彦根城
=徳川幕府西国支配、要の城=
外から見た彦根城/随所にその防御が
専門の研究員さんのご案内で探索です![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/27/b44f5c44accb6538dd9952d6e6f11481.gif)
Kennyの滋賀から情報発信
(この日記の掲載期間:4月11日から4月17日)
滋賀県そして各自治体に感謝します!!
(25年度の講座最終回にあたり)
我達にはありませんよ、と
過日、彦根城探索で他府県から参加のお一人とのお話の中
で、「このような講座・探訪シリーズは私達にはありません、滋
賀県はいいですね」、と。
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皆出席表彰者を代表され、お礼の言葉も述べられました
またシリーズ(一年間)皆出席の表彰で代表してお礼の挨拶
をされた方は 「これだけ 内容と魅力あるイベントです、来年
度(26年)も参加したい」 と。 私も全く同じです。
ありがたいことです
私も今、郷土の歴史を知ることに喜びの毎日です。それもこ
れも県や自治体が主催のこのような行事、催物に参加させて
頂けるからです。滋賀県では各自治体と連携して他府県に比
べ、頻繁(のようです)に企画し、力を入れて下さっています。
情報に耳を傾けておれば毎週のように講演、講座、探索がど
こかで開催されおり参加することが出来ます。 感謝します。
今日もその一環、彦根城のお話です
天守は国宝です。 ならば外回りにも何かあるぞ!!
建物(天守など)が残っているお城の観光はどうしても建物
内部を見学して終わりがちです。しかしそこは家康が総力を
挙げて築いた(天下普請)お城です。城の外も是非見てみた
いですね。 この度、嬉しい機会に恵まれました。
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第一班は下高大輔氏(彦根市教育委員会)の解説で見学
専門の研究員さんのご案内で彦根城の外を見学です。
一人で歩いても見どころが分らずとっても無理ですよね
彦根城
関ヶ原の合戦で徳川勢が勝利。 天下統一を進める家康にと
って西国にはその後も、豊臣恩顧の大名が多い西国へのお
さえの拠点としてこの彦根城の完成が急がれました。1607
年には早くも天守が完成しましたが、お城そのものは1604
年の着工以来20年の歳月をかけ元和8年(1622)に全面
完成しました。1600年の関ヶ原の戦いから15年の後大阪
冬、夏の陣で一時的な中断もあったようです。
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国宝 彦根城天守 (3階建て、3重の屋根)
天下普請のお城
火の種が消えるまでは寝返りなどでいつ息を吹き返して、の不
安は同じ経緯で世を押さえた家康にとっても頭からは離れませ
ん。その動きを監視する、また抑える重要な拠点である近江、
この彦根の地に堅固なお城を大急ぎで築きました。 築城は諸大
名の力を結集した世にいう天下普請でした。
難攻の証、防御の城を外から垣間見る
私の興味、キーワードは五つ
そのー1 二つの正面: 大手門と表門
大手門: 彦根城には内堀の面して5つの門があります。大手門、
表門、黒門、山崎門、裏門です。その内の大手門と表門は城の
正面を意識して築かれています。築城に20年を要している間
に大坂の陣を機に縄張りの変更が行われたのです。大手門は城
に西に位置しており西国大名意識した守りの門です。また城の
正面が巡礼街道:下街道(下段に注)に沿って築かれたと考えら
れています。
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大手門と表門の位置 (拝借:彦根城観光案内パンフレット)
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クリックで拡大してご覧ください
表門: やがて五街道のひとつ、中山道が整備されて彦根城の正
面も中山道側に開き、表門が正門に移行したと考えられます。
そのー2 大堀切
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天秤櫓(重文)の外に築かれた大堀切
大手門と表門からの道が合流する要の位置に築かれた櫓です。
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西の丸三重櫓はこの大堀切に面して築かれています
そのー3 登り石垣
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/44/7d6d92a9c345b0ab1cf4ef6aa6b07d1b.jpg)
登り石垣
全国的にも珍しい石垣で、城内に5か所あります。山の斜面を
正に登るように築かれており、斜面を移動する敵の動きを阻止
する目的です。
そのー4 櫓(やぐら)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/26/bda35af10227d4394e15f9e6a4c9e7ed.jpg)
西の丸三重櫓(重文)
櫓とは、城郭にある矢や鉄砲を発射するための重層または単層
の建造物の事です。 上の写真に見るように、道をぎ型に曲げて
敵を正面、側面、裏面から攻撃出来るようになっています。
そのー5 門
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/74/87579fb88cf2725a380544c3963eb76d.jpg)
太鼓門櫓(重文)
本丸への最後の関門。また登場合図用の太鼓を響かせた門とも。
門の両端の大きな石も特徴で、如何にも堅固な造りです。
こんな見どころも: 石垣 修理 矢穴
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/10/860573d8aac0d3791f42d06376892c34.jpg)
この天秤櫓の石垣はこの400年間に幾度か大修理をしました。
櫓の向かって右手がの石垣が「牛蒡積み」(ごぼうずみ)で越前
に石工が、左は幕末期の嘉永7年(1845)に積み替えた
「落し積み」です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/83/8dba503a2ec0213e09ee22fe0684ddb0.jpg)
彦根市教育委員会発行の冊子から
石垣の仕上がりが櫓の左右で全く異なります。下の写真で比
較の上ご覧ください。現地での見どころの一つです。左右で
異なるなんて、体裁からしても面白いですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/ed/66c87d8dfdbf3ffc9a9b473a0adff9d8.jpg)
落とし積み(左側)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/3c/778cb9848d0681f2ed3e67a395876031.jpg)
牛蒡積み(右側)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/fe/ac2851c3cf78420c82d7eb5145a92c4f.jpg)
「矢穴」: 城内の石垣の随所で見に入ります
矢穴とは、大きな岩石から石垣サイズに割る時にくさびを入れ
る為に開けた穴です。お城の石垣ではこのような矢穴をよく見
かけます。でも全国のお城では、中には墓石や宝篋印塔、お地
蔵さんなどが転用されているのには驚きです。 急を要した築
城の現れですね。
彦根城は戦い未経験の城
このような堅固な縄張りのお城ですが、築城後に到来の太平
時代で一度も戦いを経験することはありませんでした。従い
今の天守は修理などの手は加えられてはいますが、築城当時
の実物です。
やはり 「ひこにゃん」 なんだ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/72/6da8c5c5d6419166e2c00180bf75b4b7.jpg)
城内ではこんなイベントも
当日のひこにゃんの動画は ここを
お城の周囲は
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/ce/856a38bf495fa02164e4ae28e152ff31.jpg)
天守のある本丸から目前に佐和山城のあった山が
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/89/22fefc234404e8d6963795e1522f52df.jpg)
JR彦根駅から歩くこと直ぐ、天守が見えてきます
巡礼街道(下街道)とは:
彦根城の築城以前に彦根山には観音信仰の寺として彦根寺が存在。巡礼者
が往来する道があり、それが巡礼街道です。その街道沿いには後に安土城、
八幡城などが築城され、これらの城下を繋ぐ道、下街道も整備されました。
参考資料
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/dc/0c55898ffa521ded9dcf7328f1cb8140.jpg)
編集・発行: 彦根市教育委員会
今日もご訪問くださいましてありがとうございました