2019-0905-man3350
万葉短歌3350 筑波嶺の3095
筑波嶺の 新桑繭の 衣はあれど
君が御衣し あやに着欲しも 〇
3095 万葉短歌3350 ShuG274 2019-0905-man3350
□つくはねの にひぐはまよの きぬはあれど
きみがみけしし あやにきほしも
〇=出典未詳。
【編者注】東歌(3348-3352、5首)の第3首。女。左注(要旨)に、或本歌には「たらちねの」、また「あまた着欲しも」と。
【訓注】筑波嶺(つくはね=筑波祢)[茨城県筑波山]。新桑繭(にひぐはまよ)[「その年に新しく芽生えた桑の葉によって飼った、春蚕(はるご)の繭」]。君(きみ=伎美)。御衣(みけし=美家思)[10-2065公之御衣尓(きみがみけしに)。下記注]。あやに(安夜尓)。
【依拠本注-衣(けし)】「着る」の敬語「着(け)す」の名詞形。記歌謡四に「ぬばたまの黒き美祁斯(ミケシ)を」とある。