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2020年9月28日に東北の早い紅葉を楽しもうと日帰りで蔵王熊野岳に出かけた。
この日は天気がいいことを確認して出かけたのだが、新幹線が米沢を出て、山形盆地に入るとなんと蔵王は雲の中。
山交バスで蔵王ターミナルにつくと雨こそ降っていないが道路が濡れていた。
蔵王は観光で刈田峠から御釜をのぞいたことはあるが、山としては初めて。
わざわざ新幹線で来たのにとちょっとがっくり。
でも下界は晴れているようなので好転もあるかもしれないと予定通り歩き出す。
温泉街を少し歩いて蔵王ロープウェー山麓線で樹氷高原まであがり、そこから歩くことにした。
地蔵山直下の山頂駅まであがってはさすがにもったいない。
天気がよくないので観光客も少ない。
ここが樹氷高原駅。ユートピアゲレンデの下にある。
そのゲレンデの中を少し登ってから山道にはいる。
このあたり、天気が良ければ展望が期待できるところ。
観松平の遊歩道にはいる。
少し迂回すれば展望台もあるようだが、今日は展望は期待できないのでまっすぐ進んだ。
さっそく黄葉したオオカメノキの葉と実が目に入った。
雨に濡れたおかげで複雑な色あいが素敵だ。これはいいぞ、天気がよかったらこんな感じには撮れない。
ナナカマドの実の赤もいっそう鮮やかに感じる。
下草はきちんと刈られているので雨露でズボンがぐしょぐしょになることもなかった。
リンドウのムラサキも濃く感じるではないか。
途中にあるイロハ沼。湿原の中の小さな沼だ。
灌木についたムラサキの小さな実。
小さな湿原なのに木道の先の方はガスに溶け込んでいる。
いい色に染まっているね。この感じも雨にぬれたおかげかな。
ヤマアジサイかな、薄紫のガク。
いよいよ熊野岳へむかってまずは地蔵山の斜面を登る。
右手は蔵王沢の谷のはずだが、ガスでなにも見えない。
固くとじたエゾリンドウの群落。
ヒメジョオンらしいけど。
シラタマノキ。調べてみたら実も白いらしい。
祓川コースの登山道と合流して斜面をななめに登っていく。
道は地蔵山と熊野岳の中間の鞍部へとむかっている。
ようやく鞍部に到着。なにやら石像が見える。
仏像ではなくて、どうみても山姥。
地図には「姥神」と書いてある。本当は三途の川の奪衣婆じゃないのかな。
気になったので調べてみたら、実際に地元では「ヤマンバ様」と呼ばれていたらしい。
長らく首無し状態だったが、最近になって頭が修復されたと書いてあった。
たしかに首のところが継がれている。
ここにも秋色が。
ガスは少しも薄れてくれない。それどころか稜線に出たら風も強くなった。
雪の時の目印なのか、道にそって棒が立っている。
蔵王の最高峰熊野岳はすぐ目の前のはずだが、見えない。
直登コースではなく道がよい避難小屋のほうに回り込むコースで山頂へむかう。
このあたりからは御釜が見下ろせるはずだが、なにも見えないぞ~。
ざくざくの砂礫を踏みながら山頂へ。
12時半、熊野岳山頂に到着。樹氷高原の駅をでて2時間だ。
山頂には蔵王山神社の社と鳥居。そばには石積みの小屋がある。
でも山頂から見渡せるはずの展望は皆無。
風が強いので小屋に入って休憩。中はなにもなくて資材置き場のような状態。
休憩が終わってもガスがきれる気配もない。
あきらめて下山開始。
今度は石ごろごろの直登コースをくだる。
姥神のところを尾根に沿って直進し、地蔵山をこえて蔵王地蔵のところに出た。
この大きな地蔵尊像は江戸時代の1775年に安置されたという。
当初の計画では、この先のザンゲ坂を下り、片貝沼から祓川コースを温泉街までくだるか、鳥兜山の中央ロープウェーで下るつもりだった。
でもこの天気なので、やめにしてこの地蔵山から蔵王ロープウェーで下ることにした。
でも乗って下り始めるとなんとほんの少しで雲の下に出てしまった。
歩いてザンゲ坂を下っても、すぐにガスを抜けられたのだ。残念。
ロープウェー駅の近くで見つけた秋色のアジサイ。
下まで切符買っちゃったので樹氷高原で乗り継いで下まで来ちゃったけど、あとになって途中下車して祓川コースを下ればよかったと少し後悔した。
温泉に入る余裕はないがバスの待ち時間に湯の香通りという坂道を歩いてみた。
厳選から引いた足湯などがあった。
帰りの新幹線の車窓からは、ガスのとれた蔵王連峰が青空の下にくっきりと見渡せた。
う~ん、こういう天気を期待して来たんだけど、また来る機会もあるだろうか。さてさて。
最後に、この時に撮った写真で秋のハーモニーを。
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