・季刊誌「ココア共和国」第12号
仙台の秋亜綺麗氏主宰。昨年、詩集「透明海岸から鳥の島まで」を刊行し話題となった。秋氏の作品はいつも衝撃的で、何か叫んでいることが多い。なんともいえない表現形態と言ったら叱られるかも知れないが、少なくとも、私のような凡人には彼のような表現は使えない。というよりも、文字言葉?言葉文字?、方法論?だけで?言うと、私の中では詩ではない、詩。微妙な位置。
詩詩としては、勢いがあって魅力的な発信源であることに間違いはない。
・「北の詩手紙」第12号
あっという間に12号を数えた。同人数も号を重ねるごとに増えているようだ。主宰、田口氏の力量と牽引力か。
願わくばサークル的にならず、詩論・文学論、世界や日本の詩人の作品をテーマに論駁しあう風土も構築していただきたい。それに、詩を書いていれば詩人だ・・・という甘い幻想は捨てるべき。
数号前から懐かしいベテランの作品を見るようになった。齋藤牧雄氏。40年も前、彼は詩詩「腕」を牽引し、精力的に社会性のある詩を書いていた。年齢で後輩の私ともよく詩論を交えていただいた。その印象で彼の詩を読むと、自身へ対峙する作風に変化していたことに、ある意味ほっとした。
・「犬の詩」 ミッシェル編
出版社「書肆えん」の発行する”私本”(こんな語彙はないか・・・)だろうか。8名の書き手が詩を寄せている。
このシリーズ第2集で、1集は「猫の詩」。よほどペット好きを狙ったのかどうかは不明だが、正直、私には趣旨不明。辛口で申し訳ないが、これはこれで、これ・・・。
とはいうもの、文化も資力も乏しくなっている我が秋田の中で、必死に捨て身?になってでもと頑張っている社主の意気込みは評価したい。
(企画も書き手も参加の仕方も一捻りが欲しいところだ)