安倍内閣のひどい方針が、見事に示されているのが、国立大学に人文系を減らし理工系か医療系に力を注げということである。一口に言えば、人文系は「技術」を身に付けるものでないから無駄、哲学、法学、経済学などの人文科学は、理屈ばかりで役に立たないということである。特に為政者にとっては、自分の政策への批判、反対運動などに繋がっているのが人文科学、社会科学系 の学者でこの先生達から学べばで、批判が増えてこれが世論として成長してくるとヤバイということである。、 . . . 本文を読む
女大学はいう。「婦人は別に主君なし、夫を主人と思ひ敬み慎みて仕ふべし。軽しめ、侮るべからず。惣じて婦人の道は人に従ふにあり。夫に対する顔色、言葉づかい慇懃にへりくだり和順なるべし。不忍にして不順なるべからず。おごりて無礼なるべからず。これ女子第一の勤めなり」男女同権なんか、この頃の思潮ではちんぷんかんぷんの世迷い言だった。女大学を記したという当代、元禄の世の第一人者のインテリが著したという女大学。その記述を見るとビックリだ。 . . . 本文を読む
老いも若きも、男も女も、農村も都市も、何かにいらだち、おびえ、腹を立てるご時世です。 昔はどうだった?とは問いませんが、もう少し世の中に笑いがあったように思いますが。笑いだったら、お笑いタレントがごまんと居るブラウン管の中を見よと誰かがおしゃっていましたが、あれは「商売」で演じたものだから、乗りにくいですね。それにだいぶん下品です。 昔と比べて最も違うのは世の中が豊かで便利になったことです。それを実感するのは、腹が減ったとき。家を出てちょいと歩くだけで、食べたいもの何でも、いくらでも手にはいる。不足とか欠品とかいう言葉が死語になったかのように。「食べる」ということについてこんなにすごい、うらやましい時代を作り上げたのに、皆さんはそれに大いに満足しているかと言えば、いらだち、おびえ、そして腹を立てているように思えます。 . . . 本文を読む
姦通罪が、明治政府によってあらためて制定されたのが1889年、明治憲法の発布と同時期だ。姦通罪とは夫のある女性が夫以外の男性と姦通することによって,その女性と相手方について成立する(女性を罪に問う)犯罪。「夫のある夫人で姦通した者は六ケ月以上二年以下の重禁錮に処す。その夫人と相姦した者も同じ刑に処す。本条の罪はその夫人の夫の告訴を待ってその罪を論す。ただし夫が先に姦通を縱容した場合は告訴の效なし」とされた。
昭和6年、女性の参政権を求める請願に貴族院が反対した。反対理由は次のようになっている。「女は生理的に男に劣り、この請願は我が国の家族制度の美風を破壊する欧州かぶれの悪案。」貴族院議員、井田某。「婦人公民権法案」反対演説。当時の支配層の認識は女性は劣った性、子供と同格に扱われていたのかも知れない。
われわれの親の世代には、国民主権という概念のかけらすらなかった。こういう時代には、女性は、劣った性として(家庭の中では)家長に従属するのが常識とされた。また女性もほとんどこれに異を唱えることも無く、言ってみれば、これで収まっていた。 . . . 本文を読む
男女共同参画社会という言葉がある。最近女性が加わらなければならない職業としては、医師、看護師、保健士などの医療福祉関係、教育関係などがあるが、そのほとんどは昔は女が関与していなかったことを女もやっているという対称事例として取り上げられる。スポーツ、芸術(音楽、芝居、舞踊・・)などにもはや男女区別なく参加しているが、なぜかそれらは、「女流」「女優」「女医」「女子アナ」・・・こういう男あるいは男社会の視角から取り上げられる。このような視角を強調して女性を見ている限り、男女共同参画社会の明日の展望は遠い。 . . . 本文を読む
1970年頃は、日本が勢いよく成長している時に当たる。いわゆる高度成長である。売上が年々伸び、勢いよく設備投資が進み、個人消費も盛んになって企業の業容が拡大していった。こういうことを可能にしたのは、安い石油の下での電力供給と重化学工業の爆発的発展だった。若い社員のボクだって、実力以上のことを、失敗も恐れずにやらせていただいていた。今と決定的に違うことは、会社がCOMPANYであったことだ。 . . . 本文を読む
なぜこんなカテゴリーを設けるのか。高校1年の時、私は男子クラスにいた。男の生物の教師が分類を教えているときに、霊長類のところに来て、クスッと笑いながら「人類の他に、女類というのもあるが・・・」と軽口をたたいた。クラスの男達は一斉に吹き出した。15歳ともなれば、男の子は女の子に対してそれなりに関心を高め、話題にすることを喜ぶ。先生の言葉にそれぞれが何を感じて吹き出したかはわからなかったが、女生徒の居ない「開放感?」からか、幾つか品のない笑い声も聞こえた。そこには質の違ういろいろな声が混じっているようだった。私もなんとなくおかしかった。 . . . 本文を読む