昔の人はよく、次のようなことわざでその子供の能力の
見極めが大切だと言っています。
「三つ子の魂百まで」とか
あるいは「栴檀は双葉より芳し 」
とはよくいったもので。
これは私の母がよく言っていました。
子供の性質、個性をよく見極めることが
大切です。
母は今は85才ですが、独身の頃は高校の先生をしておりました。
また母の父親も高校の生物の教師をしておりました。
母が教師になったのはひとえに父親の影響です。
当時母がまだ幼少の頃、母親におんぶしてもらっていた頃、
どこで知ったのかレコード買って、買ってと言って聞かなかったそうです。
父は薄給のなかからためた貯金を使って当時はまだまだ珍しかった
ビクターの蓄音機と童謡集のレコードシリーズを買ったそうです。
私が小学校の頃、母や兄弟とともに愛媛の田舎にいったときには
まだその蓄音機はありました。
とても古びた骨董に見えましたが、
当時としては高価なものであったでしょう。
そののち、オルガンも買ってやったそうです。
そのオルガンで近所の子供を集めて母親が学校ごっこ
をして遊んだと言っておりましたので、やはり
小さな頃の環境というものは大切なんだと思います。
「孟母三遷」のたとえのようにまさに「まなび」「おしえる」ことの
楽しさ、大切さを母はその当時貴重な道具であるオルガンや蓄音機という
文明の利器で楽しんだのだと思います。母の父親は生物の先生だったようですが、
生徒からは先生の絵がうまいので大変わかりやすかったという評判だったと
いうことを私の祖母からきいております。
これをみても、まず子供が楽しむことをしっかりさせるということです。
その楽しんでいる様子を親も楽しむことが大切です。