学力の伸びは様々です。
しかし、入塾当初から着実に成績を
伸ばす生徒さんがいます。
この伸びる生徒さんには
一定の共通点があるということをご存じですか。
今日はそのことについて少しお話します。
前のブログ記事で
賢いお子さんの条件を10項目挙げました。
その項目の5番目からが大変重要です。
その6つの項目は次のとおりでしたね。
5.芸術への興味関心が人一倍ある
6.いつも笑顔で人に接する
7.スポーツができる
8.精神的タフネスを持っている
9.読書が大好き
10.小さい頃から夢(ビジョン)を持っている
実はこの6つの項目は私の塾で伸びる生徒さんの
共通項をあげたものです。
伸びる生徒さんはスマイルが素敵です。
何事にも前向きで表情に曇りが無いです。
こちらの説明を聞いている時でも
しっかりとこちらを見ていて、笑顔で頷いています。
好奇心があって、常に新しいことを学んだり
吸収したりすることに貪欲な生徒さんは
とても脳が活発に動いています。
脳の動きというのは表情に出るのです。
お子さんが入塾されて最初の一ヶ月は
塾の教え方に慣れる時期です。
お子さんの学力の様子は
入塾テストや面談でしっかり把握しています。
得意な科目は更に高いレベルを目指して、
苦手な単元は底上げを図るべく
ゆっくり、じっくりと指導していきます。
では、具体例をひとつご紹介します。
中学受験をしたいと入塾してきた生徒さんで、
算数の図形問題が苦手なお子さんがいました。
そういうお子さんには
私はきまって次のように話しかけます。
「図形が好きになると、算数が得意になるんだよ」
実は、これは一種のプラス思考の暗示です。
最初は苦手な図形ですが、
その暗示があるので、
図形を頑張ったら
算数が得意になれるんだから、
そういう気持ちで勉強を進めていきます。
塾の指導の中で、
同じ系統の問題を易しい問題から
難しい問題へと進みながら
図形問題の解くコツを覚えていきます。
そうすると、だんだんと図形問題になれてきます。
図形問題ができないお子さんは、
空間把握の能力が欠如していたり、
図形の形や意味を理解していないばっかりに、
図形問題は苦手だと思い込んでいます。
問題を解く経験値が少ないので、
どうしても補助線を思いついたりができません。
また、経験不足から、
角度問題を解くための定石を知りません。
思い込みとはこわいもので、
脳は一度受け付けなくなったものには手を出さいないという
シャットダウンの法則(これは私が名づけましたが・・・)
が定着してしまいます。
鉄棒がなかなかできない子供が
鉄棒から落ちたり、
周りの子供達が簡単にできているのに
何度やってもできないと思ってしまうと
体も脳も動かなくなってしまうのと同じです。
やる気が失せてしまうのです。
まさに勉強も同じで、
ある教科や単元に、苦手意識をもってしまうと、
自由な発想で問題に取り組めなくなってしまうのです。
そういう生徒さんには、
それが図形問題であれば、まずは
その行き詰まっている問題の中の図形を美しく写させます。
きれいに描ければ、褒めてやります。
当然褒められれば、子供も嬉しそうにします。
この褒められるという体験が
脳にとても良いのです。
その生徒さんが、もし上手にかけない場合は
私が見本を書いて見せて、上手に書くコツを
教えながら書き方の手本を見せます。
実は、この先生が実に上手に
描くというのが大切です。
生徒さんは集中して、
私の手作業を見ています。
そこから、美しく書く作法を
身に付けるのです。
まさに、学ぶとは
真似ることから始まるのです。
子供はその美しい図をみってにっこりするのですが、
そういう表情を見せる生徒さんはだんだん上手に描けるように
なります。
問題を解くより、まず図形を美しく描くところから
始めるのですが、意外とこれは効果があります。
これは、現状から逃げるというよりは
視点を変えて子供の気持ちを楽にしてあげる
そこが大切なのです。
そして、簡単な事でも褒められたという自信が
もう一度チャレンジする勇気に
つながります。
実は図形を描くという脳のトレーニングは
空間把握能力にとても良い刺激になるのです。
図形が美しく描けるようになれば、ほとんどの子供は
問題が解けるようになっています。
塾というのは実は脳や心をトレーニングする道場だと
私は常々考えています。
これから、
私の塾での指導体験をご紹介しながら、
塾に来られている生徒さんの
学力の伸びをご紹介していきます。
閑話休題
先日、私の塾で数学と国語を担当している
先生がたまたま買った本の内容を読んでびっくりしました。
なんと、いつも私が指導している方法論とまるで
一致しているではないですか。
その本のタイトルは
「脳に悪い7つの習慣」というタイトルの
脳神経外科医の 林医師 の本です。
子供の能力を上手に引き出す:それが私の
教師としての使命だと考えています。
子供の心理や脳生理学の知識を活用すると
生徒さんの指導が実にうまくいくのです。
さぁ、これから
お子さまの能力を引き出すために
ごいっしょに勉強していきましょう。
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図解 脳に悪い7つの習慣 (幻冬舎単行本) |
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