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榛名神社から掃部ヶ岳、杏ヶ岳周回(2019年6月13日)

2023-06-16 13:55:17 | 上越・赤城・榛名とその周辺の山

5年前の6月の記録をリメイクして投稿する。

 

梅雨入り前の緑の山を満喫しようと電車とバスを利用して榛名山へでかけた。

榛名神社を起点に榛名湖畔から掃部ヶ岳に登り、その後杖の神峠をへて杏(すもも)ヶ岳へ。

そこから今は使われていないらしい破線道をたどって榛名神社へと周回してみようという意欲的(それとも年寄りの冷水的というべきか?)プランだ。

高崎駅から1時間に1本出ているバスの時刻にあわせて早朝出発。

高崎駅7時25分のバスに乗っても神社到着は8時40分。やはりバスは時間がかかる。

 

榛名神社の参道には大きな赤い鳥居、両側には茶店のような建物が建ち並んでいた。

 

その奥に山門があり、くぐると沢沿いに道が続いている。

 

なかなか雰囲気のある参道だ。秋の黄葉のころもいいのだろうと思う。

 

平日なのであまり人影はない。途中、右手にブリッジ状の岩が見えた。鞍掛岩というらしい。

 

神社だけど三重塔がある。

江戸時代の末、神仏習合の時代に作り始め、明治2年に完成したが、明治政府の神仏分離令で神社となったので今は神宝殿と称しているようだ。

 

社殿は目立つ岩に抱かれるように立っていた。

このような奇岩が神の憑代(よりしろ)と考えられてここに榛名山の神を祀ったのだろう。

霊感などにはあまり興味がない私でも、この地が神社となったことは納得できる。

 

社殿の一部は工事中でシートでおおわれていた。

ここから奥へと下っていよいよ山道に入っていく。ただいま9時2分。

 

すぐに堰堤があらわれ、その上に九折岩(つづらいわ)が見えてきた。

榛名火山の噴出物の中に嵌入した安山岩の岩脈が侵食の結果残ったものだそうだ。

 

20分ほどで分岐点。左に行くと神社裏のバス停。榛名湖へは右手の道を沢へと下る。

 

榛名神社周辺の杉林を抜け出すと沢沿いの道は新緑の森の中。緑が目にまぶしい。

そして空気がハルゼミの声で満たされていた。

 

歩いても歩いてもセミの声から抜け出せない。

ハルゼミの声で満たされた海の底を歩いている感覚だ。

しばらく歩くと丁目石があった。二十二丁目と読める。

どこをめざす丁目石なのだろう。

 

沢に沿って少しづつ登っていく道は歩きやすく快適だ。

自分一人ではもったいない。そのうち誰かを案内して歩いてみたいと思った。

 

9時59分天神峠に到着。バス道の天神峠から東に200mほどだろう。

車道が通じており、広い駐車スペースもあった。

 

峠から湖畔にはおりずに、竹久夢二のアトリエへ。

周辺は湖畔の宿記念公園として整備してある。

この公園からも掃部ヶ岳の登るルートがあるが、私は硯岩に寄りたいのでいったん湖畔の道路へとくだった。

 

そのあたりから眺めた榛名富士。

 

掃部ヶ岳の登山口へは湖畔の車道を少し北へ向かう。

途中で硯岩(すずりいわ)が見えた。これからまずあそこに向う。

 

10時23分、掃部ヶ岳登山口から登り始めた。

 

ふたたび新緑とセミの声の世界へ。

 

10時42分、硯岩。おしりがむずむずする高度感。しばし展望を楽しみつつ休憩した。

 

こうしてみると硯岩も相当の高さがある。

 

硯岩をおりて掃部ヶ岳にむかう。すでに結構歩いているので疲れが出てきたのかきつい。

でもヤマツツジの鮮やかな色が元気をくれる。

 

11時30分、掃部ヶ岳山頂に到着。ふう!

ほかに数名の登山者が休んでいた。

 

サラサドウダン

 

浅間山が霞んで見える。手前の左は鼻曲山。

右の樹木の上に顔を出しているのは浅間隠山だろう。

 

妙義山のでこぼこがはるか下の方に見える。

 

はるかかなたに残雪の山が見えた。

八ヶ岳の南側なので南アルプスの甲斐駒ではないだろうか。

 

掃部ヶ岳からは尾根を西へと伝って杖ノ神峠へとむかう。

少しくだってから登り返すあたりは笹で開けているが、その後はずっと森の中。

 

ところどころにあるヤマツツジが慰めてくれる。

 

山頂から25分ほどで耳岩。足元を通っただけなのでどこが耳なのかわからなかった。

 

耳岩から数分で杖ノ神峠への分岐点に。少し折り返すように下っていく。

 

石仏があらわれて、杖ノ神峠に到着。12時48分だ。

すでに4時間歩いてきたので少々お疲れ。

 

ここから林道を伝って榛名湖畔、天神峠に戻ることができるが、せっかくここまできたので杏ヶ岳をめざすことにした。

コースタイムであと50分。

 

あまり見たことのない白い花があった。帰ってから調べたけどわからなかった。

 

中間にある鷺ノ巣山。

その先杏ヶ岳へはいったん下降して登り返しだった。最後は少々後悔気味に。

 

杏が岳の祠。

 

そして山頂の標識。でもそこで行き止まり。

しかも展望が全然ない。昔は結構見渡せたらしいのだが。

 

さてどうするか。天神峠に戻るとそこまででもたっぷり1時間余りだ。

それなら今は使われていない破線ルートでも直接榛名神社に下るほうが楽に決まっている。

 

先の方の尾根を見透かすと踏み跡があり、赤いリボンもついていた。よし決行だ。

 

しばらく尾根を忠実にたどっていく。少し上り加減になって尾根が幅広くなっている地点で左に歩きやすそうな尾根が分岐していた。

地図の破線は、もう少し先から左の斜面へと続いているのだが、少し進んでみたがどこが下降点だかわからない。

そこで先ほどの分岐に戻って尾根をたどって下ることにした。

この尾根は破線のついた尾根の北を並行してくだっている。歩きやすいのだが、細かな潅木の枝が邪魔をする。

途中先の見通せない岩場があったので、無理をせず右手の斜面を迂回した。斜面には獣道がついていた。

 

ふたたび尾根に戻ってすすむとようやく目印を発見。

 

そこから右手の斜面を下ると古い山仕事道らしいところに出た。

しかし、道は枯れ枝で埋め尽くされて歩きづらかった。

その道を歩いてみて先ほどの尾根をそのまま下ったほうが楽だったのように思えた。

 

15時2分、ようやく舗装の車道に飛び出した。

そこは予定通り、榛名神社入口から車道を500mほどのぼった地点だった。

 

今回杏ヶ岳から榛名神社を歩いてみて、特に危険なところもないので、ちょっと手を加えれば登山道として利用できると思った。

ぜひ地元で整備してほしいと思う。ついでに杏ヶ岳の薮を払って少し展望を確保してもらえればいい山になると思う。


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