税金で買った本 10巻 新刊
ということで、本編。
原作、ずいの
漫画、系山冏
読書大好きヤンキー石平くんの
図書館バイト漫画。
2桁の大台に乗りました!
しかも100万部突破、おめでとうございます。
(帯のように、おめでとうをヤンキー漢字に
しようかと思ったけど諦めた。)
ということで、本編。
新キャラ登場。
マチノ書店の酒口さんと新人の明井さん。
予算調整、やっぱ図書館でもあるんだね。
今村さんは、
ゼンリンのブッカーかけが大の苦手。
確かに大きいから大変そう。
先延ばしにしていたら、
明日までにしなきゃいけなくなり
頑張ってヘルプを求めようとするが
皆んないいよと言ってくれた瞬間に
違う至急の仕事が入ってしまう。
泣く泣く自分で頑張る今村さん。
エライね。頑張ったね。
陽キャな本屋の新人 明井さんに照らされて
陰キャな白井さんと今村さんは
焼かれて(疲れて)しまうそうです。
そんな明井さんは
新人さんらしいウッカリミスを連発。
ミスした明井さんよりも、
そのミスを指摘して
やり直してもらわなきゃいけない
(そして会わなきゃいけない)白井さんの方が
ダメージ大。
それでも頑張る大人社会人の白井さんでした。
図書館では、“見計らい”という
実物を見て買うか決めるために
本屋さんに持ってきてもらうというのが
あるそうです。
リクエストがあったとはいえ
明らかに選書基準では好ましくないとされる
“書き込みスペース”が沢山ありそうな本を
茉莉野さんが強引に見計らいに。
(家計簿本、そりゃそうだ。)
本屋さんから本を受け取った今村さんが
絶対に買わないやつだなと
暗い顔して茉莉野さんに持っていこうとしたら
白井さんが代わってくれる。
正社員で承認欲求が強い茉莉野さん、
白井さんの予想通り本を買うと言い出す。
言い争いになるが、正社員には敵わない。
早瀬丸さんが白井さんにコッソリ見せたのは、
この本のリクエスト書類の受付をしたのが
茉莉野さんだというサイン。
なるほど、きっとお客様に買うって
言っちゃったんだろうなと察する。
(リクエストの精査結果の連絡は
正社員である茉莉野さんの仕事)
電話したくないからって…と呟いたら
石平くんが耳聡く聞いていて
白井さんがこの前電話を嫌がってたことを
引き合いに出して揶揄う。
(明井さんへのミス指摘の電話)
それにプチっとなった白井さん
『選書基準に逆らってまで電話ゴネルやつと
一緒にするな』と叫んじゃいます。
当然聞こえてる茉莉野さんは
キーっとなってるし
聞こえてしまった早瀬丸さんは
伝え方…と頭を押さえ
結局、買わないことに決まりました。
良かった良かったと思ったら、
本屋の明井さんに
買わない決定を伝えて本を返さなきゃいけない
今村さんは、申し訳なさで大ダメージを
受けているのでした。
またも新キャラ登場、
『除架』と『除籍』の仕事をする松浦さん。
(今巻の表紙の女性)
本を買うということは、
書架がいっぱいになるということで、
入りきらなくなったら閉架書庫に
移動させることを『除架』、
その閉架書庫もいっぱいになるから
そこから捨てる本を選ぶのが『除籍』。
除籍をするには
手続きが大変。
そんな手続きの決起は
正社員がしないといけないのですが、
担当は茉莉野さん。
というか、本来は茉莉野さん主導で
松浦さんがサポートのハズの仕事。
地味で嫌な仕事なので、
丸投げしている上に
なかなか書類を作ってくれないので
除籍本の段ボールが山のように積まれる事態が
発生します。
もう放っておけばと言う石平くんですが、
本の増減は図書館協議会に提出するので
減らない年や減りすぎな年なんかがあると
図書館が怒られてしまう。
(それによって色々と不具合が生じそう…)
ならば、茉莉野には起案だけしてもらって
他の作業は全部やってしまおうと
言い出す石平くん。
確かにその方が楽なんだけど、
褒められるような派手なことしかしたくない
茉莉野さんだけど、
それでもヤル気がないわけではないのだから
まだ成長の余地はあるの諦めたくないという
松浦さん。
じゃあ、どうやってヤル気を出させるか。
石平くんは作戦を立てる。
小池さんが他の図書館から得たアイデアで
作ったコーナーのことを
茉莉野さんが聞こえる場所で
石平くんが褒めまくる。
当然面白くない茉莉野さん。
そこに松浦さんが除籍の資料を持っていき
早くやって欲しいことを匂わせて
隣の市の『除籍予定本の展示』の特集に
茉莉野さんが気づくよう仕向ける。
そこで茉莉野さんが
「うちも除籍予定本の展示をしよう」
と閃めいて仕事する。
→みんなでめっちゃ褒める。
→大団円(笑)
そのネタバラシをこっそり聞いた早瀬丸さんは
茉莉野さんが利用者のためになる仕事に
関心をもつきっかけになりそうだと
それを考えた石平くんを褒めるのでした。
あとは、隠れサービス(傘貸出など)を知って
隠してるのは不公平と怒る利用者さんの話と、
分類法の147のオカルト図書についての
考え方のお話。
オマケ漫画は、
松浦さんが『延命作業』と呼んでいる
除籍本が県内の図書館で最後の1冊だった場合
それを理由に除籍保留とする作業のお話。
オマケが学校司書の桜木さんのお話では
なくなりました。
やっぱ9巻のがラストだったかぁ。
ちょっと寂しいけど、
石平くんの成長の証だから良いことと思おう。
今巻は、
『やりたくないことでも
やらないと困る人がいるから頑張る』
というのがテーマのお話が多かったです。
そして、まだまだ描かれてない図書館の仕事が
たくさんあったんだなぁと思う巻でした。
石平くん、
人が自分の思った通りに動いたことが
面白いと思ってしまったようで、
ちょっと心配。