オオイヌノフグリ

2006-03-05 01:35:49 | 



オオイヌノフグリ

ゴマノハグサ科

何とも可哀想な名前を付けられたものだ
春になると道ばたで小さな水色の花を付ける帰化植物の野草だ

青い花が好きだ、何か見ていると心がすぅっと静まる
目で見ていると可愛い小花だけれど、レンズの目を通してみると
その趣はよりいっそう、深まる

瑠璃色の花びらに純白のシベ、その先に青の縁取りの白い花粉を頂いたおしべ、
なにか、見ていて飽きない風情だ

私が花の写真に引き込まれたのも、レンズを通して見る花の、目視では得られない
新たな驚きの表情にある

この花も高々、5mmに満たない花だけれど、レンズの目で寄って見ると
造形の女神の細やかな作品だと思い知らされる

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ぼけの花

2006-03-04 01:15:12 | 


ボケ(木瓜)

バラ科
ボケ属

かわいらしい花である
木の瓜と書いてボケ、
かわいらしい花の後にかなり大きな実を付けるところから
来ている名前のようだ

寒い頃から咲き出すものは「寒ボケ」といって、
春に咲き出すものとは、種類が違う

この樹のように一つの枝に色変わりの花を咲かせるものも多い

バラ科だと解るのは、その鋭い長い棘である
可愛い、手のひらを丸めたような花の影には、鋭い棘が隠されている

太い枝から、ちょこんとふたつの色違いの花がふたつ咲いている
なにか、ほほえましい
どんな話を交わしているかな?

花もも {矢口}

2006-03-03 01:55:12 | 


はなもも [矢口]
バラ科
サクラ属

この濃いピンクの訴えるものは、強烈な女の艶やかな色気である
この花は、先日も取り上げたものだけれど、ひな祭り用の切花だ
我が家の紅白の八重の花が咲く「源平しだれ」は、
まだ花芽すら目立たないほど蕾が固い

3月3日は、桃の節句ひな祭りである
娘が生まれたときには、まだ二間のアパートに住んでいたが
後先考えずに買った大きな段飾りのおひな様を飾るのに
一部屋を占領されてしまい、三人で窮屈な思いをした事を思い出す

娘が大きくなってからは、お内裏様だけ飾るようになったが
近頃は、もう納戸にしまいっぱなしで、飾り付けもしなくなってしまった
息子の兜飾りも同じように、久しく飾っていない

父親から見る娘というものは、「愛しい」に尽きる
子供の頃の思いでの品をふと、見つけたときなど
胸がきゅっと締め付けられるような思いになる

最初に授かった子供だからと言うこともあるのだろうが
息子にはそう言う感情は、湧いてこない ^^;
なんとも、息子には申し訳ないのだが
父親って言う者は、そんなものなのかも知れない

はてさて、娘が嫁入りの際には、平静でいられるのかどうか
全く、自信のないたけぞうである

沈丁花

2006-03-02 20:56:25 | 


ジンチョウゲ科
ジンチョウゲ属

ふと、通りかかると甘い香りが鼻をくすぐる
香りが花の在処を教えてくれた
もう沈丁花がさく季節になったんだな

赤紫の蕾は寒い冬がくる前からふくらみ初めて
弥生三月を迎えると、内側の白い小さな花をまとめて開く

花、とっても不思議で面白いと思う
綺麗なだけでなく、その香りでも、人を惑わす

ジンチョウゲの花も、外側は赤紫で装い内側の白さで品の良さを
ちらりと見せる

この花の香りの中にいると、とてもくつろげる
相性の良い女友達のくったくのない笑いの中で
とりとめのない話で過ごしているような・・・
そんな、和んだ気持ちになる

もっとも、むせかえるほどの魅力に・・・
くらくらしちゃっているんだけれどね

はなもも

2006-03-02 01:41:30 | 


花屋の店先にはピンクの花モモの切り花で彩られている
うめ、さくら、はなもも、それぞれ風情が異なる

梅はまだ寒い早春に咲くから凛とした美しさを醸し出している
さくらは春爛漫とした春の中で爽やかなそれでいて、日本的な儚ない、いさぎよさ
それに引き替え、花モモは少し違う印象を与える
そう、女の色気に通ずる何とも言えない色っぽい花だ
八重桜の濃い桜色は、うば桜の円熟した色気を醸し出すけれど
花モモの何とも言えないピンクの花びらはもっと、爽やかな色気を感じさせる

なんてね、花は色々、人も色々、咲き乱れる花々を前にして
想いは、とてつもなく膨らむ

菜の花

2006-03-01 01:35:40 | 


ひな祭りが近づき、花屋の店先にもモモの花と菜の花が鮮やかな
春色を見せてくれている

黄色の小さな花は、待ちわびた春が来たことを教えてくれる
春愁いを吹き飛ばすような黄色の花
ふと、訪れた春愁も、この小さな花を見ていると
ウソのようにかき消えていく