読書感想331 英国のスパイ
著者 : ダニエル・シルヴァ
生年 : 1960年
出身地 : アメリカ、ミシガン州、カリフォルニア州
出版年 : 2015年
邦訳出版年 : 2016年
邦訳出版社 : (株)ハーパーコリンズ・ジャパン
訳者 : 山本やよい
☆☆☆感想☆
カリブ海でイギリスの元皇太子妃が乗るヨットのオーロラ号が爆破され、元皇太子妃は亡くなった。爆破される直前にボートに乗ってヨットから離れた男は、出航する間際にやとわれたシェフだった。男は1か月ほど前にカリブ海の島に来てそこの小さいレストランで働き始めたばかりだった。腕のいい男の評判はすぐに島中に広がった。そこで予定していたシェフが行方不明になったオーロラ号は男を雇ったのだ。元皇太子妃の暗殺した男を探すためにイギリスの情報機関M16の長官グレアム・シーモアはイスラエルの諜報機関「オフィス」の工作員ガブリエル・アロンに白羽の矢をたてた。アロンは美術修復師としての顔ももつ。シーモアはアロンを助けるパートナーとして英国特殊空挺部隊(SAS)の元隊員で今はコルシカ島のマフィアの部下になっているクリストファー・ケラーをつけることにする。ケラーは味方からの誤爆を受けてSASを止めた経歴が持っている。元皇太子妃を爆破した男はエイモン・クイン。次々と爆弾テロをくりかえすプロの殺し屋。
ロンドン、イタリア、コルシカ島、北アイルランド、ポルトガル、ドイツなどヨーロッパ中が舞台になってアロンとケラーはクインと爆弾テロをおっていく。
いろいろな紛争も登場人物の過去、現在の経歴として出てくるので、単純にスパイ小説としてスリルを楽しむというより、気が重くなる展開だった。