日本現代詩人会と秋田県現代詩人協会による「東日本現代詩ゼミナールin秋田」が12日、13時から秋田市のキャッスルホテルを会場に開催された。県内外から約70名が参加。
全体テーマとして詩人で秋田大学名誉教授の佐々木久春氏が「秋田の文学風土考-佐竹本歌仙絵を見ながら-」と題して講演。36歌仙絵巻を佐竹藩が所有していたという背景を探りながら、秋田の文学に触れた。また、詩人の井坂洋子氏は特別講話で「現代詩の今」と題し、中島悦子氏、渡辺めぐみ氏、杉本真維子氏らの作品をそれぞれ取り上げながら現在の現代詩作品の傾向を示し、それぞれの評を行った。また、朗読では青森佐々木英明氏、岩手東野正氏の自作詩朗読に続き、秋田からは亀谷健樹氏、吉田慶子氏、福司満氏の3人がギター演奏と映像をバックに方言詩を披露した。
秋田県では初めてとなるゼミナール。高校生や愛好者などの出席も多く、主催側としてはホットしたというのが実感であった。昨年は国文祭、一昨年が日本詩人クラブの全国大会とここ3年全国規模の催しを担当した秋田現代詩人協会、貴重な経験を積み上げたといえる。
△
井坂洋子氏と朗読する渡辺めぐみ氏