この頃若い人達の歩き方が変に思える。
ひざを曲げたまま腰を落として猫背で歩いている。見ていてみっともない。もっと颯爽と堂々と元気溌剌と歩いたらいいのにと思う。服装もだらしないと思う。男の子の極端なダボダボの腰パンやシャツの外出しはどう考えてもおしゃれには見えないし汚らしい。目を背けて落胆のため息が出る。女の子の生足の超ミニや臍出しの腰パンも目のやり場に困る。いずれも「洒落」「粋」「上品」とは程遠い。
女の子ががに股で踵を擦って歩いている。
もっとひどい時は、肩で風切ってヤクザみたいな歩き方である(ヤクザの皆さん悪い例にあげてごめんなさい)。もっとどうにかならないのかとこの人の将来を危ぶんでしまう。あとはけたたましく踵の靴音(カタンカタン)を鳴らして階段の昇り降りや舗道を歩いている。たぶん歩き方がおかしいんだろう。子供が下駄を鳴らして遊んでる訳ではない。本人は颯爽と歩いているつもりのようである。ファッションに気を使うより少しは歩き方の練習でもしたらと思う。
歩くのは基本的には体重移動である。
足を踏み変えるだけでドスンドスンと歩いているのは見っともないし、膝や腰に負担がかかる。地球の重力と戦わないで、その体重を前方に移動させれば効率よく歩くことができる。そのためには、姿勢をよくして背筋を伸ばして腰や肩から先に先導するくらいの気持ちで歩くといい。山登りも一緒で、谷側の足で全体の体重を持ち上げるのではなく、山側の足に体重移動して谷側の足を引き上げれば足への負担も少ないし、エネルギーロスもなく疲れない。
スキーも一緒である。
スキーでバランスをとるのは体重の重心移動によってである。腰が引けたていたのでは重心は後ろのままでスムーズにバランスをとれなくて転倒してしまう。緩斜面で正しい直滑降の姿勢を確実に習得して、これを基本に次のステップに進む必要がある。要は腰骨の上に上半身の体重がまっすぐに乗っかっている感覚である。体の中心に重心をもってきて、その重心をコントロールすることによってバランスを保つことができる。
結局誰も注意しないんだと思う。
だから本人は認識していない。私の娘達も以前猫背と腰が引けた歩き方をしていたが、根気よく注意をして矯正したら今では正しい姿勢で歩けるようになった。こちらの方がよっぽどかっこいいし健康的でもある。お手本はどこにでもいっぱいころがっているが、自分の世界に浸っている限りは外界のことは眼中にない。注意して開眼させる人もいない。そしてこの現状である。本人はそれでいいと思っているが、たぶんどこにも通用しない。
何もしない何も考えないのは確かに楽だ。
自分の好きなように周囲を気にしないでふるまうのも自由でいい。しかし、社会生活をするのならある程度の節操が必要である。周囲の目も気にしなければならないし、自分の一挙手一投足が周囲の目にさらされていて厳しく人物評価されている。周囲との関係を絶てば問題ないだろうが、無人島に一人で住んでいる訳ではない。結局は自分の生き方そのものが疑いの目でみられるし、ずぼらでいい加減な人間性を暴露している。生きる姿勢だけでも一流を目指してもらいたいものである。
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