みやぎ野菜ソムリエの会

会員同士の相互交流と情報発信を目指し、各種勉強会、産地の視察研修等を自主的に行っていく野菜ソムリエ会員のコミュニティです

出張!【素材のおはなし】in山形 ~さくらんぼと美味しい山形~

2013-07-17 08:15:19 | 食素材研のブログ

6月23日(日)、食素材研今年最初のイベントとなった「出張【素材のおはなし】in山形~さくらんぼ~」がありました。

 

今回のイベントのテーマは「おいしい楽しい果物の魅力と、その裏側にある現実。知ることでもっと好きになる」でした。

 

【イベント開催にあたって】

実は今年、当初訪問を予定していた天童の今野農園さんのところでは、5月後半に入ってだんだん状況が見えてくるに連れ、実の成りがとても少なく、今までにない程のさくらんぼが大不作の見込みでした。さらには山形では急激な高温が続いたことから色づきも相当遅れていて、親戚に送る分しかとれないかも、というほどの状況で、予定していたさくらんぼ狩りは厳しい状況でした。

しかし、そんな年もある、そういった現実もあるということを知ることで、より素材への理解や興味は深まるのではと食素材研では考えました。 

綺麗に店頭にならんだパッケージだけが全てではなくて、野菜ソムリエならそういうことを知ることも大切なのではないか、いろんな背景を知ることで、より一層素材(果物・野菜)を好きになれるんじゃないか、そう思って「さくらんぼ狩りはしなくてもいいから、お話を聞かせて欲しい」と農家さんへ申し出たところ、主旨に快諾頂き、今回のイベントが実現しました。

おまけに今野農園さんにご紹介頂き、東根の「槇農園」さんでさくらんぼ刈りまですることが出来ました。

 

 

【天気にも恵まれ、人の縁にも恵まれて】

参加者は全員で11名。

午前中は天童の「今野農園」さんを訪問し、今年のさくらんぼの状況を聞いたり、園地内にあるりんご、ぶどう、ラ・フランス、桃のそれぞれの赤ちゃん(幼果)も見せてくれました。

また、今野農園の奥様がいくつもサプライズを用意してくれていて、さくらんぼだけではなく山形の食文化を満喫させて頂きました。

ぶどうのなる頃、またおいでって誘われましたよ!

 

午後からは東根に移り「槇農園」さんで食べ放題のさくらんぼ狩り。

みんなでしっかり1年分食べました。

 

これで参加費1000円はお買い得ですね!(手前味噌!)

では、大満足の参加者レポートをご紹介します。

 

【只浦徳子さんからの参加してみてレポート】

待ちに待ったサクランボ産地訪問に参加しました。

梅雨の合間のお天気に恵まれ気持ちもうきうき十数年ぶりのサクランボ狩りで赤いダイヤをもとめて山形の天童市の「今野農園」さんと、東根市の「槇農園」さん二か所の農園に伺いました。

日頃からお仕事とはいえお付き合いを大切にしている部会長のお手柄でどちらの農園も大変快く歓迎していただきました。

今年は花の咲く大切な時期に低温で実の着きが大変悪く、気候が農業に多大な影響を与えることを現実に目にし、陰ながら何らかの形で応援し農業を守っていかなければという思いを強く感じました。

 

特に感激したのは農園の皆様の好意で地元のとれたてのきゅうりやわらびの漬物や、

つやひめという銘柄のコメで炊いたごはんにダシという料理をかけてたべました。

この日のために作ってくれた「今野さん特製洋風ダシ バルサミコ酢和え」絶品!

