オクトシティー正直村

おかしいな?変だな?と思った事を綴った駄文

ピラミッド

2011年05月29日 | Weblog
仕事をする上でもっとも美しい形はピラミッドです。

 権限が大きくなるに従って数が小さくなる原則によって作り上げられています。反対に言うと、それぞれの権限は下層部に委ねられている事でもあります。権限を与えないと何事も前に進みません。どこまで権限を与えるかは常日頃から検討され検証され最適な状態に維持されているのが「組織」というものです。その組織が健全に維持されている状態が「あるべき姿」です。国家は常に組織で運営されています。組織なしには国家は正常に機能しません。これは当然のことだと私は思います。そして、この組織が最良の実行機関であるべきだと思っています。そのために必要な人材が全て集積されている組織を築くのが国家のあるべき姿だと思います。

現在の民主党はピラミッドを嫌います。

 全て平等で権力を否定するのが民主的だと思っています。それなのに、誰かがリーダーシップを発揮すべきだと希求しています。そのリーダーの先頭が「総理大臣」だと思っているみたいです。その「総理大臣」が頼りないと民主党内部からも不満が出ているようですが、なんかおかしいと思いませんか?「総理大臣」をリーダーにするのは、少なくとも民主党自体なのでしょう。それをリーダーにできないのは民主党そのものに問題があることを露呈しているとしか言いようがありません。民主党の中にピラミッドができていないんです。権限を委任されて責任を持って任務を遂行する人材が、組織が存在しないんです。

現存するピラミッドも活用できていないのが現在の民主党です。

 自民党が良かったとはいいません。自民党はピラミッドの上にお飾りで乗っかっていただけだったようです。これもまた困ったモンです。政治中枢の基に広がる巨大なピラミッドを常に正常に機能する集団として維持することが政治に課せられた使命です。これが正常に機能するように改善してゆくことが政治のやるべきことです。ピラミッドを否定することでも、ピラミッドに乗っかることでもありません。そういう意味では、民主党と自民党の真ん中が日本国の政治中枢の理想像かもしれません。日本国民の理想の政党は民主党でも自民党でもありません。日本国のピラミッドを有効に機能させる能力を持った政党が理想の政党です。

リーダーは孤独です。

決心する前に、何を決心すべきかを決心しなければなりません。決心する時期も重要です。今決心する必要があるか、何を決心すべきか、がより重要です。決心なんて誰にでもできます。サイコロ振ってでも決心はできます。でも、そんな決心は何の意味もありません。決心を下流の現場に任せることも必要です。その決心をするのもリーダーの決心です。決心しないことを決心するのも決心のひとつです。何もしないことを決心するのも決心のひとつです。これらの決心ができるのはリーダーだけです。右か左か、GOかNOGOか、承諾か拒否かだけが「決心」ではありません。そんな決心さえも明らかにされない現状を見ていると、リーダーシップの決断力を間違って理解しているのではないかと一生懸命危惧してしまう自分がいます。

原発事故で海水注入の決断をめぐって話題になっている。

 想定外の事象で現場が混乱し情報が錯綜していたのが実態だろうが、結局は、中央が現場に決心を委ねるかどうかが不明確だったことだと思う。ここを明確にすればより迅速な処置が可能だったと思う。中央が指示するべきことは国民の安全最優先ということだろう。この時点で最適な決断ができるのは現場しかないはずである。それなのに「首相の決断が悪い」と言う指摘はない。指摘するなら、現場に決断を委ねなかった中央組織が悪いということになる。決断が委ねられなかったために、有耶無耶な懐柔策で海水注入が継続されたと思う。結果としては海水注入継続は現場の決断としては正解だったのであるし、これによって最悪の事態が回避されたのである。誰もこの現場の決断を不正だとは言えないし、たとえ言えたとしても結果論でしかない。

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