屋根「こけら葺」葺替え見学
長命寺三重塔 特別見学会に参加して
今も見学できます H26年1月下旬まで自由に!
Kennyの滋賀から情報発信
(この日記の掲載期間:11月22日~11月28日)
長命寺
朝もやに紅葉、本堂、三仏堂などの「檜皮葺き」屋根が美しいです
(11月17日 早朝、見学会の前に撮影)
いい時流ですね、文化財の修理過程が見られる
今姫路城が大修理中で、その様子を見学させています。
それが切っ掛けかどうかは知りませんが、全国で同じよ
うに見学会が行われていると聞きます。
シートに覆われた三重塔 塔内見学ルート入口
(11月17日、見学会当日の撮影)
11月17日、長命寺(滋賀県)で貴重な見学をしてきました。
一見の価値があります。だって400年以上も前の桃山期に建
立された(昭和39年に解体修理が行われています)建造物の
普段は見ることの出来ない部分を屋根軒先に設けられた足場か
ら見せて貰えるんですから。それも屋根葺き職人さんの伝統の
工法で。 今回の葺き替えは49年ぶりだそうです。
シートを被る前の塔 命寺の絶景 鐘楼からの定番風景
(いずれも前回9月に訪問時の撮影)
今回は 特別見学会 ですので工事用足場を登って上の写真にあ
る塔の三層目まで見ることができました。 なお 通常の自由見学
では一層目のみの見学です。
内部はこんな感じでした:11月17日
滋賀県教育委員会はこの日、特別見学会を開いてくれました。
県の専門職員さんの丁寧な解説がありました。 通常の見学で
は現地説明はありません。
以下、画像でその様子を紹介しますが、見学者の内部での撮影
は許されていないため、以下に記載のない画像は現地の案内板、
長命寺発行のパンフレットの写真を引用させて頂きます。
二層部分の腐食した「こけら葺き」を剥がす前の様子
こけら葺屋根がかなり朽ちています (9月に訪問時、私が撮った写真)
こけら(柿)葺き
柿の木材から小割して板を作ります(檜皮葺きは檜木の皮を
使います)。 TVでもよく見かる事ですが、職人さんが口に
竹釘を含み、手早く専用の金槌で板に竹釘を打ち付けてこけ
らを固定します。実際に私もやらせて頂きました。 子供の頃木
材でなんでも自分で作った実績がこの場で生きましたよ!
専用の金槌(私の撮影)
材木からこけらを作る工程
県の専門員さんのこけらの解説(私の撮影)
ご参考までに(ウイキペデアより引用)
杮葺(こけらぶき)とは、屋根葺手法の一つで、木材の薄板を用いて
施工する。板葺(いたぶき)の代名詞にも使われる。日本に古来伝わ
る伝統的手法で、多くの文化財の屋根で見ることができる。広義では
板葺の一種であり、板葺は板の厚さにより以下の種類がある。
杮葺(こけらぶき)最も薄い板(杮板)を用いる。板厚は2~3ミリ
メートル。
檜皮葺(ひわだぶき)とは、屋根葺手法の一つで、檜木(ひのき)の
樹皮を用いて施工する。 日本古来から伝わる伝統的手法で、世界に類
を見ない日本独自の屋根工法である。多くの文化財の屋根で檜皮葺を
見ることができる。
長命寺の三重塔について
国の重要文化財で、桃山期の特徴をもった塔だそうです。
昭和39年に解体修理が行われて、その後49年経ち苔
の繁茂、腐朽が広がったために今回の修理になりました。
その他、詳細は下の写真をクリックしてください。
今回の修理の背景 長命寺および三重塔の沿革
長命寺は重文、滋賀県指定有形文化財の宝庫
本堂(重文)
三仏堂(県指定有形文化財)
鐘楼(重文)
本堂前に集合の当日の参加者
山腹駐車場から上の石段 琵琶湖岸駐車場から左の場所への石段
このお寺の特徴の一つが808段の石段です。 これを登ればご利
益があると参詣者は頑張って登ってきます。
アクセス
お願い:見学はあくまでも、お寺にお参り出来る(入山)時間、他 皆様
のご確認(責任)でよろしくお願いします。
今日もご覧くださいましてありがとうございました