奥様は調理師の免許も持っているそうで、納得です。野菜ソムリエのみんなが来るから、普通のダシじゃつまんないと思ってね、とお茶目な奥様でした。

 

また山形名物のどんどんやきというあつあつのたべものを用意してくださいました。奥様によると天童の人のソウルフードだそうで、かなりのボリュームでした。

びっくりするやら感動するやら本当にいい経験を致しました。

普段見られないものとしてはサクランボ以外にこれから秋に収穫する桃、ぶどう、りんごやラフランスなどの幼い果実の状態をじっくり手に取って見学することができました。

桃。

ぶどう(ナイアガラ)。

りんご(ふじ)。

りっぱに育ってねと声掛けしてしまうほどかわいい果実が育っていました。

そのほかなす、とまと、きゅうりなど夏野菜も生き生きと育ち家族みんなで力を合わせて農業に向き合っている暮らしを見せていただきました。

 

午後から訪問した槇農園さんでは、果樹園の周りにはみつばちの箱がずらりと並びぶんぶんと自分の仕事に必死の蜂たち、また木の根元はきれいに草が刈られ肥沃な土がしっかりつまれて何十年も大切に樹を守ってきたんだなと感じることが出来ました。

サクランボは色づきがいつもより遅れているとは言っても高価な赤いダイヤですから一粒一粒おいしく食べ放題しておなか一杯しばらく食べなくてもいいほど食べました。

また帰りはそれぞれ家族におみやげをゲットし大満足の一日でした。

 

ほんとうに有意義な一日でした。生産者の皆様、担当の皆様ありがとうございました。

 

【最後に】

素材が店頭に並ぶまでにはいろんな人の手がかかっていて、当たり前に並ぶさくらんぼが全部真っ赤ではないのにも、価格が高いのにも安いのにも、いろんな理由があります。

そういったことを知ることで、素材はもっと味わい深いものに、毎日もちょっとだけ豊かになると思います。

今年もそう多くはないかもしれませんが、食素材研究部会ではいろんな角度から素材を見つめて、みんなでたくさんのことに気付いていきたいと思っています。

ご協力いただいた今野農園さん、槇農園さん、参加いただいたみなさん、大変ありがとうございました。

 

 

ご協力 今野農園さん(天童市) 槇農園さん(東根市)

(文・写真 食素材研究部会 遠藤敬  参加者レポート 食素材研究部会 只浦徳子さん  写真提供ご協力 石館志保子さん)

 

 

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2 コメント

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ありがとうございました! (いしころとまと)
2013-07-17 08:57:34
当日はさくらんぼ狩りに参加させて頂き
有難うございました。
果樹農家さんにとっては果物を育てるのは子供を育てるようなもの。
凍えるような冬に枝を切ったり、
摘果作業に気が遠くなったり・・
どんなに手間と時間をかけても、
天候が最後は出来を左右してしまいます。
淡々と「今年は出来が悪くって」っと
おっしゃってましたが、
果物に掛けた深い想いがいろいろとあっても、自然と一緒に暮らす方にとっては
毎年毎年「出来」という現実の中では、
自分の中で消費していかなくてはいけない想いなんだろうな、と感じました。
それにしても楽しい一日でした。
はいはい、手前味噌はいくらでも言っていいですよ♪
農家の方の優しさと美味しい食文化に触れることが出来
その上満腹のさくらんぼ三昧。
久々に心を開放することができた
1日でした。
今度はブドウ狩り・・でしょうか?
楽しみにしてますね。
~~~以下独り言~~~
ああ~~あのわらびの1本漬け
思い出すだけでも旨がった!
食感シャキシャキ、
わらび独特のヌルヌル感がまったり!
出来たら今度は一気に100本位
口に入れて食べてみたいわ~(笑)

返信する
ありがとうございました! (ノア)
2013-07-17 09:08:44
ご参加ならびにコメント大変ありがとうございます!

私は何も作っていないのですが、作物を作るご苦労はいかばかりかと思います。
特に、それを職業に、安定的な数量と品質を必ず出さなければならない方々には本当に頭がさがる思いです。

どなたかのお母さんが言っていた言葉に「食べ物を作る人が一番えらいんだよ」というのがありました。

常には無理でも、時々でいいから、食べ物と、それを作ってくれている方々に思いを馳せながら、出来上がったものを頂きたいと思っております。

そして子どもたちにもそんなことを伝えていければなと思っております。

これからもよろしくお願い致します。

※今回はわらびでしたが、次は何でしょうね。今野さんの引き出しはすごいんですよー。
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