万葉短歌-悠山人編

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万葉短歌3368 足柄の3113

2019年09月23日 | 万葉短歌

2019-0923-man3368
万葉短歌3368 足柄の3113

足柄の 土肥の河内に 出づる湯の
よにもたよらに 子ろが言はなくに  〇

3113     万葉短歌3368 ShuG301 2019-0923-man3368

あしがりの とひのかふちに いづるゆの
  よにもたよらに ころがいはなくに
〇=出典未詳。
【編者注】相聞(3353-3428、76首)の第16首。男。
【訓注】足柄(あしがり=阿之我利)[下記注]。土肥の河内(とひのかふち=刀比能可布知)[「神奈川県足柄下郡湯河原町の湯河原谷」。その地区名に、土肥(どい)。静岡県田方郡土肥町(といちょう)は、現伊豆市の一部]。よにもたよらに(余尓母多欲良尓)[「ちっとも・・・ゆらいで安定しない」。14-3392代尓毛多由良尓 和我於毛波奈久尓(よにもたゆらに わがおもはなくに)]。子ろ(ころ=故呂)[3351参照]。
【依拠本注-足柄】「あしがり」は「あしがら」の訛り。両形がおこなわれた。東歌ではアシガラ五、アシガリ五。防人歌では三例すべてアシガラ。