリアという
いい席だったんですけど、隣にデ・・・もとい恰幅のいい男性が座り
それだけなら良かったんですけど、
この人の体臭のきつさと言ったら
2、3日風呂に入っていない位のひどさでした。
おかげでミニタオルを鼻に当てながらの観劇で
これでつまらなかったら目も当てられないなぁと心配していましたが
7点差を引っくり返した中畑ベイスターズ並みの大逆転でした。
あらすじ
2008年。アマチュア天文家の二階堂は小さな隕石を拾う。
その隕石は見る者を夢中にさせ、思考を奪い、恐ろしいほどの幸福感をもたらした。
それから一年後、あらゆる都市に巨大な柱が降り注いだ。
それは人々にあきれるほどの祝福を与え、静寂のうちに支配した。
2096年。高知県。山間の町、風輪町。柱によって世界は大きく変わった。
おそらく今年NO.1の内容で
ここ数年で観た中でも1、2位を争うほどの面白さでした。
人に幸福感を与え、思考停止させる「柱」は
言わば見る麻薬なようなもので
これを目にしてしまうと他の人から起こされない限り
死ぬまでその状態のままでいてしまう。
ここで考えさせられるのは、
過酷な現実と幸福な夢の中で生きるのとどちらが幸せかということです。
「マトリックス」でも、コンピューターによって作られた仮想現実の世界と
荒廃した現実の世界のどちらがいいか
人によって分かれるかと思うんですが
今の世の中、夢の中や仮想現実を選ぶ人が多いでしょうね。
そもそも死ぬまで自分の意識から一生逃れられないのだから
現実だろうが偽りだろうが、
自分が幸せを感じられればどちらでも構わない気もします。
劇中でも重い病気を患っている人が
自ら柱を見ることを選ぶシーンがありますが
気持ちは理解できます。
この柱というのが人口が多い都市に落ちる性質があるようで
そのことに気付いた山田が風輪町で
農業を中心に自給自足できる基盤を整えていきます。
そうすると遊牧民のように他の土地から人々が流入していきます。
しかし受け入れられる人数は決まっており
他の土地へ行くよう拒絶するようになります。
これはアメリカの人気ドラマ「ウォーキング・デッド」でも
見られるシーンで、こちらのドラマでは
主役のグループが生き残る為、その侵入してきた人間たちと闘い続けるわけですが
このお話では、風輪町を他の人間に託して
また次の土地を開拓し、そこが自立できれば
また次の土地へ移る、という生き方を選択します。
侵入してきたリーダーの池田成志さんがイライラさせる役柄で
最初は絶対に追い出すんだろうな、と思っていただけに
この選択には意表を突かれましたが
冷静に考えればこの方法はベストと思われます。
何かに囚われたり、しがみついたりするっていうのは
何事においても不幸の元なんでしょうね。
先祖代々の土地だとか言って、それにこだわる人が多いけど
そもそもその土地は本来、人間のものでも何でもないんですよね。
進化の結果か
柱を見ても何も感じない人間が現れはじめて
彼らは「見える者」として特別な能力を持った人間となります。
その中のある者は周りの人から気味悪がられて
追われるようにこの町に逃げてきたものがいたり
親からも拒絶されるものもあります。
この見える者を使って、現在の状況を打破しようとする人もいますが
これはアメコミの「X-MEN」とよく似ています。
特殊能力を持った者(ミュータント)が
一般社会から恐れられて迫害される、
能力の優劣よりもマジョリティかマイノリティかが重要という図式は
共通のものがあります。
自分なんかからしたら特殊能力を持っていたら
すごくいいだろうなぁと思うんだけど
現実に手にしてしまうと苦労の方が増えるかもしれません。
客演は池田さんだけで、他はイキウメの劇団員の方々で
プロジェクションマッピングを使った演出も効果的で
しかも5000円以下という値段設定で
相当おススメできる舞台です。
色々考えさせられる内容ながら
説教臭くなることもなく、笑わせる場面も多くて
とても充実した2時間でした。
5年ほど前に「散歩する侵略者」というお芝居を観に行ったことがあり
それがあまり面白くなかったので
この劇団の舞台を避けてきたんですけど
もったいないことをしました。
次回以降はもちろん観に行くつもりです。