風の雑記帳

平凡でもかけがえのない毎日が過ぎていく。
風景や触れ合い、心の断片を切り貼りして綴ってみる。

心配するな

2018年04月18日 | 呟き、思い、独り言




今日保坂隆氏の本を読んでいたら、あの頓智で有名な一休さんが弟子に遺した遺産について書いてあった。


一休が死の床についたのは88歳のとき。
いよいよ死期が迫ったとき、一休は弟子を集めると
「本当に困ることがあったら、これを開けなさい」と一通の書状を弟子に授け、やがて穏やかに冥途へと旅立った。

それから何年かがたち、寺に深刻な大問題が起こって、八方ふさがりになったとき、弟子たちはついに師の遺産に頼るしかないと決意する。
さて、書状を開くと、そこには目録書でも莫大な預け証でもなく、一休の手になる書が入っていたそうな。

そこに書かれていたのは、「心配するな、なんとかなる」とのみ。


八方ふさがりであればあるほど気を楽にして、でも何とか問題解決を図ろうとする、
心配するな、なんとかなる、何とかやっていくという「力強い楽観主義」とでも言うべき考え方の教えこそ価値ある遺産だった。

保坂隆著  『お金をかけない「老後の楽しみ方」より』
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする