フィルム写真のアルバムの中に、豪雪の山として知られる新潟の守門岳に登った時のものがあった。
5月の連休を利用して、前夜登山口で車中泊して登った。
コースはもっとも短い距離で山頂に到達できる二口コースを往復した。
ナビなどないころ、まだ残雪が残っている暗い田舎道を走ってなんとか目的地についた。
二口コースの登山口、猿倉橋までは除雪されていたが、駐車場には除雪の作業車が何台かとめてあったと記憶している。
猿倉山の斜面をななめに登っていく。すでにそのあたりからブナの森だった。
斜面のブナは豪雪の影響でみな大きくたわんでいた。
地図に谷内平と書いていある付近の尾根に到達。しばらく新緑のブナの尾根を歩く。
もちろん当時の地図にはこんな地名は表示されていなかった。
5月に入っているので残雪はわりと固く締まっていて歩きやすかったと記憶している。
雪の装備としてはアルミのワカンをもっていったが、まだこのへんでは使っていなかったと思う。
青雲岳への登りにかかるとさすがにツボ足ではきつくなってワカンをつかった。
斜面の木の根元だけ雪が溶けて黒い穴になっていた。
(写真の縁が赤いのは、フィルム焼け)
ようやく青雲岳の肩に到着。ここまでの登りがきつかったことを記憶している。
周囲はガスにおおわれてあまり展望がきかないが、少しづつ明るくなってきていた。
まずは稜線を青雲岳へとめざす。雪庇が怖いのでなるべく樹林に近いコースをたどった。
このときの記録メモが見つからないので何時ころについたのか定かではない。
ごらんのように、さすがの豪雪の山も日当たりのいい頂上付近は雪が消えていた。
休憩しているうちに徐々にガスが切れて周囲が見え始めた。
通ってきた青雲岳も姿を見せ始めた。たっぷりと残雪をかぶった姿が立派だ。
山スキーをかついだ人が登ってきた。
ここをスキーで下れたらどんなに気分がいいだろう。
さらに視界がひらけて大岳も見えてきた。余裕があれば大岳まで歩いて保久礼コースを下ってみたいが、とてもそんな余裕はない。
帰りは安全に登ってきたコースで下ることにした。
明るいブナの若葉の色。雪解け水を集めて勢い良く流れる川。
登山口付近の写真だと思うがどのあたりだったか覚えていない。
大きな滝。これもどのあたりで撮ったものだか思い出せない。
50歳を少しすぎたころだったが、後期高齢者まじかの今でも登るならやはり残雪のころに行きたい山だ。
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