塾に入った生徒の様子を見ていると、
じっくりゆっくりと学習をすすめる子、
一度先生から言われたことを確実に
自分のものにして、どんどん伸びていく子、
いろいろです。
いずれにしろその人のペースや理解力は
本来その子の持っている個性ですから、
私は気長に生徒を見守ります。
学力がいったいいつ伸びるかというのは、
一概には言えません。
入塾後、水を得た魚のように伸びる生徒もいれば、
半年ほどかかってようやく徐々に上をむき出す
生徒もいます。
一つ言えることは、伸びている生徒には
共通点があって、ノートが安定的に
きちんとしていて、美しいノートになっています。
これは不思議なもので、美しいノートづくりを
しているから伸びているのか、伸びている生徒だから
美しいノート作りができるのかはわかりません。
日本の古くからの伝統である、茶道、華道、
日本舞踊、邦楽、剣道、柔道などいわゆる
技芸を習得するうえでの共通点は、
全て、最初に型を先生から学ぶところです。
型を先に学んで、あとから魂を入れるという
考え方です。
YANO塾もそのような考え方で生徒を指導しています。
小学生の時にきちんとしたノートの作り方、いわゆる
ノート作法というか、ノート道というか
それが身につけば、あとは成績が上がるのを
待っていればいいというのは言い過ぎでもないのです。
字体そのものを見れば、それを書く子供の心が
手にとるようにわかります。
ですから、YANO塾に入ってきた生徒に
一番初めにすることは、とにかく
美しいノート作りを心がけてもらいます。
美しいノートと言うと誤解があってはいけません。
単に美しい字で、きれいな
ノート作りをすることではありません。
書き出しが揃っている。
漢字や平仮名やノートの線から
先からはみ出ていないか。
ちゃんと問題番号を書いているか。
美しく線分図や図形を書いているか。
そういったひとつひとつのことが、
ちゃんとできているお子さんは実は、
頭の中も整理された状態になっているのです。
そういう落ち着いた状態のお子さんは
自ずとどんどん学力がついてくるのです。
その2では具体的な美しいノート作りの方法に
ついてお話します。