昨日(6月6日)の政策集団「志帥会」総会に前志帥会会長で現在、衆議院
議長をお務めの伊吹文明先生がお見えになり、講話をされました。
前にも書きましたが私は志帥会の総会に出席するのは伊吹先生のお話を
聞く事が大きな目的でした。昨日のお話は「0増5減」に関して、分かりやくす、
蘊蓄(うんちく)の有るお話でしたので皆さんにも御披露させていただきます。
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「一票の格差」について日本各地の高等裁判所から判決が出ている。
15の高裁が「違憲」、2つの高裁が「違憲状態」、選挙については15の
高裁が「選挙は有効」、2つの高裁が「選挙は無効」という判決だった。
ここでいう「選挙」は去年の衆議院選ではなく、自民党が大敗した2009年の
総選挙を指している。もしここで「違憲」とか「違憲状態」という現状に変化が
なければ最高裁は当然、「違憲」で「選挙無効」という判決を出さざるをえない。
無効の選挙で選ばれた衆議院議員は国会議員ではない。無効議員である。
その無効議員が選んだ総理大臣は無効総理で、無効総理が指名した
最高裁長官は無効長官で、その無効長官が人事権をつかさどる高等裁判所
の判事も無効になる。さればとて新たな選挙制度を議論する場も無い。
無効の無限連鎖に陥らないためにも与野党ともに其々が野党だった時、
与党だった時の発言を忘れずに国政に当たって欲しい。
衆議院定数区割り法案が参議院から戻って来た時に2/3の行使を決める
立場にはない。しかし衆議院運営委員会の決定には粛々と従う。
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「無限の連鎖」をこのように理路整然と話していただいたのは初めてです。
法治国家としてのこの日本国が動かなくなる、大変な危機です。