<会長就任のご挨拶>
“ワセダの輪”を広げよう
早稲田大学横浜稲門会
会長 鴻谷 正博
本年5月27日の横浜稲門会定例総会で、北憲五前会長の後を受け、第12代目の会長に
選出されました。誠に恐れ多いことであり、身の引き締まる思いです。
私は昭和44年、兵庫県から、尾崎士郎の「人生劇場」や夏目漱石の「三四郎」の世界に
憧れて上京してまいりました。当時は学園紛争で授業がほとんど開かれない状況でしたが、
法学部で教授や学友との交流を深めながら、 “ワセダの青春” を謳歌したのを懐かしく思い
出します。卒業後、縁あって横浜で仕事をする機会に恵まれ、在住在勤は通算40年にも
なります。
横浜稲門会は4年後に創立100周年を迎えます。そこで、この輝かしい歴史の節目の年に
向かって、会員増強や組織活性化、100周年記念事業の準備に計画的に取り組んでまいり
たいと考えております。また、横浜稲門会がシニア世代にとって、「ふれあい」や「学び直し」の
場となるよう、未来志向で “みんなが主役” の横浜稲門会をめざしたいと考えております。
さて、私は仕事以外で、日本の伝統芸能である能狂言の普及などに務めていますが、
約600年前の世阿弥の「風姿花伝」から名言を紹介させていただきます。
「家、家にあらず。 継ぐをもって家とす。 人、人にあらず。 知るをもって人とす。」
家というものはただ相続すればよいというのではなく、発展継承してこそ家である。人間と
いうのはモノの道理を知らねばならぬ。そのためには、生涯、学ばなければならない……
そんな意味かと思います。
末尾になりますが、 “ワセダの輪” をもっともっと広げたいと考えておりますので、皆様の
ご理解とご支援のほど、どうかよろしくお願い申し上げます。